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訪問看護記録ⅠとⅡの違いとは?

この記事では訪問看護師として働く際に必ず押さえておいたほうがいい訪問看護記録や個人情報の取り扱いなどについて紹介します。


よく、

・訪問看護記録のⅠって何ですか?
・訪問看護記録のⅡ
・訪問看護記録のⅠとⅡの違いは何ですか?


って聞かれることが多いのですが訪問看護記録のⅠとⅡは全く違うものです。


訪問看護記録Ⅱは日々訪問する際に記録するものなので訪問看護記録Ⅱを

必然的に目にする機会が多くなるかと思います。


訪問看護記録Ⅰは基本情報(フェイスシート)の事です。
 

訪問看護記録の種類


訪問看護記録Ⅰ:基本情報(フェイスシート)

訪問看護記録Ⅱ:日々の訪問看護記録


訪問看護記録Ⅰの基本情報(フェイスシート)とは?

利用者の名前・住所

家族構成

キーパーソン

現病歴

既往歴

内服薬

ADL/IADL

睡眠

排泄

保険証類(介護度・生活保護・健康保険・負担割合証などの社会的資源)


などを記録した用紙になります。

特に決まったフォーマットはないので使いやすく改善していくのもいいと思います。


訪問看護記録Ⅱ:日々の訪問看護記録


夜間の訪問看護記録で多いのが

訪問中「訪問すると入眠されている。」って1行だけの記録の人が多い事!


夜間になぜ訪問しないといけないのか?理由を明記する必要があります。

用事もないのに訪問されても利用者さんが困りますよね?


夜間での記録に関してどう書けばいい??


訪問介護も夜間帯に訪問していればオムツ交換や体位変換は訪問介護が行っているケースも多く

訪問看護師は何を書けばいいのかわからない!!って

思うかもしれませんが

夜間も訪問看護師として書くことが本来たくさんあります。


例えば


・医療機器(在宅酸素・人工呼吸器・PCAポンプ・カフティーポンプ(高カロリー輸液用のポンプ))などの作動状況


・点滴類:点滴の滴下状況(スピード、刺入部が見れそうなら刺入部。漏れはないか?


・センサー類(センサーマット・赤外線センサーなど)作動状況

ナースコールは手元にあるか?


・室内温度や湿度

認知症がある利用者さんの場合夏でも平気で暖房が入っていたりします。

体感温度は人それぞれ違うので個人の好みに合わせるようにしますが明らかにおかしい時は訪問の際に調節するひつようせいがあります。


・入眠中の表情(痛そうな表情になっていないか?)や呼吸状態(呼吸回数・喘鳴・無呼吸・舌根沈下などないか?)

・創傷ケア・人工肛門:衣服まで汚染されていないか?

・膀胱内留置カテーテル:尿の性状(色・浮遊物)・尿量・流出状況・閉塞などないか?

・他にも排液などのカテーテル類


など、入眠中でも観察できる項目はたくさんあります。

夜間でも観察したことは必ず記録に残していくようにします。


夜間の訪問に関して、きちんと記録ができていない訪問看護師が多いので注意しましょう!


訪問看護記録の取扱

 
利用者の個人ファイルまたは電子媒体に保存

保存期間:訪問看護完結日から年間


訪問看護記録の目的

 
毎日の事なので訪問看護師として働く際には必ず訪問看護記録の目的を意識しながら記録する事


・看護の実践を明らかにする
・看護の根拠を言語化
・訪問看護に関する情報を多業種と共有
・看護の評価の資料となる
・報酬請求を裏付ける
・医療事故や医療訴訟の法的根拠

記録と個人情報


訪問看護ステーションの利用者に関する個人情報とは

訪問看護計画書
訪問看護指示書
訪問看護報告書
訪問看護記録
報酬請求書
明細書
ケアプラン
など


個人情報の取扱責任者は訪問看護ステーションの管理者が適切です。

個人情報の取扱業務

個人情報の漏洩・盗難・紛失の防止、また不要になった個人情報の廃棄・消去の管理

利用者の情報を目的外に利用する場合は改めて承諾を得る。


個人情報の開示

原則として利用者本人に行う

代理人の場合は委任状が必要

者から情報開示を求められた場合は記録をありのまま開示する

情報開示は管理者立ち会いのもと訪問看護ステーションで行う


訪問看護師の守秘義務

職員全員守秘義務がある

退職後も守秘義務は継続する


まとめ

訪問看護記録の種類は2つ

①訪問看護記録Ⅰ:基本情報(フェイスシート)

②訪問看護記録Ⅱ:日々の訪問看護記録


訪問看護記録の目的

記録に関する取扱

カルテの保存期間は2年間

個人情報の取扱

訪問看護ナース以外でも個人情報の取扱や記録の目的など基本はほぼ同じです。

日々記録しないといけない訪問看護記録Ⅱでは行ったケアは必ず書くようにして行きましょう!

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