就職と家を継ぐことと長男

皆さんの実家には仏壇や田畑がありますか?
墓とか裏山にあったりします。
私の暮らす松江には、今でも長男が家を継ぐ、跡を取るといった空気が残っています。

私の地元では、長男は地元へ就職して両親と同居したり、同じ家の敷地に家を建てたりするということがよくあります。
近所さんの会話にも、「あそこは長男が帰ってきて家を建てるげな。安心安心。良かった良かった」というような世間話をします。

私の父は次男で、長男の叔父さん家族が祖父母の家に同居されていました。
家を継ぐのは叔父さんで、私の従兄弟がその次を継ぐと思っていました。

ところが私が高校生のとき、突然その叔父さん家族が家を出て行かれました。
どうやら同居生活がうまくいっていなかったようですが、父を含め、そのことに気づけた親戚はいませんでした。

それからというもの、祖父母は2人暮らしをします。そして、私が就職活動を始めた頃、祖父が亡くなります。

祖母はその頃から物忘れがひどくなり、誰がこの家を守るんだ?という不穏な空気が一族に流れました。
叔父さんは「ワシはムリ。」
それで私の父が「継ぐ」という格好になりました。
それを見た私は、「なら次は俺か?就職もしたい仕事もないし、地元へ帰るか」と、勝手に思って、地元へ就職。同居。という流れでした。
一族も、良かった良かったと。

長男として、とか、家を継ぐとか、今にして思えば、固定観念に縛られていたし、自分で自分の将来を考えることを放棄したなと思います。

結果的に、現在はのんびり幸せに暮らしてはいますが…

が、私が「仕事辞める」時には、何だか両親や一族とおかしな空気になりました。

同居していましたのて、父とも毎日顔を合わせますし、時々口論をふっかけられ、「お前はこの家をどう考えているんだ?」という言葉を浴びたこともあります。
「何も考えていないし、どーにもならんでしょう」なんて私が返すのて、父は「出ていけ。お前にはこの家を継がせん」なんていうお叱りを受けました。

ここでの注意点は、私の家は、決して名族でもなんでもなくて、明治時代に跡継ぎなく途絶えた家に、近所の三男ぐらいだった私の曽祖父が住み始めたらしい(笑)くらいのスタートです。しかしながら、お寺さんからは150回忌とか、300回忌とかの法要の案内がきてビックリします。

今日はとりあえず以上

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