2024年3月更新 完全コスト0。これだけでいいVJ技術1選

 翔太郎です。
タイトル通り。VJやった事ない人でもこれだけで一線級のVJ名乗れます。コストは完全にゼロ。信憑性を出すためにメインPCではなく敢えてVJ要素が欠片もないまっさらなPCで手順を再現します。
メインPCでも実際に使用したことのある経験に裏打ちされたシステムなのですぐに実戦投入できると思います。




・利用ソフト


OBS Studio

Virtual DJ

 有名な組み合わせですがこの二つだけです。
アニクラVJはとりあえず映像が出れば80点、リップシンクが出来ればほぼ100点、その他個人技を加えて120点を取る感覚ですがこれだけで90点は確実に取れます。何ならOBSだけでも80は取れる。
もう1回言いますがこの2つはフリーソフトです。

・準備

    まず何故単体でも成り立つこの2つを組み合わせるのかについてですがOBS単体では映像のシンクが難しく、VirtualDJは製品版(約¥40,000)でないとロゴが消せない為です。どうやらこのロゴはVirtualDJソフト上のマスタービデオ部分にのみ適用されるようで外部に像を飛ばすと表示されない仕様になっています(マスタービデオそのものを送信しているのではなく全体をエフェクトとして送信しているからっぽい?)。
 結果だけ先に言うと
「VitualDJのビデオをNDIを使ってOBSに飛ばし、それを最終出力する」
という動きになります。

上記二つをダウンロードしたのち
OBSは「obs-ndi」、VirtualDJは「Send-NDI」のプラグインを導入してください。

インストーラー起動して適当に全部同意していけば終わります。
※追記 もし NDI Runtime not found. というポップアップが出てきた場合、ここからインストールしてくださいというリンクが出てくるのでそれを踏んでインストールしてください。(NDIを起動するプログラム自体がインストールされていない為)

VirtualDJは設定の「EXTENTIONS」というところから直接導入可能。
これはinstallのボタンを押すだけ。

以上で準備完了。

・やり方


 OBSとVirtualDJを起動します。どっちが先でもいいですが流れを分かりやすくする為にVirtualDJの方から説明していくことにします。

まず始めに右上にある歯車マークから設定を開き、オプション→ビデオ→useVideoSkinをいいえにする
ついでにvideoCrossfaderをLinkedにしておく
設定を閉じて上のRACKからビデオを選択する
VIDEO FXからSend-NDIをONにする
映像が出力される。このポップアップウィンドウは閉じてもいい。というか閉じることを推奨。
OBSを起動し、ソースの+を押してNDI Sourceを選択
Source nameを選択しVirtualDJの欄を選択してOKを押す
VirtualDJのビデオがトレースされる。枠に合わせてウィンドウを引き伸ばす
右クリックして全画面プロジェクター(プレビュー)→出力したいモニターを選べば投影完了

 以上です。後はVirtualDJで映像を再生するだけ。
OBSのソース情報は保存されるので次回以降はVirtualDJのSend-NDIをONにするだけでOK。

・更なる高みへ


 冒頭でリップシンクも出来れば限りなく100点と言いました。結論から言うとこのシステムだけでも出来ます。しかもコントローラーは要りません。以下4つのキーボードマッピングだけでリップシンク及び映像のスムーズな切り替えは可能です。

※追記 2024年3月時点でのバージョンはマッピング設定に変更がされており、CONTROLLERSという項目になっています。カスタムマッピングするには右下のAdvanced editorをクリック。

視覚的に何がどこにマッピングされているのかが分かるようになった
altキーを押すとマッピングが見れる…というか押さないとだめになった。
なので実質altキー+設定したキーというマッピングになる。
DJコントローラーのジョグ(皿)部分のマッピング。
反時計回りの動作に相当し、巻き戻しやスピード調整ができる。
時計回りの動作。早送りが出来る。
横フェーダーに相当する動作。3秒間かけて自動で右側から左側の映像に切り替わる。
秒数は好みで変更できる。
左側から右側に切り替わる。
注意点としてこのマッピングは押すと必ず端までフェーダーが動くので暴発しないように複雑なマッピングにしておくのも良い。
ループマッピング。再生が終了すると自動で頭からループする機能で、要は放置してても映像が止まらない。ONINIT(IN IT-最初に起動するプログラムをONにするという意味だと思う)はキー入力を必要とせず起動したら自動で発動するものなので他に入れるものがないならここにマッピングしておくのが無難。 

追記…UIにこだわりがなければスキンごと変えることによって更に簡略化することも可能。

EXTENSIONのSkinsから上記のGianB 4 Decks v3 Remixをインストール。
インターフェイスからスキンを変更。
最初はマスター出力の左右にあるVIDEOというボタンが押されていないと思うので押す。すると各デッキのビデオ画面が拡大される。
マスター出力の下にソースA、Bの表示がありクリックするだけで切り替えることが出来る。↑の横フェーダーマッピングと同じ動き方。
ちなみに自分が使っているのはこのスキン。

補足として先程押したVIDEOボタンの上に1,2のようにボタンがあるがこれはデッキボタンで、光っているデッキ番号が操作できる為、操作したいデッキのボタンを押して調整するようにすること。あと名前の通り地味に4デッキ使える。流石に4つ同時に出力は出来ないが1つを素材がない時用の汎用ループ素材等にしておくといった使い方が出来る。デッキを入れ替えるにはデッキ番号の上にあるLEFT,RIGHTを押す。
※4デッキ使うならONINITのマッピングにdeck3とdeck4を追加しておいたほうが良い。

 また、サンプラー機能を応用することで疑似的なエフェクトを使うこともできる。

右下にあるサンプラーというところに素材をドラッグ&ドロップで入れる。
右上の透明性というところで色を指定、メーター調整して色を透過させる。基本的にはMAXで抜くのが一番綺麗になるのでメーターは振り切ったほうがいい。
モードはループにしておく。オーディオもオフ。出来たら真ん中右にあるフロッピーディスクマークを押して保存
出来上がった素材の演奏するというボタンを押すと発動
白い部分が透過され、疑似マスクエフェクトとして使えるようになる。
ちなみに何個でも重ねて発動可能。
適した映像がない時にいわゆる汎用素材を瞬時に出す用途にも使える。

更にここからVirtualDJ独自のエフェクトを重ねることができる。

overlaysのShaderをON。歯車から重ねるエフェクトを選ぶことが出来る。純アニクラではオーバーキル気味だがビートに合わせてエフェクトが動くのでRemixとかだと使えるかも。その際はDJのBPMに合わせること。ダウンロードやプラグインで更に追加したり出来るので上記の疑似サンプラーや後述のオーディオビジュアライザーと合わせればクラブVJのようなことも可能。透明性はMAXにすると消えてしまうものもあるので50%前後で調整するのがいいと思われる。

 OBS側で弄れる部分も色々あり、オーディオビジュアライザーを導入出来たりテロップのように流れるテキストを表示出来たりとカスタマイズ性が非常に高い。そもそもが配信用ソフトなので自身を画面上に召喚することもできる。また、こちらでも画像や動画に対してクロマキー合成やエフェクトの追加ができるので極めればほぼ何でもできる。
ちなみにVirtulDJのように動画をそのままソースに突っ込んでも再生できるのでその気になれば単体で利用可能。
プラグインも非常に豊富であり本当にキリがないので自分流のカスタマイズをしていくのが良。


 もう一度言いますがここまでやっても完全にコストはゼロです。
ミリでも興味が湧いたらすぐに試してください。VJが確保できなくて困ってるオーガナイザー、VJをやってみたいけどお金掛けられない人でもこれだけで悩みは解決できます。
そしてVJを兼業するようになったら是非VDJにも挑戦してください。
魔人ブウ編でのベジットのような圧倒的なパワーを得られると思います。


以上です。

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