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毒親の犠牲者に捧ぐレクイエムvol①

 voicyパーソナリティの中村淳彦さん、木下斉さんの団塊の世代、団塊ジュニアの考察。中村さんの好評企画裏ママカフェを拝聴し、見えてきた社会構造がありましたので、今後連載していこうと思います。
 今回は、まず、総論として各世代がどのような社会情勢で誕生したのか、その社会情勢がいかに影響を及ぼすしているのか、世代を越えて受け継がれているもの「怨念」の正体とは何かについて考察してみたいと思います。

  1. 団塊の世代

  2. 団塊ジュニア

  3. 団塊の孫

団塊の世代

 戦後、平和になる中での発生したベビーブーム世代。とにかく、人数が多い。
 また、この世代が就職適齢期になるころには、日本経済が上り調子だったこともあり、集団就職することに。そのほとんどは中卒で社会に出ていきました。
 その主要勢力は、地方出身者。子どもが多く産れたけれども、まだまだ貧しかった地方。工業系の仕事がある都市部と人余りの地方の需給が合致した形です。
 この世代の特徴は、競争、努力至上主義、学歴コンプレックス。
 同世代の人数が多いのでものすごい競争になるのは当然ですよね。
 時代も良いので努力すればするだけ結果が出ました。そのためこの世代は努力すれはなんとかなるが合言葉なくらい努力への傾倒が凄い。(良い時代もですね〜)
 また、中卒で就職せざる負えなかったので学歴コンプレックスがあります。中には、優秀な人もいたでしょうがボンボンじゃないとまだまだ高等教育なんて受けられなかった時代です。要は、まだまだ日本が貧しかったということ。
1947(昭和22)年~1949(昭和24)年生まれで、2023年時点の年齢が74歳から76歳の人たちです。

団塊ジュニア世代

 団塊の世代は、努力すれば成功(それなりの生活ができるようになる)したので、生活基盤が安定。
 そのため、ほとんどの人が結婚し、子どもを設けることができました。
 それによって誕生したのが団塊ジュニアと呼ばれる世代。
 この世代も人数が多いのでやはり競争が激しいのは変わりません。
 しかし、親世代に当たる団塊世代の怨念を投影されることになります。
 それは、自分(団塊世代)たちが達成できなかった学歴コンプレックスの解消です。
 なまじっか豊かになったので教育にお金がかけられるようになっていました。
 そして、高度経済成長真っ只中の状況で良い学校、良い会社、一生安泰のルートが見えていました。
 そのため、団塊世代は、自分の子どもらに、学歴コンプレックスの解消の夢を託し、また、子どもらのためという盲目的信仰から強烈な学歴主義を植え付けていきました。
 また、暴力も凄かったと思います。
 ここで一番たちの悪いことは、勉強してない親から「勉強しなさい」と言われることだと思います。
 別に学歴がないから馬鹿にしている訳ではありません。
 勉強したことのないやつは、凡人が努力するときに成績が思うように上がらないことを理解できないということがたちが悪いと言いたいのです。
 やってもやっても、成績が上がらない時期を経験したことありませんか?勉強したことがある人なら必ずトンネルがあることを知っているはずです。(天才でない限り)
 親からの学歴洗脳、強烈な競争で育った団塊ジュニア世代ですが、激烈な大学受験勝負の後、就職適齢期に不幸にもバブルが弾けます。
 そう、就職氷河期世代の誕生です。
 ここで僅かな勝ち組と膨大な負け組が生まれます。
 いくら就職氷河期といえど就職できた人はいました。その人たちは、安定した生活基盤から子どもを設けることができました。
 この世代は、運もあろかと思いますが、全能感は凄かったのではないでしょうか?
 社会が酷い状況でも、「俺、私は選ばれた」と。
 しかし、就職できなかった人は、その多くが非正規等で安定した生活基盤が築けず子どもを設けることができませんでした。
 このポイントが第三次ベビーブームが発生しなかった理由です。
 1971(昭和46)年~1974(昭和49)年に生まれ、2023年時点で48歳から53歳の人たちです。

団塊の孫

 まず、団塊ジュニアの子どもなので、ちょうど15歳くらいから22歳くらいまでの世代かと思います。
 この年齢の子らは、ちょうど中受ブームの走り、真っ只中世代ではないでしょうか?
 私の仕事柄、家出、リスカ、オーバードーズ、ホス狂いとして扱う女性がちょうどこのくらいの年齢に多いです。
 簡単に言ってしまうと極端に自己肯定感、自己効力感が低い子たちです。
 10年前は、今ほど多くありませんでした。
 私も仕事に追われ、深く考えずに業務をこなす日々でした。
 しかし、木下さん、中村さんの放送を聴いて、気が付きました。
 それは、現在の問題を抱えた子どもたちの親が団塊ジュニア世代であるということ。
 ここで目立つのは、まず女性であるということ。
 真面目なんでしょうね。親の期待に応えようとして折れちゃったんでしょう。
 大体、偏差値60前半(高校偏差値換算で70の実力)の私立中学の生徒から◯◯女子大学の生徒など。
 心が折れた子どもたちの親は、団塊ジュニア世代で、就職氷河期に職についた勝ち組であるということ。
 この勝ち組は、激烈な競争に勝ち残り、負けを知らない超優秀な人たちだと思います。
 この人たちは、自分たちの成功体験を子どもに押し付けたものと考えられます。
 しかも、このタイプのたちの悪さは、優秀ゆえに、「なぜ勉強ができないのかがわからない」ということ。
 この人たちは、自分の子どもが勉強ができない場合、悲劇が起きます。
 あぁ、勝ち組団塊ジュニアの強烈なプレッシャー、管理、抑圧が子どもの自己肯定感、自己効力感を奪ったんだなと。
 そして、ここに現在の様々な問題を抱えた若者、子どもたちを生み出せしている原因があると理解できました。
 なお、男性で心が折れて家出等になるケースはほとんどありません。不良にもなっていません。不良になるのは、やはり貧困家庭です。
 では勝ち組団塊ジュニアの子どもの内、男の子はどうなっているのか?
 これは予想ですが、引きこもりになっていると思います。
 男の子のケースは、今後問題が噴出すると思われます。


 まとめ
 団塊世代から団塊ジュニア、そして団塊ジュニアの子ども(団塊の孫)へと団塊世代から始まった競争・学歴の怨念が世代間を越えて引き継がれています。
 団塊世代の血筋は、三世代を経て途絶えるのではないかという程、三世代目に呪いをもたらしています。
 
 本当に中受、必要ですか?

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