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ユーモアと遊び心がVUCAワールドを救う! | 予測不可能な時代を生き抜く

VUCAワールド、VUCA時代と言うと、「仕事がなくなる」「リーダーは凄まじいプレッシャーに晒される」等、一見ネガティブな面がフィーチャーされがちである。

VUCAは、Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の頭文字を並べたビジネス用語

しかし予測が難しい時代だからこそ、自分自身が何を考え、どう生きるかが試され、ワクワクもする。この時代を生き抜くために何をすべきかは概ね以下に集約されてくると考えている。

VUCA時代を生き抜くために重要なこと
①確固たる目的・目標を持つ。
②目的・目標へのシナリオを描く。必要に応じて随時書き換える。
③自らの教育する。勉強する。
④アウトプットを出す。行動を起こす。

予測不可能だからとスタックするのではなく、①②を状況に合わせて柔軟に変更することも念頭に、まずは考えて、必要だと思うことを学習して、行動に移していくことが求められる。良くも悪くも「泥臭く」生きることが、改めて最重要になった気すらする。

さはさりながら、どんなに準備していてもVUCAはある日、突然目の前に現れる。戸惑う。「俺はこのまま死んでしまうのではないか」と恐怖に苛まれる状況すらある。①~④を実践していたとしても、逃げ出したくなるプレッシャーに襲われることがある。

そんなときこそ、大事にしたいことがある。

それは「ユーモア」そして「遊び心」だ。

予測不可能がまさに具現化された国、インドで暮らしていたときにそのパワーを思い知らされた。日々起こるトラブルに、いちいち目くじらを立てていたらとっくに退場だったと思う。そもそもみんなで笑っていないとやってられない感があるのは否めないが、「ユーモア」「遊び心」に救われた印象深い出来事がある。

あるトラブルをきっかけに社員の退職が相次ぎ、社内がガタガタになったことがあった。それも例に漏れず予測は難しく不可抗力のトラブルだ。その火消しに追われて、新しい仕事に取り組む時間もなく、リアル「貧乏暇無し」状態である。VUCAというべきか、単なる自分自身のマネジメント力不足というべきか、いずれにしても大きなピンチの真っ只中にいた。どうしたら、この今にもガス爆発を起こしそうなほどに充満したネガティブな雰囲気を、前向きな方向に変えることができるだろうか。

そんなときだからこそ一呼吸。思えばインドは「踊り大国」である。ご存知の通り、インド映画では必ず踊りが挿入される。踊りのシーンでは敵も味方も一緒に楽しそうに踊っていて、ハッピーな気持ちになれる。ダンスが下手そうな日本人(僕)がやったらウケるのではないだろうか。それ以前にみんなもきっと踊りたいはずだ。ストレスも溜まっているし。でも、精神的にも、体力的にも全く余裕は無い…。頭から離れないボリウッドムービーのハッピーエンド…。

「これしかない!」と腹を決めて、社内で「ボリウッドダンス大会」を企画することにした。単なるガス抜きではなく、会場から衣装までしっかり準備して、自分自身もダンスを教わり練習をして、チームを分けてかなり真剣に「遊び」を準備した。

結果は大成功というか、大爆発であった。ものすごい破壊力。「超」楽しかった! …こんな状況下でも。踊っても楽しく、リズム感最高の同僚インド人のボリウッドダンスは見ていても飽きない。ダイナミックな動きと、キザな振り付け。ものの数分のダンスの中にも物語がある。何というインドのダンスDNA。踊った後はセルフィーラッシュで有名人になった気分。日本ではなかなか体験し得ないエネルギーのぶつかり合い。

このイベントをきっかけに流れを変えることができた。結果論ではあるが、一緒に本気で遊んだという共通体験が組織の結束力を強めることとなった。しかし、実際は美しい話ばかりではなく、ただでさえ連日極限状態で忙しい中でのイベント準備であり、本番前日までピリピリしていて正直喧嘩もあった。随分いろいろな人に怒られた。

ただ、仕事のトラブルを仕事で解決できない以上、視点を変えるしか無い。全員で本気で遊んで、それでもダメだったらしょうがないという気持ちであった。VUCAにせよ、トラブルにせよ、これがダメなら次はこれ、と柔軟に、そしてしなかやに方向性を出して行動に移す。

ユーモアに生かされた話は枚挙にいとまがない。問題に対していずれにせよ取り組まねばならないのであれば、みんなで笑って楽しく乗り切ったほうが良いに決まっている。それはトラブルに不感症になるこということではない。特にリーダーには、真剣に取り組みながらもユーモアや遊び心を発揮する度量が必要である。そもそも、機転が利いて面白い人はみんな大好きだ。

僕自身にユーモアが足りていないので、自省も込めて、、、
では、ユーモアや遊び心を発揮する度量はどうやって養えばいいのか?

一つには以前も記事にした「メディア力」を保持しておくこと。状況変化に即応するために、助けてくれる人が予めいるかどうかで、心の余裕が違う。僕も仲間がいたからこそ厳しい状況でも遊びを企画することができた。心に余裕があってもユーモアと遊び心のセンスに自信がなければ、ユーモアも遊びもジョークも事前に準備をして、練習をして、少しずつ自分の血にしていく。仕込みはとても大事。ともすると先の①~④に戻ってくる。

VUCA時代を生き抜くために重要なこと
①確固たる目的・目標を持つ。
②目的・目標へのシナリオを描く。必要に応じて随時書き換える。
③自らの教育する。勉強する。
④アウトプットを出す。行動を起こす。そして経験値を積む。
行動指針として「ユーモア」と「遊び心」を持ち続けること
ご参考:「メディア力」について

スタート地点である①も簡単なことではない。まさに「アート思考」で自分自身と向き合って、答えを導き出していくしかない。VUCA時代、VUCAワールドの主役はまさに自分自身である。

笑って過ごしながら、「この時代に生まれてよかった」と思えたら最高ではないだろうか。

どうもしかめっ面になりがちなので、改めて心の中のユーモアと遊び心に光を当ててみましょう。最近、いつ本気で遊びましたか?

最後に。
ユーモアと遊び心が大事と再認識できたのは、以下の動画(公式)のお陰である。以前からユーモア溢れるCMで有名な「関西電気保安協会」と、音楽シーンで「遊び心」と言ったら右に出るものはいない世界的アーティスト「石野卓球」との夢のコラボレーションである。「電気」で繋がる大人が真剣に遊んでいる。

遊びも本気でやれば人を動かす。

ゼロからイチの発想は難易度が高いが、既にあるものの「ミックス」によっても感動的で刺激的なものを生み出すことができる。「アート思考」、そしてVUCAを生き抜くヒントにならないだろうか。


参考記事


いつも読んでいただいて大変ありがとうございます。