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最近の就活トレンド「オヤカク」って何?

「オヤカク」という言葉を聞いたことがありますか?
最近の就活トレンドの一つで、学生が内定をもらう前に親の同意を確認されることを指すようです。
私は就活をしたのは最近のこととは言えませんが、私がよく視聴している精神科医の増田先生のYouTube動画で「オヤカク」について話していたのがきっかけで興味を持ちました。

最近、コロナの影響で学生が家にいる時間が長くなり、就活もオンラインで行われるようになったことで家族とのコミュニケーションが増え、その結果親が学生の就活に興味を持つようになり、それがエスカレートして親が内定を辞退させたり、会社にクレームを入れたりする現象が起きているようです。特に、ベンチャー企業や知名度の低い企業が親の介入を受けやすいとされています。
この現象には賛否両論があり、親が介入することの是非が議論されています。

オヤカクのメリット

一方で、親の介入にはいくつかのメリットも存在します。例えば、親の目線が入ることが就活の助けになるという意見があります。
最近は「親子説明会」なるものがあるらしく、親がそういった説明会に参加することで、学生が見逃しがちな企業の魅力やブラック企業の危険性を知ることができるようです。

私が就活していた当時は、会社で働くことや業績について全く理解しておらず、考えてもいませんでした。
社会経験のない学生一人だけで決めるのではなく、色々な人の意見を参考にしつつ決めることは良いことかもしれませんね。

オヤカクの問題点3つ

私が思うオヤカクの問題点は3つあります。

①親のチェック機能が疑問

親による企業のチェック機能があるとしても、企業は良い面ばかりを見せるだろうし、本当のところは分からないと思います。親子でチェックしても結局、本当のところは分からないと思います。
そもそも親が成熟して子離れができていないと対等な立場でアドバイスするのは難しいし、親自身の知識や社会経験も問われるなと思っています。親子で会社の説明会などに行っても、親が社会経験がなかったりすると情報を理解することが難しいと思います。そのため、単に親が自身のイメージや先入観を押し付けるだけになる可能性があると感じました。

②実際の就労とのギャップがますます大きくなりそう

就活で抱くイメージと実際の就労は往々にして異なるものですが、企業としてはなるべく悪い面を見せたくないため、就活する側としては限られた情報しか得られないと思います。私は就活している時からこのように考えていたので、正直真面目に取り組む気にはなれませんでした…。

会社の実際のところを見ることが非常に大事だと思います。例えば働いている従業員にやりがいを聞くのではなく、転職や退職した人になぜ辞めたのかをインタビューする方がはるかに有益ではないでしょうか?(そんな就活生はほとんどいないと思いますが)
やめた人の口コミや悪い評判が閲覧できるサイトがあり、そういったものを活用することでより実際の状況が把握しやすくなり、実際の労働とのギャップが少なくなるかもしれません。企業の説明会で話を聞いても、それだけではあまり意味がないと感じます。

また、私が疑問を感じるのは「就活が学校選びのようになっている」という点です。
学校は学生が学費を支払ってサービスを受ける顧客ですが、就活も同様の考え方になりつつあるのではないでしょうか?
学校と職場は本質的に異なる場所でありながら、親の視点で企業を見るとどうしても「その企業が子供にどのようなサービスを提供してくれるのか」に焦点が当たるのではないでしょうか。しかしこれは本質的に違っていて、サービスを提供するのは子供自身です。この辺の理解が根本的に違ってしまうと、働き始めた時に大きなギャップを感じることになるのではと思います。

就活の成功は企業との適切なマッチングが鍵となるでしょうが、正直とても難しいと思います。
本人の資質も非常に重要ですが、自分の能力を正確に把握することは難しいと感じています。正確に把握できていたら就職してから仕事で悩むこともないし、後になって大人の発達障害が発覚するようなこともなかったと思うのです…。
実際に仕事をしながら自分に合っているかどうかを確認することが必要になりますがですが、まだ仕事を始めてもいない段階で見極めるのはとても難しいと思います。

③失敗体験が失われる

私はまだ20代であり人生経験が十分ではありませんが、私の薄い経験からもわかることがあります。それは「失敗の経験は非常に貴重であり、成功よりもつらい経験やうまくいかなかった経験から学ぶことの方が多い」ということです。
周囲が反対することや失敗する可能性が大きいことでも、本人にとっては良い経験になるということも多いと思います。
そして親がそれを受け入れ、失敗すると分かった上でチャレンジを後押しするのは非常に少ないことだと思います。もしそういう親がいるなら、それは「真の愛」だと思いますね。

私は海外で働いた経験があり、コロナが最も深刻な時期に渡航しました。結局とても大変で、私の発達障害の特性が顕著に出てしまい、精神のバランスを崩して退職することになりました。当初は発達障害について知識がなかったため、仕事はうまくいかないし、海外での慣れない生活やコロナの影響もあって非常に厳しい状況でした。

私はいつも計画性に欠けていて、直感的に良いと感じたことは即座に実行する傾向があります。海外で働くというのもいつもの「行き当たりばったりの行動」でした。結局、その経験は明らかに失敗だったのですが、その失敗が今の仕事に役立っているし、学んだり考えたりする機会がたくさんあり、貴重な財産でした。
人間はうまくいかない時こそ学ぼうとするし、成長するのだと思います。もちろん苦難のただ中にいる時はそんなポジティブな捉え方はできませんが、後になって思い出すと良かった、ということは結構あるように思います。

周りからは愚かに見えるようなことでも、勢いや若さで実行してしまうこともあるでしょう。それは周りの人が口出しすることではないし、本人の貴重な人生経験だと思います。失敗経験も含め、そうした学ぶ機会に親が介入しすぎない方が良いと思います。

今後はどうなるの?

Z世代は家族との関係が良い人が多いらしいです。そのためオヤカクも学生にとって当然のこととして違和感なく受け入れられているようです。
コロナの影響で親子関係が一気に近まったらしいので、コロナが終息すればこの傾向も収束するのでは?と少し思いましたが、意外と続いていくのでしょうか。
私としては「子供が大人になるまでの期間が延びた」ような感じがしますね。


「オヤカク」についてどう思いますか?
もし経験された方がいらっしゃいましたら、感想など教えていただきたいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました♪

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