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『人間は2度死ぬ』もし急に肩が重くなったら

夕方になって、急に肩凝りがしてきて
すごく気持ち悪い状態になりました。

それでも子ども達にご飯作らないといけないし、
お昼に食べたものが悪かったかな?とか
最近ジムに行けてないから肩凝りとかしちゃうのかな?とか
原因が色々頭に浮かんだのですが、
ふと「何か憑いたかも」と考えがよぎったのでした。

僕はそこまでスピリチュアル信者じゃないですが、
憑くことってあるとは思っています。

何かが憑いた時、
専門家の人であれば
取ったりすることができるのでしょうが、
残念ながら僕は素人。

対処方法は2つしか思い当たりません。
1つは塩を舐めたり肩にかけたりして清めること。
もう一つはその人を思い出してあげること
、です。

誰かいるだろうか、と考えて
最初に思い浮かんだ人が憑いている可能性が高いらしいです。
命日が近かったりお盆が近かったりすると
自分の存在をアピールすると言われています。

僕が思い出したのは「拓磨」でした。

拓磨

僕が思い出した拓磨は
大学のゼミの同期でした。

社会人2年目の5月、川で見つかりました。
自殺だったのか、事故だったのか
わからないまま葬儀は行われ、
当時仙台に住んでいた僕は
千葉まで参列するために行きました。

彼が亡くなる数日前に
本当にたまたま電話をしていて、
その時はとても元気そうでした。

今日は彼のことをもう少しだけ思い出してみようと思います。

ゼミと拓磨

大学2年生のとき、
ゼミの研修旅行でベトナムに行ったよね。
ホテルの部屋でお前とシンジと3人になって、
オ◯ニーってどうしてる?とか
好きなAV女優は?とか
くだらない話で盛り上がったのを覚えてる。

僕とシンジが右手?左手?なんて話していると
拓磨は右手の人差し指と中指をトントンとして
クリックして見せたよね。
マウスか!パソコン使ってんのか!
と大笑いした。

3年生になって、拓磨がゼミ長になったけど
この年は本当にイレギュラーだった。
夏にゼミの研修でスリランカに行く予定だったのに
首都で自爆テロがあって
中止派と強硬派に分かれてゼミ内で紛糾。

ゼミ長だった拓磨は
そんなゼミに嫌気を感じて
お前はゼミ自体を辞めてしまったね。

そのあとさ、ユキがゼミ長になって
僕とマメが副ゼミ長になったんだよ。
そして一人一人意見を聞いてから話し合いに臨むという
政治の原体験をしたのもこの時だった。

この時のゼミの同期はみんな仲が良くて
卒業してからもたまにみんなで集まって
飲んだり旅行したりしたよね。

拓磨がいなくなってから

拓磨の1周忌に
ゼミの同期で集まろうって話になったんだ。
この時は恭子が会社の福利厚生で
お台場のマンションを借りて
ちゃんと拓磨の分の盃も用意して
みんなで飲み明かしたんだよ。

あれ以来、みんなで集まることって
あんまりなくなったかもな。

お前がいなくなってもう18年か?
今日改めて思い出したよ。
一緒に語り明かした気持ちになれた。
またな。

とり憑いた想い

そうやって丁寧に思い出していくと
不思議なことにいつの間にか
肩は軽くなっていました。

エッセイストの永六輔さんの言葉で
「人間は2度死ぬ」
というものがあります。

1度目は肉体の死
2度目は誰からも忘れ去られた時

だそうです。

亡くなった人のことをちゃんと思い出すこと
これは生きている私たちにしかできないこと。
亡くなってしまった家族や友人を
少しでも長生きさせるためにできることは
思い出すこと、です。

年齢を重ねれば重ねるほど
思い出さねばならない人は増えていきます。
それでも定期的にちゃんと思い出して
僕の中で少しでも長生きしてもらいたいと思います。

ありがとうございます!これを励みに執筆活動頑張ります!