日記 2023/11/20〜2023/11/26

2023/11/20

また暖かさが戻ってきた。週末には寒くなるらしいが、それまではこの暖かさを満喫したい。
今日は久しぶりに会社の飲み会。

ここ最近我が家で流行っている言葉がある。それは「ばかやろう」という、あまり流行るには相応しくない言葉というか、何の文脈もなく差し出されれば暴力的な言葉なのだろうけれど、もちろんそれはきちんとした文脈があって使っている。その文脈は娘が想い人に言われたもので、娘が大好き!と想いを伝えたときに「ばかやろう」と返された、その「ばかやろう」だ。

ちなみに、娘の想いは一方的なものではない。年少小の頃から、つまりは2歳の頃から続く恋で、その頃から両想いなのである(そのはずだ)。だが、最近は娘の想いの方が強くなってるようで、ラブレターを頻繁に出したり、求婚!?したり、何度も大好きと言葉に出して伝えているようで、そうすると相手の男の子は逃げ出したり、ばかやろうと返すのだと言う。年少の頃は同じクラスで今は違うクラスだが、幼稚園の帰りには必ず2人で、もちろん保護者も一緒にだが、手を繋いだりしながら帰る。この前ラブレターの返事を初めてもらって、それを大事そうにして、また何倍返しにもしたラブレターをしたためていた。

娘の年齢の頃に、そこまでの求愛をされたことはないから相手の男の子の本当の気持ちはわからないが、照れ臭さのようなものを感じ始める年頃なんじゃないか、とその「ばかやろう」から感じる。娘はその照れ臭さを感じ取ることなく、求愛に求愛を重ねている。その二人のやり取りが微笑ましく、しかし娘にとっては心からの求愛で、それを若干ずらしながらも受け止める優しい「ばかやろう」が何と素晴らしいんだろうと思って、ここぞというときに僕も「ばかやろう」を使っている。

2023/11/21

昨日は久しぶりの飲み会で、僕は今日たまたま休みだったので今日のことを気にせずに飲んだ。美味しいお酒がたくさん飲めて楽しかったのだが、いかんせん調子に乗って飲みすぎた。実際のところ大した量は飲んでいないのだが、ビールに焼酎にハイボールにとちゃんぽんしたのがいけなかったのだろう。今日はひどい二日酔いで夕方まで動けなかった。しばらくは酒は飲みたくない。

娘と妻は娘の友だちの誕生日会に参加していて、僕は一人で晩ご飯。外に食べに行ったり買いに行く気力はなかったのでUberで頼んだ。インドカレー。食べる頃にちょうど二日酔いが治まってきて今この日記を書いているわけだが、ずっと座るのはまだしんどい。また横になるとそのまま寝てしまって、1日を無駄にしてしまう気がする。まだ娘と妻は帰ってきていない。

日中、横になっている間は、とりあえず野球に関するニュースを漁りまくった。今のところFAに関するニュースはそう多くない。山崎福也のニュースが一番多く、西川と山川のニュースは落ち着いている感じだ。どうなるのかはわからないが、早いところ決まって欲しい。決まったら決まったで人的補償のことで不安になる日々を過ごさないといけなくなる。

ホークスを退団選手たちの多くはセリーグに行くことが決まった。増田がヤクルトに決まったのは嬉しい。たまにホークス戦を観に行く同僚がヤクルトファンなので、来年はどうかわからないが、彼と一緒にまた増田を観る機会もやってくることだろう。上林は中日に入団することが決まり、中日は義弟がファンなので上林のことは任せる、と妻から伝えてもらった。去就が決まったのは嬉しいが、一方ではやはり寂しさもある。今日の球団納会ゴルフでは森唯斗と嘉弥真も参加していたみたい。2人はホークスの中でも特にゴルフが上手いはずで、正月の特番で2人の姿を見るのも今回が最後か。

娘たちはいつになったら帰ってくるのだろう。頭痛がまた復活してきた。

2023/11/22

最高気温20℃超え。もう11月下旬。ちなみに週末にはまた寒くなる模様。これまでの季節感を台無しにするこの秋。これもまた人新世の気候か。天気に翻弄されっぱなしだ。天気は関係ないが、頭痛は昨夜寝る前に治まった。昨日は本当に1日無駄にした。しばらくは酒は飲まん。

朝は10℃程度。いつものように歩いて会社へ向かうが、これまた歩いていて気持ちの良い朝だった。何もなかった無駄な昨日1日の薄汚れた疲れが、朝の太陽と歩きながら踏む落ち葉とやさしい風によって一掃されたようだった。サウナで整う、というのは体験したことがないが、整うというのはこういうのに近いんだろうなと思った。秋の天気を感じながら歩いて汗をかいて、僕の体は整った。秋はいずこへ、と思っていたが、今日の朝は秋だった。

Amazonのブラックフライデーで色々と買う。娘にクーピーのセット、僕と妻用にドルチェグストのカプセル、あとはKindle fire 7。これでU-NEXTも端末で読みやすくなる。

出社した後、妻から娘が嘔吐したと連絡を受ける。幼稚園は休ませ、12時から病院に連れて行くと。昨夜は咳き込んでいて苦しそうだった。たぶんいつものあれだ、鼻炎のようなもの。まだ鼻をうまくかむことができないので、寝ているうちに鼻水が喉に溜まって咳き込んでしまう。朝嘔吐したのは鼻水が溜まっていたかららしい。胃の中にあるものを嘔吐したのではなく、咳といっしょに大量の鼻水を吐き出したということか、見ていないからよくわからない。医者に診てもらってもやはり鼻水以外に症状はないし、熱もない、いつもの薬だけ処方された。これだけ気温も変われば子どもの体も適応しづらいだろう。しかし子ども達はこれからこの気候を基準に生きていかないといけないのかもしれないと思うと過酷だ。

娘のことが心配だったので昼に自宅へ戻り仕事をすることに。帰って娘の顔を見ると、いつもの元気な顔。妻といつものように言い合い、というのか叫び合い、叫ぶのはほとんどが娘だが、とにかくそのバトルをする程度には娘はパワー溢れていた。本当に鼻水だけだった。布団のうえは娘が使ったティッシュだらけで、そこだけが娘の体調不良を物語っていた。とりあえず薬をもらったのでしばらく様子を見ることにする。来週には佐世保に行くのでそれまでに治ってくれればいい。

西川がついにオリックスに決まったとの報。山本由伸と山崎福也が抜けても来季もオリックスは手強そうだ。

2023/11/23

気づけば体重がかなり戻ってしまって、娘と一緒に撮った写真を見ると顔がかなりふっくらしている。おそらく5キロくらいは戻ったんじゃないか。コレステロール値も高いし、さすがに本気で運動を再開しないといけない。ただでさえ来週は佐世保、12月初旬は大阪、年末にはまた佐世保と予定が立て込んでいて、いずれの旅行でも飲んだり食ったりする予定だ、それまでにせめて1.5キロは落としておきたい。ということで、今日から甘い物の摂取を徐々に減らし、毎日負荷高めのサーキットなどの運動を再開する。数週間前にも少しやっていたのだが、すぐに止めてしまっていた。今度止めてしまえば、またデブへの道だ。15キロ痩せて2年くらい保っていたが、このままだとそれが水の泡となってしまう。

今日は祝日の割には忙しい1日で、改善業務をする余裕などないと思っていたが、同僚が仕事をぐいぐいと進めてくれたおかげで1時間ほど改善の時間を持てた。Notionに古いものも新しいものナレッジを集約するようにしているのだが、古いナレッジに関しては情報そのものが陳腐化しているので、Notionに移行する前に、その情報の正確性を確認する作業が必要となる。その作業が意外と時間がかかる。今日は新しいナレッジ1つ作成と古いナレッジの移行をしたが、思っていたほど進まなかった。

Notionはプライベートでも利用しているが、現在のところはとりあえず読書リストのデータベースを利用するだけになっている。日記は4年前からUlyssesで書いているから、今さらNotionへ移行しようとも思わない。Ulyssesの使い心地は気に入っている、というかUlyssesを使うことがMacを使う理由の一つになっているくらいだ。ただ、仕事でNotionを利用しているうちにどんどんと新しい使い方を覚えていくので、これをプライベートでも使えるんじゃないか、もっと色んな使い方があるんじゃないかと改めてNotionの使い道を模索しているところ。

今のところ日記をnoteで公開しているが、使っていない独自ドメインがあるので、Notionのページを独自ドメインと紐付けて公開するのもありだ、大ありだと感じ始めている。僕のように日記だけ書くのであればnoteは必ずしも使い勝手がいいわけではない。ということで、公開に向けて準備を進める。

2023/11/24

昨日よりぐっと気温が低くなり、明日にはさらに低くなるという。

娘の鼻水は徐々に良くなっているが、まだ治りかけで、夜中は咳き込んで起きることもある。治りかけのときに気温が下がるとまたぶり返しそうで怖い。なんせ寝ているときは布団を蹴るし、腹は出すし、カエルみたいなうつ伏せの姿勢で寝るしで、じっと寝ていることがない。冷えていると、結果体が冷えて本格的な風邪になってしまうかもしれない。他の保護者から話を聞くと、娘と同じような寝相らしいから娘に限ったことではないのだろうが、みんなはどんな工夫をしているのだろうか。川の形で寝ても起きたときに川の状態が保たれていることはない。珍しく川の状態が保たれているとしても、真ん中にいたはずの娘が左にいたり右にいたりと、語順が異なると言えばいいのか、川の字が崩れている。川の字で寝るなんて小学生低学年くらいまでのことかと思うが、川の字のままで起きることはあるのだろうか。もっとも、僕も妻もそう寝相がいいわけではないのだけれど。

とにかく風邪を悪化させないようにしないといけない。

11月も下旬で、今年中に読める本は限られているのだけれど、この時期は新しい本を追加購入する時期でもある。電子書籍の本が安くなっているし、トークショーなどのイベントで本を買う機会があれば、旅先の本屋で本を買うこともある。

Kindleではハヤカワ文庫が結構安くなっている。ハヤカワ文庫は表紙が格好いい本が多く、特にフィリップ・K・ディックなんかはそうで、本来であれば紙で揃えたいのだけれど、ハヤカワ文庫は夜に読みたい本がラインナップされているので、電子書籍で買ってしまうことが多い。ハヤカワ文庫は僕にとっては眠れない夜の大きな味方である。

ということで、ブラックフライデーで必要なものを買ってポイントを貯め、そのポイントで電子書籍をいくつか買うことにした。

小川哲の「ゲームの王国」、ジョーゼフ・ヘラーの「キャッチ=22」、SANBON RADIOでも紹介され最近話題になった柴田勝家の「走馬灯のセトリは考えておいて」、エリザベス・ストラウトの「私の名前はルーシー・バートン」、あとはカート・ヴォネガットの本も買っておきたい。

既に「ゲームの王国」は読み進めていて、これは夜に読むのにちょうどいい、最高だと早くも感じている。物語が進めば夜更かしすることになるかもしれないけれど。

とりあえず、欲しかった本がいくつも安く買えて嬉しい。

2023/11/25

町屋良平「恋の幽霊」読了。

発売されてからサイン入りのものをすぐに購入したのだけれど、これまで積ん読になっていて、ようやく読む機会が訪れた。なんとなくだけど、この小説は季節の変わり目であるこの時期に読んでよかったと思う。昨夜、一気に読み終え、一時放心。町屋良平の小説はいつも圧倒されるが、「恋の幽霊」も凄まじかった。

 溶けあうみたいで。京の顔。京の恋の身体。寝ぼけているような、醒めすぎているような茫洋で、緊張してるけどリラックス、リラックスしてるけど緊張の両方で、この瞬間だけきがず直観がまるでサッカーで点決められるシュート打つその瞬間みたいな直で身体にくるひらめき。
 京。京と仲いいあすとしき。おれと仲いいしいに触れてるあすと京。みんなすきだ。四人でいっしょになりたい。おなじ身体で、ひとつのなにかになりたいよ。それを恋と呼びたいって、そのときだけおもった。いまならわかる。あのときがおれの人生のいちばん恋だったときだなって。

町屋良平『恋の幽霊』(朝日新聞出版) p,82

町屋良平の文章を書き写してみて、改めてその文体の得意さを体で感じ取る。この場合の文体は土の文体なのだろう。しかし町屋良平の文体は、その文字の開かれ方、句読点の置き方などが町屋良平にしかないそれで、しかも漢字の開きにも同じ小説内で揺れがあって、その揺れが文章を読んでいくうちに訪れる僕ら読者の変化と合致しているのかさらにスッと文章が身体に入ってくる。町屋良平の小説は、あとで物語の概要を思い出すことが難しいが、そのスッと身体に入ってくる瞬間が町屋良平の小説の特徴というのか、僕が彼の小説を読む理由で、「恋の幽霊」はこれまでにも増して一層それが強かった。

 おかしいよ。おぼえていないことはおぼえていない。それだけだ。言葉にできないような記憶や五感を、あっためて、さまして、ふくらまして、いろいろして、恋っておもいださせる。そんなのインチキじゃん? 年末からこんな感覚でいたなら、土がおかしくなるのも当然だ。
 まるであたらしい季節に身をおくみたいに? あたらしい風、あたらしい温感、あたらしい匂いにつつまれて。そのときはそんなこともあるんだなあ。ってながしてた。けれど感度のあがった身体は知らない感覚を連れてくる。いまならわかる・・・・・・窓の外で小雨がふっている、湿気の混じった春のにおい。ソファに身を沈めてじょじょに眠気につつまれたおれがかんじる、季節と家にとどこおる記憶がほどけて、たくさんの記憶にどうじにおもいだすように「おかあさん・・・・・・」とつぶやくと、それがなにかを忘れさせてくれる合図だったみたいにおれは、眠りにおちていった。

同前 p.125,126

町屋良平の文章を書き写すことを身体が拒絶しそうになるときがある。僕の文章とは全く違う、文字の開き方もそうだし、言葉の使い方も、思考の流れ方も違う。違うことなんて言うまでもなく当たり前のことだが、文章を書き写すとあまりにも違いすぎてそれに対する拒絶が起こる。町屋良平はたしかガラケーかスマホかで文章を書くとどこかで言っていたような気がするが、揺れがあらわれるのはスマホで書いているからか。僕もスマホで日記を書くときがあるが、そのときはパソコンで書くときとは明らかに文体が違う感覚がある。が、スマホで書いているから、とそれだけでこんな文章にはなり得ない。上の文章でも始めに出てくるのは「匂い」でつぎに出てくるのは開いてある「におい」だ。こういうものはChatGPTに添削されれば一発で直されるところなのかもしれない。僕の文章はまとまりすぎている、まとまりや揺れのなさを意識しすぎている、いや実際のところ意識しすぎているのかはわからない。が、表記の揺れがあるとそれはわかりにくいと指摘される。そうですか、と揺れを直す。その揺れを直すことすらも、今はAIの仕事だ。徐々に変わっていく文章のリズムを、身体と同調しながら変わるリズムとテンポを、もっと進んで受け入れたいと町屋良平の文章は思わせる。やはり圧倒的だ。最&高の読書だった。

2023/11/26

昨日は耳鳴りが酷くて、左右どっちの耳からも耳鳴りはしていたのだが特に左耳が5分起きとかで耳鳴りが起こって、しかし耳鳴りはなぜあんなにも不快なのか、耳鳴りが起こるごとにそれにとらわれてしまい、イライラし、しばらくは何もする気が起きなかった。

娘は夕方からダンス教室に行って帰宅したのが18時過ぎ、夕食をとって、そのあとくらいから耳鳴りが酷くなり始めた。娘はダンスレッスンをかなり頑張ったらしく、先週僕が見た時にはやる気がなさそうに見えたのだけれどそれは実は僕に見られるのが恥ずかしかったからだったようで、今週は平日の家での練習もかなり頑張っていて教室でも心をこめて踊ったと言っていた。だから帰宅したとき娘はすでにくたくたに疲れていて、夕食の前にとりあえずYouTube言ってと何本か動画を観て、それからご飯を食べ、風呂に入り、その間ぼくは耳鳴りに苦しみ、娘が寝室に来た頃には耳鳴りが一番やばいときで娘に絵本を読むこともできなかった。

朝は幼稚園の友だちの家に呼ばれていたから娘とほとんど遊べていなかった。僕はその間チョコザップ行って、エアバイクを漕いだ。久しぶりに漕いだのが良くなかったのだろうか。自律神経に影響を与えたのだろうか。しかし昨日のエアロバイクは小川哲の「ゲームの王国」を読みながらで、あっという間に30分が過ぎ去ったのだ。15キロ少し分漕いだ。

娘は、友だちの家から帰ってきてから折り紙に何か書いていて僕に持ってきてくれたのだけれど、その時僕は何かをしていて後で見るね、ありがとう、と言って置いていたそれは、「パパ。だいすき、おしごとたいへんだね、むりしないで。がんばって」と書いてあった手紙で、寝る前に読んだら一気に感情が押し寄せてきた。こんなことも言えるようになったのか、おしごとたいへんだね。なんて気を遣ってくれているのか。

なぜ娘が書いたすぐ後に読まなかったのかという後悔もうまれた。見てというそのときに見てあげるべきだ。娘はそのとき見てほしいと思っているのだから。見ること以外に優先することなんてそんなないじゃないか。

今朝、もらった手紙みたよ、と娘に伝えると、泣いた?と聞かれた。泣かせるつもりだったのか、ちくしょう、そんなもの引っかかるじゃないか。

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