見出し画像

実年齢より老けて見られる方はAGEによる原因の可能性が高い

こんにちは。ローカルウェブメディア「高知。おまちRASHISA」編集長の小川です。

わたしは過去10年で1500名以上のジム入会希望者へカウンセリングを行ってきました。今回は元ジムスタッフのわたしが警告する「老化」についてご紹介いたします。

「顔が老けてみえるひとは早死にする」ということを聞いたことありますか。「老け顔」をバカにしてはいけないのです。じつは老けてみえるひとに共通していることが1つあるのです。

誰もが若々しくありたいと願う影に「AGE-最終糖化産物」という「老ける原因」と言われている物質があるのです。


ひとの老化を加速させてしまう原因物質「AGE」

年齢よりも老けてみられるひとをたまに見かけますよね。いわゆる「老け顔」。じつは遺伝だけが原因ではないかもしれません。そして、その原因を放っておくと大変なことになります。

「老け顔」の原因、もしかすると「最終糖化産物-AGE」の影響かもしれませんよ。

この「最終糖化産物-AGE」とは、「たんぱく質」と「糖」が加熱されてできた物質なのです。おそらく初めて聞くかたがおおいのではないでしょうか。

AGEがなぜ悪いのか
AGEとは、たんぱく質と糖が加熱されてできた物質です。このAGEは非常に毒性がたかく、ひとの老化を早めてしまうという特徴があります。

少量のAGEなら良いのですが、量がおおく且つ長時間AGEが体内にあると、それだけ体に悪い影響をあたえてしまうのです。

このAGEが体に蓄積されてくるとさまざまな害を及ぼしてしまいます。簡単に例をあげると、肌のシミやシワ、認知症などの老化にまつまるもの。もし血管にAGEが蓄積すれば心筋梗塞や脳梗塞。骨に蓄積すると粗しょう症。目に蓄積すると白内障。このようにAGEは蓄積することで体に深刻な害を与えることがわかっています。

したがって、AGEを体に溜めないことや、減らす努力をすることが必要になってくるのです。


AGEが蓄積する理由(体内でつくられる編)

血液のなかに吸収されたブドウ糖が過剰におおい状況になると、カラダの細胞や組織のたんぱく質と結びついてしまいます。そして、そのブドウ糖とたんぱく質が体温によって温めらえると、AGE(最終糖化産物)となるのです。

しかし、一時的にブドウ糖が血液のなかで増えたとしても、長時間でなければAGEにはならずにもとの正常なたんぱく質にもどることができるのです。

ブドウ糖とたんぱく質が熱で結合する化学変化のことを「糖化(とうか)」といいます。糖化した状態がながく続くとAGEへと変わってしまうのです。

血液のなかのブドウ糖、いわゆる「血糖値」。血糖値がたかい状態がながくつづくとカラダのなかでおおくのAGEがつくられてしまいます。

ようするに、1日2日の単位ではなく、AGEというものは10年20年の単位でカラダの中に蓄積をしていってしまうものなのです。したがって、AGEをおおく含む食べ物については蓄積のリスクがあるということになります。


AGEが蓄積する理由(食べ物からカラダに入るAGE)

AGEはカラダの外からも食べ物から体のなかにはいってきます。たんぱく質と糖が熱で糖化され「AGE」となる食べ物はたくさんあります。

わかりやすい例でいえば「ホットケーキ」です。表面がこんがりきつね色になっていますよね。じつは「きつね色」になる化学変化が「糖化」なのです。糖化しているということは「AGE」が発生しているということなのです。

とくにAGEがおおくできる食品は、牛肉や豚肉、鶏肉を直火にかけたものです。ベーコン、ステーキ、焼き鳥などはすさまじい糖化がおこり、AGEの数値もほかの食品に比べてとても高いのが特徴です。

要するに、AGEというのは「タンパク質や糖」をたかい温度で調理をすることで多く発生するものなのです。

食品としてカラダに入ったAGEがすべて悪さをするということはありません。カラダのなかではAGEを分解することができるのです。約93%のAGEは分解されカラダの外へ排出されるのです。

しかし、のこりの7%のAGEは体内に蓄積していってしまうということになります。


AGEがカラダにおよぼす重大な6つの影響とは

たんぱく質はカラダのいたるところにあります。そのたんぱく質が糖化するばしょによってカラダに与える影響が異なってきます。肌のシミやシワなどの老化現象だけでないところがAGEの恐ろしいところです。

①メタボリックシンドロームの悪循環

AGEはメタボのはやい段階からつくられます。AGEは内臓脂肪を攻撃することで悪玉化させます。悪玉化した内臓脂肪は血糖値を上昇させます。血糖値がたかいとAGEが発生します。

AGEがやっかいなのは、メタボになることでAGEがどんどん増殖していく悪いサイクルに入っていってしまうことです。

②肌の弾力が失われ、シミやシワの原因となる

肌のコラーゲンは、ながい年月をかけてじわじわ体温であたためられていきます。そうするとコラーゲンがAGE化します。肌がシミになると褐色になるのは「糖化」によるものなのです。

③血管がかたくなることによる動脈硬化

コラーゲンは、カラダの血管の一部を構成しています。血管に柔軟性があるのはコラーゲンが細胞のクッション役をしてくれているからなのです。

そのコラーゲンが糖化することで、全身の動脈が硬化。動脈硬化が深刻になると脳梗塞や心筋梗塞という死にいたる病気につながります。

④骨がよわくなり、骨粗鬆症のリスク増大

骨にはコラーゲンがふくまれています。このコラーゲンがAGE化(糖化)することで骨の強度がさがってしまいます。また、血液に溶け出したカルシウムは、血液のなかで石灰化します。この石灰化により動脈硬化のリスクになります。

⑤目の水晶体の白濁化(白内障)

そとから入ってくる光のレンズの役割をしている水晶体。クリスタリンというたんぱく質でできているのです。このクリスタリンがAGE化(糖化)することにより、水晶体が白くにごり白内障を引き起こしてしまうのです。

クリスタリンは、ほかのカラダのたんぱく質とちがい、一生入れ替わることのないたんぱく質です。一生をかけて少しずつAGEが蓄積していってしまいます。

⑥脳細胞のAGE化により、アルツハイマー型認知症のリスク

脳のたんぱく質もAGE化します。ちょっと複雑なはなしになりますので簡単にいうと、脳のたんぱく質がAGE化すると、結果的に脳の神経細胞が死滅をしてしまうのです。最終的にアルツハイマー型認知症をひきおこすリスクが高くなるのです。


AGE化を減らすための7つの方法

①ゆっくり食べること
早食いは急激に血糖値をたかくしてしまいます。血糖値が急激にあがると、それだけAGEも多く発生してしまいます。食事は楽しみながらゆっくり噛むようにすると効果的です。

②たべる順番を意識すること

食物繊維などの野菜からたべることで、糖質の吸収がゆるやかになり、血糖値の急激な上昇をふせぐことができます。

③腹八分目
お腹がいっぱいだと感じたときには、血液のなかには大量の糖(ブドウ糖)がジャブジャブの状態です。これは脳にある満腹中枢によるものです。したがって、少し控えめにたべることが大切です。ストレスを感じない程度に量をコントロールすることをお勧めします。

④お菓子やフルーツは食後がベスト
空腹時に糖(ブドウ糖)をたべると、吸収がよいため、急激に血糖値がたかくなります。まえに述べましたがAGEが大量に発生するパターンですね。デザート類は吸収が穏やかになる食後がいいです。しかし、油断してたべすぎないように。

⑤食後にカラダを動かす

⑥紫外線をあびない
はだの表皮にあるケラチン繊維は、紫外線をうけることでAGE化(糖化)します。冬のよわい紫外線でも糖化がすすみますので、四季を通じて紫外線ケアが大切ですね。

⑦ストレスを溜め込まない
過度のストレスが溜まると血糖値をあげるホルモンが分泌されます。つまり、AGEが血糖値のぶんだけ増えるわけですから、ストレスを溜めないようにすることが大事なのです。


AGEの多い食品・少ない食品

AGEが多い食品
AGEはたんぱく質と糖が熱によってつくられるものです。特に焼き鳥やステーキ、唐揚げ、とんかつなど、焼いたり炒めたりした動物性脂肪にはたくさんのAGEがふくまれています。

また、フライドポテトやポテトチップス、タバコにも多くのAGEが含まれているのです。

AGEが少ない食品
AGEは熱をくわえることにより発生しますので、サラダやお刺身など、生で食べるものにはほぼ入っていないことになります。また、和食は蒸す・煮る・茹でるなど、水を使って熱するため100℃以上になりません。したがって、和食はAGEが発生しづらい調理法として最適なのです。



さいごに:いつまでも若々しく活力あふれた生活をおくるために

今回はAGEという、カラダの老化を促進する物質を紹介いたしました。AGEの存在を知ることで普段の生活や食生活の積み重ねがいかに大事かおわかりになっていただけたと思います。

しかし、完ぺきにAGE化をふせぐということは不可能だと思います。もし実行しようとおもえば確実にストレスを溜めることになると思います。このAGEで大事なことは、AGEという老化物質を知るということです。

AGEというものは、今日や明日に影響をおよぼすというものでありません。しかし、10年、20年と蓄積していき、気がついたときにはカラダに大きなダメージを与えているのです。

将来、後悔しないためにも、今わたしたちができる些細で具体的な行動をすることこそ大事なのだと思います。


参考:AGE測定推進協会ウェブサイトより

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?