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”ラスト15分の魔物”をいかにして調伏するか…vs.町田ゼルビアの会報【2019-6/23】



岡山から帰ってきてからひじょうにたいちょうがわるいので今回は自粛してだぞん観戦です。我が肉体からのヒントが難解すぎてすわ大病かと思いましたがおそらく普通の風邪だと最近気づいてきました。鳥越苦労



試合情報

▲町田1-1岡山:イヨンジェ(6分)、土居(76分)



町田:4-4-2
GK 13 増田卓也
DF 3 藤井航大
DF 23 酒井隆介
DF 25 佐野海舟 →65'DF 17 下坂晃城
DF 14 志村謄
MF 2 奥山政幸
MF 19 土居柊太
MF 29 森村昂太 →69'FW 18 岡田優希
MF 24 ロメロフランク
FW 9 富樫敬真 →56'MF 8 ジョンチュングン
FW 30 中島裕希

右SBの大谷が累積警告から復帰しましたが志村というチョイスになりました。フレッシュな模様。また、CHの井上が体調不良によりSBの奥山が中央を務めています


岡山:4-4-2

GK 22 一森純
DF 2 廣木雄磨
DF 8 田中裕介
DF 4 濱田水輝
DF 20 チェジョンウォン
MF 25 久保田和音 →81'FW 7 中野誠也
MF 17 関戸健二
MF 16 武田将平
MF 19 仲間隼斗
FW 9 イヨンジェ →90+5'DF 5 増田繁人
FW 24 赤嶺真吾 →69'FW 32 福元友哉

岡山の主な変更は右SBのむっくんがベンチに下がったこと、むっくんがベンチに下がったこと、むっくんがベンチに下がったことです。他は前節と変更なし



試合展開について


ワンサイド偏重+ロメロシステムを攻略

町田ゼルビアの今季の特徴はFWのサイド進出から始まるワンサイド人数かけまくり突破にロメロフランクがペナルティエリアの角で起点となる形にありそうですが、岡山がそこをうまく掬って、逆サイドの大外でフリーになって待ち構えるSHにつなげる形で優勢をつくることができていました。

いきなり立ち上がりの6分で生まれた先制点に見られたのがまさにその形で、大外に渡ると町田の守備はラインが下がり受身になってしまうしかないという弱点を久保田和音が巧みに突くことができており、いつもよりも目立つ格好となりました。

チェジョンウォンのSB起用を狙ったのかはよくわかりませんが、ロメロらが右(岡山の左)からぶっこむことが多くみられました。いっこ前の長崎戦も右からが多かったので決まった形なのでしょうかね。いずれのサイドにせよ、ボールを奪えれば逆サイドに開いたSHを狙うというのが岡山の町田攻略の狙いのようで、ボランチないしSBが(廣木とチェジョンウォンの違いにより非対称気味ではありました)SHのサポートに行き、チームを押し上げる形でした。

また、守備に関しても廣木と久保田のコンビは素早さがあり、ボールサイドをモリモリと突っ込んでいく町田の攻撃を高い位置から遮断する筋肉のパワーを見せていました。これはむっくんには出来ない芸当ですね。さすがリラックス時間中にマイ筋トレグッズを広げてドン引きされているだけはある廣木の筋肉。


またも訪れた終盤の失速

後半立ち上がりもまた町田の逆サイドを狙う攻撃がうまく決まっていていくつもチャンスを作ったのですが、増田の好セーブに遭い加点は成らず。増田は大当たりはないけど失点の可能性を下げるプレイはほとんど誤りがないので地味に厄介。

そうこうしているうちにお互いに交代でパワー補給なり修正なりの時間帯になってくると、巻き返したのは町田。ジョンチュングンで前線のパワーを増したこともありますが、何より効いたのは前節でも猛威を振るっていた岡田優希のドリブル突破。すげえうめえなとおもったら川崎ユースからの大卒ルーキーなんですね。仲間のカウンター突破をすくわれて中央に移ったロメロフランクが粘ってのパスに抜け出し仲間を弾き飛ばしチェジョンウォンの躊躇を誘ったドリブル突破が、見事に土居の同点弾を演出しました。

岡山としては一森のベストセーブ範囲内だったはずがポストに跳ね返っての失点ということで残念でした。この失点自体は運もあったかなと思いますが、問題は失点後のふるまいのほうでしょう。勢いに乗りSBもガンガンくる町田の攻勢を跳ね返すことができず、中野誠也を投入してもろくにボールを届けられないまま押し込まれ引き分けでラッキーという大失速に甘んじてしまいました。



今週の特集…ラスト15分を乗り切るために


相手の形を見てそれに対して突くべきところを突く、というサッカーができていること自体は素晴らしいことです。特に試合の立ち上がりに見られる事前準備やHTにおける修正の手腕には驚かされる試合が少なくありません。しかしながら、有馬監督のチームにはその構想力・修正力を勝利に結びつけるモノがちょっとだけ足りていません。今回の失点で後半残り15分の失点数は11となり、他の時間帯は2点とか3点なのにここだけ突出して多くなっています。しかしいくらなんでも露骨だ…w



試合を見ているところですと、押し込まれ続けて耐え切れずという失点が多くみられています。問題は70分あたりまでは出来ているサッカーがはたりと止まってしまうところにありそうです。少なくとも前節と今節、また勝利したものの長崎戦もそのような形でした。

おそらく二点あって、

①チーム全体がどうしても疲れてしまう:走行距離等のデータが手に入らないのでなんともいえませんが、サイド攻撃を成功させるためにボランチが本来の中央から離れてサイドにスプリントしていく形を岡山は採用しています。たぶん従来より結構大変です。得点力が高まっているので悪いわけではないのですが、その副作用としての失速かもしれません。

②交代カードで再点火することが難しい:けが人などによる選手層の問題や、戦術浸透不足が挙げられるでしょう。一人で何とかしてくれるし守備もがんばってくれていたレオミネイロと斉藤和樹がいないのはだいぶ痛いと思われます。

ということなのかな、という感じがします。特にサイドにドリブル突破に秀でた選手(田中パウロや岡田優希)を突っ込まれ、前線に物量をかけてクロス爆撃をされると(畑潤基やジョンチュングン)ヒイヒイいってしまうのが問題ですね。

残り15分もしっかりとやりきるために用意されたのが廣木の右SB起用だったと思われるのですが、残念ながら廣木が頑張ればいい問題ではないほどの数的不利に陥っていたのでなんともいえません。むっくんがクロスのブロックにいけなくて失点した前節の反省をみせるぞという激しさはあったのですが多勢に無勢だった感じ。やはり攻撃をし返して、ラインをあげて自分たちのペースで試合をするという局面に持って行く必要性を感じます。

そのために中野誠也が走る、という形だったと思われますが、福元がおもっきし打ったのが浮いてしまって単発攻撃になったのがちょっともったいなかった。キープでも良かったかな。とはいえ、個々人の個々の局面での判断もこの課題を克服するためには必要でしょうが、そもそもの体力の問題か、終盤の判断の枠組みに問題があるのか…より高次の問題と思われるのですよね…「終盤は辛いから後ろを楽させよう」というハマる形をいかにして用意するか…。でもまあ、あれはFWなら打つでしょう…w

さて、そういう難しい状況のむっくんですが、次節はどういうチョイスになるでしょうか。廣木も良かったので悩ましいところ。チェジョンウォンを左SBで使うのは町田攻略のサイドチェンジのためでもありそうですし、廣木左に戻るかもしれないし。うーんわからん。横浜にも強いFWも活きのいいドリブラーもいるので今度こそ三度目の正直といきたいところですが、、、


悩ましい梅雨の季節でございます。


それでは。