ポエム「片腕の天使」

大きな白く輝く翼を広げ
天使は空を飛んでいく
左手には光の剣を持ち
闇を切り裂き
光をその隙間に流し込む
世界が闇に染もうとしている時
天使は胸には愛を
左手には光の剣を
しかし右腕は使えない
右腕はだらりと垂れ下がっている
天使は右腕のはるか先を見つめる
助けを求める地獄の人々が
天使の右腕にぶら下がっている
天使は歯を食いしばり微笑む
天使のほほえみは金色の風になって
地獄で苦しんでいる人々の下へ
吹きわたっていく
金色の風が通りすぎると
人も世界も光り輝く
笑顔が生まれ
幸せが訪れる
天使の右腕は使えない
使えない右腕だけど
その右腕は希望の虹の懸け橋として
苦しむ人を救い続ける

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