開墾、始めました

昨年は初めて畑を始め、土をいじる体験をすることができた。
そして今年の目標は主食である「米」を自分たちの手で作ること。
そう、当初の目標は稲作を始めてみることだったのだ。

が、なぜか今年、開墾をしている自分がいる。
どこがどうなったら開墾から稲作を行うことになるのか。
理由は単純明快。

「楽しそうだから」

伊藤家は迷ったら楽しそうな方を選ぶことにしている。
重機を入れず、全部手作業で開墾するのは大変だというのはわかってはいたけど、
「やってみたい」という衝動を抑えきれない我ら夫婦。

一緒に開墾をやることに同意してくれた島牧村の吉澤夫婦も相当なものだと思う。

島牧村の10年以上使っていない休耕地を借りて、いざ開墾開始。
木を切り倒していく快感は何とも言えない達成感。
仲間たちと一緒に、40本以上あった木が根っこから倒れていく。
北海道を開拓した人たちもこうして手で畑や田んぼを作っていったんだろうなとその苦労が偲ばれる。
我々はチェンソーやスコップといった便利な道具をたくさんもって臨んだけど、明治初期にはそんなに頑丈な道具はなかったわけで、
休耕地を開拓するよりも森を切り拓いて行く方がよほど大変だったろう。
こうして苦労して作ったお米だからこそ食べがいがあるんじゃないかなと思っている。

また、こうして一緒に畑仕事してメシ食って、風呂入ってってできる仲間がいるって前時代的かもしれないけどなんかいいなと思える。
しかも小ちゃい子どもたちも大勢いて、まるで小さな集落のよう。
この小さな集落の中でそれぞれが自然と役割分担して仕事をして、
それである程度生活が成り立つ暮らしも悪くない。
子どもたちも多くの大人たちの目で育っている。

実際、娘も今回の開墾合宿で、他の子どもたちの様子から学んだのか、もしくは一緒にいる大人たちに気を許してきたのか、
両親からだいぶ離れることが出来たように感じた。
いつの間にか1人でいけるテリトリーが拡大していた。

こういうみんなで行う子育てっていうのもありだよなと思う。
特に我々夫婦は近くに両親や頼れる親戚もいないので、
核家族で子育てをしている。
それだけだとやっぱり子どもの自立や成長には足りない。
両親じゃない他の大人の存在って大きいなと思う。

立ち上げた「ひとと耕す田んぼの会」では、
米作りだけじゃなく、そんなコミュニティ作りもしていきたいと思っている。

米この内容は2015/4/12に書いたものです。

ありがとうございます!これを励みに執筆活動頑張ります!