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LEGO

生きとし生けるものに共通すること。

必ず「死」をむかえるということ。

別に暗い話をしたいわけではない。

以前、自分の「死」の前後を具体的に想像しておきたいと思い、葬式や火葬について調べたことがある。
恥ずかしながら知らないことだらけであった。
「墓地、埋葬等に関する法律」があり、内容を確認するとそんなことまで明文化されているのかと驚くものもあった。

気になる読者の方向けに参考として
以下、厚生労働省のHP


詳細については、ご自身で調べてもらえたらと思う。

前段はこれくらいにしたい。

さて、どなたかのお葬式に出られたことがある読者は想像できると思うが
棺の中に故人が生前好きだったものや、ゆかりのあるものを入れるという「ならわし」がある。

基本的には信仰する宗教によらず、
故人が死後の世界でも棺に入れたものとともに楽しく暮らせるようにという意図のもと行われているようだ。

そこで私は自分の棺には何を入れてもらいたいかを考えてみた。

好きな作家の文庫本やスポーツチームのユニフォーム
数えきれないほど読み返した漫画や一日中やり続けたボードゲーム
パッと候補に思い浮かんだものはこれらであった。
しかし、考えれば考えるほどどれもピンと来なく
結果、答えはこれらの候補の中に挙がったものではなかった。

さぁ、ここまでくると察しの良い読者はお気付きだろう
結論として私は自分の棺にはLEGOを入れて欲しいのである。


理由について聞いて欲しいのだが
まず以下の私が抱く「死後のイメージ」を前提としたい。

・死後はいわゆる『天国・極楽』で過ごすこと
・生前の記憶は引き継がれること
・周囲には自分1人ではなく、「先輩方」がおられ
  のちに「後輩達」も来るということ
・生前の使用言語問わず、明確な意思疎通がとれること

雲ひとつない爽やかで心地よい晴天の下
限りなく広がる芝生の大地
澄みわたる水の大池
このような環境で過ごすことをイメージしている。

https://www.photock.jp/detail/grassy/611/


さて、本題のLEGOを選んだ理由である。

①みんなで遊べる

馬鹿みたいな理由だとは思う。
だが悠久の時を過ごすであろう空間に、『1人専用品』を持ち込んでもしょうがないと思った。
知恵の輪なんてもってのほかである。

また口下手な私でも、手に持つLEGOに興味を抱いた人が話しかけてきてくれれば、それがキッカケで新たな友人ができるかもしれない。
そうなればLEGOの輪が広がっていくのではないか。

たとえ話しかけてきたのが今世で苦手な人であっても
生前のしがらみなど一切ない状態で
大勢で楽しく遊んでみたいものである。


②遊び方がひとつでなく繰り返し使える

例えばジグソーパズルは図柄の完成を目指すという遊び方しかない。
別の遊び方も考えればあるのだろうが、ピース自体の破損に繋がることだろう。

LEGOはいかがだろうか。
毎回違う『目的地』を目指せる。
組み上げることが可能な立体物の数は限りがない。
無限とも表現して良いのではないか。

無限に違いない。

宇宙に等しい。

LEGOは宇宙である。

いや、宇宙がLEGOなのである。

飽きが来るのが遅い。
この点についてはダントツを誇っているだろう。


③後輩に期待できる

もちろんLEGOを持ち込む第一人者が私であるなどという思い込みはない。
すでに先人達により持ち込まれていることであろう。
そうなれば先人達は何を期待しているか。

発売されて間もないもの
既存のものに対し拡張パーツとして機能できるもの
これらのLEGOを後輩が持ち込むことを待っているに違いない。

これまで想像さえしなかった
より高次な創造を可能にする拡張パーツ。

上記を踏まえ、自身が持ち込むLEGOのチョイスには良いセンスを発揮したいものである。
(どれほど自分の意思が反映されるか定かではないが)


結果、持ち込んだLEGOのチョイスが好評を博し
さながら居酒屋のラストオーダーでセンス溢れる一品を頼んだかのようなテンションで
「お前持ってきたこのLEGOめっっちゃええやん」
などと言われた日には私は天国の大池で全裸バタフライでもしてしまうのではないかと危惧している


ダラダラと書いてしまい申し訳ない。
これらを見据えてLEGOに発揮できる創作センスを磨いていこうと思うのだが一朝一夕にはいかないだろう。

今世では実現することはほぼ不可能なので
あちらに行った際にはマスターモデルビルダーを目指したいと思う。




個人的には今後は「無人島に一つ持って行くなら」
より「棺に一つ入れるなら」を議題にし
様々な人の話を聞いていきたいなと思っている。


以上。
思想、倫理、宗教の主張ではない。
ただの中二のような想像を文章にしただけ。

よろしくどうぞ。

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