VDJについて

   翔太郎 a.k.a ジェネシスです。

   VDJ(DVJ)というのは本来は複数人が分担してやっているDJとVJを1人で同時に行う二天一流の戦闘スタイルのことです。自分は基本的にはこのスタイルで、文字通りDJもVJも両方やってますと言っているのですが未だにVJがメインでついでにDJをしている人というイメージが強い気がします。VDJって意味あるのって言われるととても困るのですがまぁぶっちゃけ趣味みたいなもので、MT車に乗るとか多分そんなレベル。マシンオタクだから色々やるのが好きなだけで要するに変人なので許してください。ちなみにMT免許持ってますが取ってから乗ったことは一度もないです。
    実際にDJしたらしたでどうやってるんですか?とよく聞かれるので一応まとめておきます。自分の持ってる情報の中では一番有益というか希少性が高いと思いますが多分あんまり需要ないです。ちなみにVDJという略称はVirtualDJの略でもあるので検索する時めちゃくちゃ面倒。というかそっちのほうが多くヒットする。
個人的に複合技術というよりは独立した技術という印象です。


・2デバイス型


    大きく分けると2つやり方があると思っていて、1つはデバイスを2つ使うやり方、2つ目は1つのデバイスで完結させるやり方です。

   2つデバイスを使うやり方はまぁ恐らく一番イメージしやすいというかそのままで、DJをするデバイス(PC,スマホ,USBメモリ等)とVJをするデバイス(PC,タブレット等)を1人で操作するものです。要は本当にDJしながらVJしてる感じ。一番簡素なやり方だけど一番難しいと思う。どうしても使いたい映像があるならVJに渡せばいいし正直そんなにメリットもないような気がする。どちらかと言えばワンオペとか非常手段のイメージで、自分もごく稀にCDJのドライバーが事故って音が出せなかった時に緊急回避のUSBメモリでプレイしながらPCでVJすることあるけど逆に言えばそれぐらいじゃないとあえてやる意味はないかも…。

・1デバイス型 


    メジャーなやり方(多分)。自分もこのタイプ。DJソフトとVJソフトを1つのPCで制御します…と思いきや実はポン出しだけならDJソフトだけでやることも可能。だから実際はそんなに難しいやり方でもないどころか普通にDJしてるだけで映像が付いてくるようにもできる。Resolumeとかと組み合わせると負荷と手間が爆増します。
    具体的にはVirtualDJもしくはrekordboxを使います(自分はこの2つしか使ったことがないですがSeratoでも出来るみたいです)。これらのソフトはDJソフトでありながら動画ファイルも再生することが出来てそれを出力すれば音を出しながら映像も出せるというカラクリです。 簡単すぎて自分の評価が下がりそうです。
となればいいのか悪いのか分かりませんがこの2つはやり方が少し違っていて「核」となる部分があるのでそこを説明します。

・VirtualDJでのやり方


    VDJ(VJDJのほう)はそもそも珍しく、他では数人しか知らないのですが他の人はVirtualDJを使うタイプがほとんどでした。VirtualDJにもやり方が複数あって4デッキを使うタイプと動画ファイルを使うタイプがあります。余談ですがサンプラーに動画を入れれば擬似エフェクトみたいなことも出来る。しかも自分はあまり探していませんがプラグインも世の中に沢山あるのでやろうと思えばほんとに何でも出来ると思います。VirtualDJ万能すぎる。

    4デッキタイプはさっきの2デバイス型を1つのソフト上でやっているような感じで、2つのデッキで音を流しつつもう2つのデッキで映像を流すやり方です。フリーセットでも対応しやすい真のVDJスタイルと言える。4デッキ触ったことない人には分かりにくいかもしれません。

    動画ファイルタイプは文字通りの意味ですが、普通の動画は音質はもちろん尺とか本来存在しないSEが入っているとか色々問題があることが多いのでそのままでは使えません。なので基本的には動画の音声を楽曲の音源に変えて流すことになります。動画の余計な部分はカットするなり音源再生位置をずらして揃えるなりする必要があります。つまり動画編集をするということです。準備の手間はかかりますが1つのファイルとして完成しているので4デッキタイプと比べて安定感は高いです。単純にVJ素材として使い回すのもいいしその気になれば4デッキとの合体技もできる。

・rekordboxでのやり方


    自分が今メインでやっているやり方です。わざわざVirtualDJから乗り換えました。注意点としてCreative以上のサブスクリプションプランに加入しないとvideo機能が解放されません。具体的なやり方はINOMUSICAさんという方がブログにとても詳しく掲載されているのでそちらを見てもらったほうがわかりやすいと思います。
    ざっくりとだけ説明するとrekordboxは音源に対して動画を載せる感じで、VirtualDJの動画ファイルタイプと逆のイメージです。動画の音は入りません。
注意点としてrekordboxvideoはVirtualDJと違って2デッキしか使えず、いつでも映像を差し替えられる代わりに音源の経過時間と動画の経過時間は自動的にリンクするので動画だけ早送り、巻き戻しするということができません。なので合わせようと思えば動画編集は必須になります。ちなみにさっき言い忘れましたが自分はAviutlという動画編集ソフトを使っています。冗談抜きで日本語喋ってくれって感じのソフト。わからんわからん。
一見あまりメリットがないように見えますが流れている音源に動画をひょいっと載せれば他にややこしいことをせず映像が出せるのでやり方は一番簡単(主観)だと思います。rekordboxが4デッキの映像出力に対応してくれれば確実に天下が取れる。自分の知識不足なだけかもしれないのでもし出来るんだが?って方居たら教えてください。ほんとに。

    DJに近い感じで出来るのがrekordbox、VJに近い感じで出来るのがVirtualDJ、って感じでしょうか。
どれが一番いいとかは一概に言えないので、もしも興味があって試してみたいとかがあったら直接聞いてもらったほうが早いと思います。まぁ実際に聞きに来た人は今のところ居ないんですけど。

・メリット


    正直に言うとあまり多くないんですがあえて言うなら「確実に狙った演出ができる」ということでしょうか。自分でやってるから映像が出ないとか間違えるということはよっぽどのことがない限り有り得ないしリップシンクも事前に編集で済ませてたり曲は分かってるから後から合わせるのも難しくないと確実性は非常に高いです。あとrekordboxに限定されますがレコボリリックという機能はほぼVDJ専用の機能と言っても過言ではないのでそれを惜しみなく使えるのもあります。個人的にこれが一番大きいかも。

・デメリット


    まず映像処理をするということが前提の為PCにある程度負荷がかかるということで、安定させるならやはりそれなりのスペックが必要という点だと思います。ガチのポン出し特化ならよっぽど低いスペックじゃなければ恐らく大丈夫だと思いますがResolumeとか挟んでエフェクトとか複数素材重ねをするなら注意。特に1デバイス型は映像で無茶した結果PCが固まったり落ちてしまう可能性があるのでどこまで出来るか見極めた上でやるのが一番です。自分のPCですら画質を極限まで高めてResolumeで色々やると挙動が怪しくなります。体感ですがVirtualDJは激軽、rekordboxはやや重いです。VirtualDJ最強か?
    もうひとつがブース内が基本的に自分一人になる為、相談したり盛り上がれる、もしくはリカバリーしてくれる仲間が居ないということです。VDJやってて何言ってるんだと言われるかもしれませんが、やっぱりDJVJがプレイ中喋ったりして連携が取れてる時が一番楽しいと思ってるし理想系だと思うのでそれが出来ないのはかなり大きいと個人的に思ってます。まぁ相性が良い人がいる時はあえてVDJ封印してやることもありますが。


 
    VDJって実際はDJ9VJ1ぐらいの割合なんですけどやり始めると何故かVJのオファーが爆増しました。セットの丼の方が美味しいって言われてるラーメン屋の気分です。


以上です。

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