Medic media教材レビュー 第118回




教材の使い方とおすすめ度をレビューします!


Q-assistを使って118回医師国家試験を駆け抜けました。
使ってみて思った感想としては、「コンテンツ多い」「この教材はどう使ったらいいの」でした。
実際にmedic mediaはQBやびょうみえをはじめ、多くのコンテンツを販売しています。
そこで今回はmedic mediaの教材の使い方とおすすめ度をまとめてみました。

おすすめ度のつけ方

おすすめ度は
☆☆☆ すべての人におすすめできる
☆☆ プラスアルファとしておすすめ
☆ 悪くないがほかの教材のほうがおすすめ
といったかたちで評価をつけていきます。
講義動画はある程度視聴する、QBで繰り返し演習をすること前提にしております。
各教材の詳細については公式リンクをつけたので参考にしてください。


この記事を読んでほしい方!

・次に医師国家試験を受けるM5、M6
・medu4を使っているけど、Q-assistを使っている人がどのように勉強しているか知りたい方
・Q-assistとmedu4で悩んでいるM3、M4

どの学年の方が読んでも意義があったという記事にしていきたいと思います。
 

この記事について

・実際に教材をどのように使ったのか、使った感想について綴っていきます
・決して優秀ではなく、部活とバイトに明け暮れていた医学生だったので参考程度に
・うまく教材を使いこなせなかった117回とそれを反省して受験した118回の経験をもとに書きました
・できる限り肯定的な表現を心がけたものとなっています
・予算やコスパは考えないものとしています

Medic mediaのコンテンツ一覧

今回レビューしていくmedic mediaコンテンツですが
・Information ☆☆☆
・病気が見える、公衆衛生がみえる ☆☆☆
・イヤーノート ☆☆☆
・QB ☆☆☆
・Q-assist prime
内科外科・マイナー・救急麻酔・小児産婦・公衆衛生・サブプリント ☆☆☆
必修ガイドライン・回数別解説講義 ☆
・Q-assist プラス ☆☆
 総まとめ講座・CCC講座・必修禁忌対策・直前アシスト
・クイックチェック ☆☆☆
・インプットカード ☆
・MM模試 ☆☆
・レビューブック マイナー、産婦人科、小児科、公衆衛生、必修禁忌 ☆
になります

information おすすめ度☆☆☆

必ずチェックすべき情報サイト。medilinkアプリからも簡単に入れる。
Twitterで公式アカウントをフォローすると更新が確認できる。


病気がみえる、公衆衛生が見える おすすめ度☆☆☆

参考書といえばこれ!

良い点・特徴
・解剖から病態生理・臨床までをすべてに対応
・図表での対比やCT/MRI画像、病理画像、心電図その他の画像が豊富
・画像をコピー&ペーストでき、PDFテキストに貼り付けてまとめが作れる
・イントロとMinimum Essenceだけで十分な情報量
・電子版で購入することで、medilinkアプリの検索やQBのリンクを使用することができる
・医師国家試験を合格した受験生でもびょうみえの内容を完璧している人がいない
 
使い方:
QBオンラインで問題演習の際にリンクで基本事項を確認する
実習中にわからないことを調べるなど辞書的に使う

ひとこと:
研修医の先生の机にも置いてある本なので、ほしいなと思ったらためらわず購入しましょう。
電子版がおすすめですが、絵本の感覚で書籍版を寝る前に読む人もいると聞いたことがあります。
きっとその方は医学がとても好きなんでしょう。憧れます。
 
基礎医学の講義で「生理学がわかってないと臨床ができない」「解剖がわかってないと臨床ができない」とおっしゃる先生が、分厚い生理学や解剖の本をすすめてきますが、講義のレジュメや過去問、びょうみえで十分です。
時間がある学生のうちに基礎医学の専門書に触れておくのは良い経験というのは、理にかなっていると思いますが、医師国家試験にはおそらく不要です。
 
書籍版をおすすめしない理由
・最初は使っていたが、持ち運びが困難なため実習が始まってから開かなくなった
・検索機能が便利すぎる
・QBオンラインのリンクが便利


イヤーノート おすすめ度☆☆☆

内科外科系のバイブル。専門医試験対策にも使われるとか。
検査所見・身体所見・治療法について調べるときはびょうみえより優れている。過去問で出た内容は青字になっているのでそこは必ずチェックする。
病態生理はびょうみえで調べよう。
大学ではQBとセットで斡旋されることが多いと思う。
使い方:
QBオンラインで問題演習の際にリンクで基本事項を確認する
実習中にわからないことを調べるなど辞書的に使う



QB(クエスチョンバンク) おすすめ度☆☆☆

Medilinkアプリを使って過去問演習できる。

良い点
・アプリからすぐに演習できる 使いやすい
・演習量と正答率が一目瞭然
・◎〇△×で絞って演習できる。回数別で絞ったり、直近に解いた問題を除いたりして演習できる
・回数別の演習もこれひとつ 正答率も出せる
・びょうみえ、イヤーノートのリンクでサクサク調べられる
・基本事項まとめがついている問題もあり、調べなくても基礎の復習できる
・To Nextの出題予想が当たる
・公式問題セットからQ-assistテキストの問題もサクサク復習できる
・解説はmedu4、モントレより深い モントレの公衆衛生は最新統計データを反映していない!

ひとこと:
他社と比べた良さがたくさんあり、その小さな差が3周演習した時に大きな差になります

Q-assisit prime おすすめ度☆☆☆ ただし必修ガイドライン、回数別解説講義は☆

内科外科・マイナー・小児産婦・公衆衛生・必修ガイドラインと講義に対応した復習プリントであるサブプリントがついています。授業PDFには書き込み済みもあります。
講義は解剖生理の章から始まり、病態生理→過去問解説の構成。
清澤先生と森永先生の2人が解説。個人的には2人とも好きですが、人によって相性があります。
 
良い点
・図と画像が多いことが最大の強み
→実際に国家試験では画像所見で正解できる問題も多い
・動画時間は5~15分を短めで、隙間時間に見ることができる
・medu4に比べてアプリがサクサク動いて動画を見やすい
・解剖生理から丁寧に解説してくれる
・講義動画ごとに問題のリンクがついていて、そこから復習できる
・問題については臨床像がわかるもの、病気の基礎的な理解を深める良問を扱っている。
・隙間が小さく内容がびっしり詰まっている
・内容はmedu4よりも深いところまで扱っている(?)
 
比較対象としてmedu4が優れている点
・medu4は穂積先生が一人ですべての科目を担当。
・穴埋めテキストでどこを覚えればいいかわかりやすく、復習しやすい
・国家試験出るところを重点的に抑えている
・画像が少なく文章のため、読み直しやすい
・隙間があるため書き込みしやすく、びょうみえやイヤーノートを張り付けたり、QBで学んだことを自分で書き加えることができる
・テキストに付随する口頭試問をankiにすることで、インプットできる
 
使い方:
知識がほとんどなかったので
講義をみる→サブプリントに目を通す→問題解説を聞いて臨床像をつかむ→すぐ後にQBで同じ問題を解いてrecall&解説を読んで知識を深める→サブプリントで復習を繰り返す
の流れで使った。

できる人なら
講座を見る→サブプリント→テキストの問題を解く→問題解説を見る→サブプリントで復習を繰り返す
という流れも可能かと思う。

問題に関してはQBの問題セットがあるが、それより1周目問題とQBのメインの問題を周回することをすすめる。

6年生で時間がない場合は
解説講義→(サブプリントをさっと読む)→リンクの問題をQBで演習
がいいと思う。問題を解けることが大事。
 
ひとこと:
「Q-assistはあくまでアシストする役割であって、QBでの演習が大事」ということを肝に銘じて使ってほしいです。
復習のためといってテキストをすべて見直すのはおすすめしません。


サブプリント おすすめ度☆☆☆

通年講座に対応して赤シートで使える穴埋め式のテキスト。
「これは全部覚えるべき!」「全部覚えたら受かる」といわれている。
空欄になっているところは、実際に国家試験で問われていること。
Q-assisitユーザーの知識量が多いのは、サブプリントのおかげだと思っている。

良い点
・講義で取り扱った内容のどこを優先的に覚えたらいいのかがわかる
・文章ベースのため授業テキストよりも読み返しやすく、インプット作業に向いている
・画像や表もある
 
使い方:
空欄の数が多く、知識がある程度ないと空欄の全く埋まらないので講義の直後に必ず1度使うことをおすすめする。
タブレットの下半分に赤シートをのせて、上半分の画面でスクロール、間違えた箇所にチェックを入れていく方法をおすすめ。
ある程度の量があるため早い時期から取り組むべき。

その他に
・iPadの赤シート機能を使う
・ankiに入れる
などの使い方がある。


Q-assisit プラス おすすめ度☆☆

直前対策講座。
総まとめ講座マイナー・総まとめ講座救急麻酔・必修禁忌予想・CCC講座・直前アシストがある。118回は新傾向対策もあった。
講義の合計時間は約62時間
 
・総まとめ講座 マイナー・小児産婦・救急麻酔・公衆衛生 おすすめ度☆☆
11月ごろから配信されている。清澤先生が担当。

マイナー科(各2時間)
マイナー科の知識がゼロの人は特におすすめ。
一通りの疾患を扱う。「目次を見てこれらの疾患を一通り説明できるようになること」が目標。

小児・産婦 (小児科4時間、産婦人科6時間)
一通りの内容を解説。「これだけで合格ラインこえれるかも」ってくらいに内容が充実している。
118回では11月の配信開始後、12月に産婦人科改訂版が出た。時間がなかったので改訂版は見直していない。見た人はレビューを!

救急麻酔中毒(2時間)
118回から追加。必修と被る部分が多かった印象。

公衆衛生(4時間)
サブプリントベースで知識を総復習する。直前に1通り見直せる講義。
これだけ1月に受講した。

必修禁忌予想(7時間)
これだけで必修対策できる。

使い方:11月ごろの配信と同時に少しずつ見ていき12月前に終わらせておく。

 
・CCC講座 おすすめ度☆☆
メジャー科を扱っていく。盛永先生が担当。
差がつくポイント、間違いやすいところを解説していく。
すべてを網羅していくmedu4の究極マップとは対極の方向性。
苦手だった分野がどんどんわかっていく気がして、受講していて楽しかった。

内容
循環器(1時間半):循環器の薬まとめが神
栄養(1.5時間):計算問題に強くなれる
腎臓(1時間):腎病理の画像まとめが神
内分泌(1.5時間):ホルモン・電解質の差がつくところを復習
免疫(1.5時間):差がつく疾患を確認
呼吸器(1.5時間):頻出の喘息、COPD、肺がんを深堀り
感染症(1時間):抗菌薬に強くなれる
薬と輸液(1時間):副作用など差がつく分野を押さえれる
消化器(2.5時間):CTや内視鏡画像に強くなれる
手技(1時間):必修に強くなれる
精神科(1時間):久保先生の講義がわかりやすい
神経(2時間):類似疾患を中心に確認
血液(1時間):頻出の白血病を中心に確認

使い方:
12月の配信と同時に見始めると1日1時間くらいの量で進められる。
演習漬けになった時の気分転換だと思って使うことがベスト。
1月には究極マップが配信されるので、それを取る場合は12月中に終わらせないといけない。

ひとこと:
時間に余裕がない人は回数別や1周目問題を優先したほうがいい。


Quick Check おすすめ度☆☆☆

medilinkアプリにある無料コンテンツ。
QBの選択肢を〇×形式にして聞いてくる。
選択肢だけでその問題を思い出すくらいの演習をできてるあなたは素晴らしい!

良い点
・隙間時間にできる
・直前期にすべての科を効率よく復習できる
・1つ1つの選択肢を確認するので今まで読み飛ばしていた内容に気付ける

使い方:
10年分もしくは全部がおすすめ。QBを一回り終えた後に力を発揮する。
PCのブラウザ版を使うと問題を別のタブで開けるので読み込み時間を短縮できる。
QBでの演習に飽きたときにするのがおすすめ

ひとこと:
記事にはankiに入れると書いてあるが、×になった問題を復習できるので余裕があれば2周する方がおすすめ。2周目以降も間違った問題だけankiに入れればいいかと思う。


MM模試 おすすめ度☆☆

メック模試が最大手のためおすすめ度☆☆に。
追加で受ける候補としてMM模試はおすすめ。
オンラインでサクサク復習できる点と解説講義が他との差別化。

春に模試を受けるなら、復習しやすい春MM模試を個人的にはおすすめする。
復習の際に参考にした過去問に飛べるのが便利。
リンクのついた問題を全部は解くと大変なので、1つだけでいい。
「模試の問題って過去問そのままやん!」ってなる。
スマホでも復習できるが、PCでの復習すると読み込み時間を短縮できる。
また、冬模試では一斉解説講義がある。

びょうみえのリンクが使えない点とPDFデータがもらえない点は注意。


インプットカード おすすめ度 ☆

medilinkアプリに入っている無料の一問一答式の教材。
・動画講義に対応して科目ごと、各ブロックごとに分かれている
・ankiと違って〇×式で記録でき、自分の実力を把握できる
惜しい点
・アウトプットではQBが支持され、ベーステキストや基礎の復習ではサブプリントを優先する意見が多い
・Anki比べてサクサク感がない、アレンジできない→medu4口頭試問のankiに軍配が上がる


レビューブック おすすめ度☆

赤シートを使うならサブプリント、調べものをするなら画像も豊富なびょうみえに軍配があがる。
CBT対策に使う人がいると聞くので、それについては詳しい方に

https://informa.medilink-study.com/web-informa/post37677.html/


 

Q-assisit prime 追加問題 おすすめ度☆

回数別がアッブデートされるのにあわせて、問題解説講義が追加されている。
演習についてはQBに軍配が上がる。


必修ガイドライン おすすめ度☆

約20時間で必修を扱う。
この講義を聴くことで必修範囲のわかっていない内容を浮き彫りにできる。
さとみな先生の講義はわかりやすい、テンポがいい。

問題点
・テキストは完成度が高いが、受講者を飽きさせないテンポで解説していくためにも講義内でのある程度読み飛ばしていく
→授業後に復習しないと完璧にならないため実際は20時間以上の時間がかかる
・8割超えるだけなら、その時間でQBをすればいい
・秋頃は卒試・回数別>必修ガイドラインの優先順位。

念押しでいうが、講義・テキストともに完成度は極めて高いと思う。
時間に余裕がある場合は受けてみてほしい。

使い方:マイナーや公衆衛生まで終わっているなら10月のうちに1日1時間ずつくらいで見ておく

 

回数別解説講義 おすすめ度☆

補足資料付きで解説する
解説は周りの知識もおさえられていて、他社よりも深い

欠点
・デフォルトではgoodnote、adobePDFの検索機能がかからない。
・解説講義も問題番号検索できない。medu4の回数別は問題番号で映像講義の頭出しができる。
・一番の問題は、臓器別になってるためブロック別の点数がわからず、過去問としての緊張感がない
・解説講義はあくまで導入
過去問演習では、まずQBに取り組むことをおすすめする。


最後に

これだけのコンテンツを完璧に消化することはほぼ不可能と思います。
しかしまた、あるテキストを100%完璧にすることもまた不可能です。
映像講義や問題演習などさまざまな方法で、医学の理解を深めていくというのがmedic mediaの方針なのではと思っています。 

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