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我、競馬に敗れたり 5R:エリザベス女王杯編



2021.11.14 エリザベス女王杯
阪神競馬場 芝2200m (右) / 天候:晴 / 馬場:良






投票内容
×馬単フォーメーション=1頭目(アカイトリノムスメ、ウインマリリン)×2頭目(アカイトリノムスメ、ウインマリリン、レイパパレ、ソフトフルート、テルツェット、クラヴェル)の10通り


回顧

牝馬戦線の総決算である。三歳三冠戦線の代表と古馬重賞戦線の代表の激突であり、すなわちそこにはドラマがあるのである。前者は秋華賞で悲願のG1制覇を成し遂げたアカイトリノムスメ、後者は大阪杯で三冠馬を完封したレイパパレとGⅡの門番であり天皇賞春でも好走した根性娘ウインマリリンである。この三頭の激突の行方が最大の関心事であり、やはり人気は集中した。
有力馬が先行に偏る組み合わせに対してコース内側・先行不利、コース外側・差し馬有利のコースデータがあり、有力馬の中では差しの競馬もできそうなアカイトリノムスメを真っ先に本命に据えることにはなった。ウインマリリンも前走オールカマーの勝ち方が素晴らしく、タフなレースになるという阪神2200mに合っていそうなので、いうて先行も1頭は残るでしょうと先行勢代表として同等の評価を与えた。しかしここからが困った困った。
特に悩ましかったのがレイパパレで、マークされる立場となってからは控える競馬に挑んでいるものの、2200mを走りきることが出来ないというレースを2戦続けてしまっている。通常なら迷わず過剰人気ということで切るのだが、今回は鞍上がルメール騎手であり、先月は逆らって何度も痛い目を見たので非常に外しづらい。
また、外差し有利という馬場状況であるようなので、差し脚の優れた馬が2着につっこむ可能性を考慮することにもなったのだが、上記3頭以外の馬の序列がまったくわからんので、一応似た条件で上がりの足が速そうな馬をピックして当日のパドックを待って投票することとした。ということで5分前まで悩んで投票したのが上記である。
レースはマリリンもアカイトリノムスメもレイパパレを意識していると思われる前目のスタートに絶対逃げたいロザムールにシャムロックヒルが競りかける速い展開が合わさることとなり、差しの穴馬たちには絶好の展開となった。予想の範疇とはいえ、マリリンもアカイトリもペースに対してちょっと前過ぎて嫌な予感のする流れ。
しかしそうはいっても直線を堂々と伸びてきたのが穴の中でもさらに人気薄のG1初挑戦アカイイトなのだから、競馬とは恐ろしいものである。
文字通り運命の糸に引き寄せられるように直線であえぐ有力馬たちを尻目に悠々と抜け出し女王戴冠。
九州産馬初の重賞制覇の矢先無念の故障引退となったヨカヨカと同じオーナー、同じ幸騎手で、オーナーが師と仰ぐというノースヒルズのキズナ産駒に初G1をもたらすのだから、「そっちのドラマか~」と全面降参するよりない。しかし三冠路線でぱっとしなかったステラリアとキズナワンツーとは…キズナさんはタフなところで強いのかね。勉強になりました。
晩秋の空の下、スカッとする夢の大波乱決着であった。今夜はもやしです。