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【旅録】~山形県酒田市編③~

六郎でございます。こんにちは。

気候としてはとても過ごしやすいのに祝祭日が皆無なのが非常にもったいない10月。前半が終わりましたね。iPhone 12に期待を寄せている今日この頃でございます。笑(ちなみに僕はmini狙い!)

さて、ついに「旅録~山形県酒田市編~」も最終章となりました。早いもので旅行から一カ月くらいたち記憶も薄くなりつつありますが、思い返しつつしたためていきます。

前回は一日目が終わったところで終了しましたね。今回は二日目から旅の終わりまでを一気に書いていきましょう。

二日目はゆっくりと酒田市の町をぷらぷらと周りながら過ごしました。

まず、気づいたのは獅子舞があちらこちらにあります。

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酒田は昭和51年に発生した酒田大火というものがあり、全国がら支援を受け、その2年半後に「同じような災害を二度と繰り返さねように」と願いを込めて災害・悪霊除けの象徴であった大獅子を4体製作したようです。
その4体のうちの2体が写真の山王(さんのう)と日和(ひより)です。

今ではなんと16体の獅子が誕生し、市内各所に設置されているようです。

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酒田駅のホームにあるこちらにも酒田獅子と大きく獅子が描かれていました。

そんな獅子たちに守られた町を散策しつつ、まず向かったのは「山居(さんきょ)倉庫」です。

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酒田市は昔、北前船による交易で栄えた港町でしたが、その繁栄を支えたと言われるのが地方の米の保存用倉庫として使われていた「山居(さんきょ)倉庫」というわけです。

1893年(明治26年)建造とは思えないほどの優れた建築技術と、美しい外観を兼ね備えた倉庫群です。
建設された14棟のうち12棟が残っており、現在でも米穀倉庫として使用され、一部は「庄内米歴史資料館」や観光物産館として活用されています。

またこの山居倉庫の魅力の一つとして倉庫の裏側のケヤキ並木があります。

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樹齢150年を超えるこのケヤキ並木は、日本海からの強い西風と夏の直射日光をさえぎり、倉庫内の温度を一定に保つ目的で植えられたものとされています。
四季折々の美しさを見せる並木路は、今では山居倉庫の見どころとなっています。

とても静かで風情のある通りです。

山居倉庫周辺を歩いていると、復元された小鵜飼船(こうがいふね)が展示してありました。

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山居倉庫は約18万俵もの膨大なお米を収納したとされていましたが、その大量の物流を支えたのがこの小鵜飼船です。川幅の狭い場所や急流が多い最上川の水運に対応できるようスリムなボディで作られたというわけです。

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山居倉庫バージョンのマンホールにもバッチリ描かれています。

昔の人の知恵と想像力ゆえのシステムやプロダクトは本当にすごいですよね。その英知の末に我々の今日の暮らしがあるのだと感慨深く思います。

その他にも山居倉庫には「庄内米歴史資料館」や酒田市観光物産館「夢の倶楽(くら)」などがあり、歴史を知る展示見学をしたり、お土産やお食事が楽しめます。

酒田市に訪れた際は「山居倉庫」はまず行くべきでしょう。


そして、次に向かったのは「日和山公園」です。

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酒田駅のホームの「みどころ」にもありましたね。

早速行ってみると、この公園にもありました。笑

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酒田市を歩いていると、獅子か芭蕉のどちらかにしょっちゅう遭遇します。

そしてなんと言っても日和山公園の名物は「木造六角灯台」です。

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写真は公園の展望台からの眺めです。
この六角灯台は1895年に完成し、木造灯台としては日本最古とされています。

この眺めはまさに日和山バージョンのマンホールデザインを彷彿させます。

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こんなふうに町をゆっくり巡っていると、その土地の昔の人々が何を大事にしていたか、どんな思いで町をデザインしたか、そういったことがすーっと自分に入ってくる感覚で、普段の生活やテレビなどでは味わえない気持ちになります。

デザイナーの端くれの僕として、(大袈裟な話)どんなものをデザインするとしても後世の人にも見られる可能性があることを心の片隅に入れて、“こなし”のデザインをしないようにしなくちゃいけないと改めて思いました。

二日目も終わり、あっという間に帰る日が訪れました。

心にゆとりをもたせながら、ゆっくりとした旅ができて本当に癒されました。僕はあまり鼻は良くありませんが、そんな僕にもはっきりわかるほど空気も良くて、料理もおいしく、良い時間が過ごせたと思っております。

酒田市で出会ったみなさんにも感謝です。ありがとうございました。


帰りの新幹線の車窓から外を眺めていると、ザ・田舎の町並みから、徐々に都心の街並みへと変わっていく景色が目に入ります。

建物のデザインは違えど、その景色の変わり方がまるでタイムマシンに乗っているような気分になりました。

「ここら辺も昔はさっきみたいな土地で、人も少なかったんだろうなぁ。」
「ここまでよくやったなぁ。色んなもの建てて、人もよく集まったなぁ。」

なんて思い、なんとも言えない感情になりました。笑

というわけで、まだまだ書き足りない部分もたくさんありますが、ここら辺で「旅録~山形県酒田市編~」を締めようかと思います。

ありがとうございます。


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