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寂しさが溢れるほどの。

少しの休憩期間を経て
新しいお仕事が始まった。
畑のお仕事🌱

元々自然が大好きだけど、
仕事として携わるのは初めて。



初出勤の日、最初は緊張で固まってだけど。
心地のいい自然と、
優しい周りの方達のお陰で
気付くと
凄く楽しんでいる私が居た。


なんだか、ほんとうに
あらゆるものが
やさしくて。

こんなに穏やかな世界ってあるんだ。
って。


ここの方達の前では、子どものような 
私が出てきている事に気付いた。


こんな安心感と、楽しさと
凄く息の吸いやすい時を過ごしたのは 
いつぶりだろうか。

もしかすると、初めてかもしれない。




初日のお仕事が終わって。
家に着いて色々思い出して。
感謝で涙が溢れてきた。




次の日。本当は出勤だったけど 
雨が降ったので休みに。   


ただ、この休みの日は
昨日の感覚が嘘のように。

虚無感。孤独感。息の吸いずらさ。
全てが空っぽ。


なんだこれは? 


昨日の
あの満たされるような感覚はどこ行った?
何が起きた?

おかしくなってしまったのではないかと思った。






雨が2日間続いたので、それが明けて
2回目の出勤。


やっぱり、幸せ。
ここの方達と関われること、
心地のいい環境、
一緒に過ごしてる時間そのものが

すっごく幸せ。


仕事は休憩入れて8時間なんだけど
1回目にも感じたこと。

時間が嘘のように早く過ぎる。
まだ全然足りないって思うくらい。

全然足りないから、まだ動きたいって
公園を1時間くらい散歩して帰るんだ。


仕事でこんな感覚になったのは初めて。





この場所で仲良くなった方と
お酒の話をよくするんだけど、

2日目の帰り際に、
「お酒は誰と飲んでるんですか?」
って言われた。

「1人ですよ~^^」と
いつも通り私は答えて。

相手の方は、冗談っぽく笑いながら
「寂しくないですかー?
自分も1人で寂しく飲んでますよ。笑」

って言われた。

その時は、
「美味しく飲んでますよ~」

って答えたけど。


自分の中に、ちょっとだけ 
込み上げてくる何かがあった。



その時は、それをとりあえず気に止めずに
その方と「また明日」の挨拶をして
また寄り道と
買い物をしてお家に帰った。



お家について、体が土まみれなので
先にお風呂に入った。


そして、

今日のご飯は何にしようかな~
ってルンルンで。
お酒は何飲もうかな~
ってルンルンで。


冷蔵庫にあるのもを使って
自分でも「いいじゃん」って思える
夜ご飯が出来た。


食卓にご飯とお酒を並べて
音楽を流して。
「いただきます」



はぁ~、美味しいなぁ~

......…







今日、職場の人と
別れ際に込み上げてきたあの感覚と
休みの日に感じた感覚。



私はやっとその正体に気付いた。







――  寂しい ――







自分でも驚いた。




どちらかというと私は
人と居るよりも
1人が大好きな人間で

寂しいっていう感覚も
あまり認識した事がないから
その感覚がどんなものかすら
よく分からなくて。


でも今はっきり言語化出来た。




寂しい。寂しい。すっごく寂しい。
1人じゃ寂しいよ。


急に涙がポロポロと零れてきて
ご飯食べながら、
寂しいって感覚が、
腹の底から込み上げるままに。



私はこの時に初めて知った。


安心感を感じた時にこそ。

寂しさを
心開いて感じられるんだって。



今まで外側を頑張って固めていた
その中にあるやわらかいものが。


あの職場で感じた安心感によって
解かれて、今出てきたんだって。






なんだ。寂しいってダメな事じゃないじゃん。


小さい頃に、泣いちゃダメだと学んだ私は
「寂しい」っていうことは
出しちゃダメなんだと思ってたよ。



なんだ。寂しさって
感じてよかったんだ。




子どもの頃の私がふっと頭に浮かんできた。


ほんとよくここまで頑張ってきたよ。





あなたがきっとあの時願った


安心感を感じられる場所、

今出逢えたよ。





もう一度拾い直して行こう。

どんなものも、すべて。









 

今のあなたなら、大丈夫。
きっと、やさしいままでいられるから。














#創作大賞2023 #オールカテゴリ部門

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