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エースキラーむっくんの面目躍如...【J2第5節 vs柏レイソルの会報】



さーてむっくんがフル出場したから今度こそむっくんの話がたっぷりできるぞおーパパ頑張っちゃうぞおー。



というわけで、今回は日立台までやって参りました。選手とほとんど同じ目線で応援できる貴重なスタジアムですね。手に汗握り、肝を冷やし(めっちゃ寒かったし)、肝を潰し、正直心臓がいくつあっても足らなかった...最後の方は応援というか悲鳴に近かったです...w


これまでのあらすじ

前節福岡戦で昨季から長引いた負傷から復帰を果たし10分間ながら堅実な守備でチームの逃げ切りに貢献したむっくん。

今節の相手は、リーグ4戦4勝喫した失点はわずかに1という強豪柏レイソル。選手の能力も組織力もレベルの上がった相手に対して先に失点しないことがますます大切になる試合になりました。かなり難しいミッションとなることが想像されるこの試合で右SBとしてスタメン復帰します。これは熱い展開。


今節の役割について


スターティングはfootballlabから

柏レイソルが戦前の予想と異なる3バックで臨んできました。これまでスタメンだった鎌田がベンチ外だったのでトラブルだったのかも。 

いずれにせよ、陣形のミスマッチ...目の前にいる選手が一定ではない状態が常となり、誰が誰に奪いに行くのかがはっきりしにくくなる...がありますのでボール方向に人を集める動き(スライド)を前線がうまく誘導してあげられないと難しいなという形です。

むっくん的に言えば目の前には常に菊池大介と瀬川祐輔と二人いることになるので、どっちにいけばいいのだという判断を始終働かせる必要が出てきます。特に瀬川祐輔は裏をかいてゴールを決めるフィニッシャーとして優秀なので、やべえ裏にボール出そうというタイミングを察知しておさえたい。

逆に攻めに出た際は久保田和音が中央に絞って相手の守備も集まりますので、サイドを守るのは大体菊池一人になります。このタイマンに勝てると中央の4人(ヨンジェ、斎藤、仲間、久保田)がフリーになる大きなチャンスになってきます。できるだけこの状況を目指したい。

レイソルとしてもそうならないように岡山にじっくり持たさぬぞと前から追い込みをかけてきます。その際柏の前線は3人ですが中央に集まっているので、ボールの逃げどころとしてサイドにいるSBが選ばれるというケースも多くなりそうです。

その際、有馬監督のチームはいい守備のためにとりあえず蹴っておこう、ということはまずやらないので、追い込みをかわしうまれた守備の穴をついたパスで味方の攻撃の形を始動させる...岡山で言えば主に2トップの走る裏につなげるか仲間や久保田が細かく突破できる用意の整った中央かの2択を迫ることが「形」にあたるでしょう...ことが必要になります。結構リスキーで大変ですが、できると大分景色が変わってきますね。

と、いうわけで今節のむっくんに必要そうだったこと(役割)を整理してみます。


①対面するのは菊池なのか瀬川なのかボールの位置や相手の動きに応じて常に選ぶ必要がある(スライド)
②選んだ1対1に勝ってボールを奪う(球際)
③敵陣ではできるだけ菊池とタイマン状態になりサイドに突破口をつくる(突破)
④前線守備が来たときの逃げ場となって前線にパスをつなげる(起点)



実際のプレイ内容について


さて、実際にむっくんのプレイはどんな感じだったんかい、ということで振り返ってみます。上の4つに分けて見てみましょう。


①スライド業務

岡山は柏の3バックに対してボールがある方のSHが前に出る守備で前からボールを奪いに行っていました。久保田が古賀に行くので、その後ろを狙う菊池をむっくんがカバーする必要があります。そういう縦のスライドがまず一つ。もう一つは柏の攻撃が逆サイドの江坂にボールを集める形で進んだので、そこからのクロスに飛び込む瀬川に対応する横のスライド。

大体この2つがスライドの内容となりました。廣木サイドが小池だけでなく江坂にクリスチャーノも関わって選択肢が多く苦しかったのに比べてそんなに難易度は高くなかった。まあこれは何より斎藤さん、和音ちゃん、関戸さんと前の選手がよく追えていたのが効いていました。和音ちゃん守備もめっちゃうまいですね。いい意味で驚きました。とはいえ、数度スライドのタイミングが合わず危ない思いをしました。田中裕介がスイープしてくれたので助かった。このへんのチャレンジとカバーのバランスがとても良かったですね岡山は。

柏の決定機は江坂とクリスチャーノのコンビネーションから小池がフリーになって逆サイドという形がほとんどでしたので、むっくんの横スライドで事なきを得るという形が非常に目立つ格好となりました。ハイライトにもめっちゃ載ってた..w それほど大事なプレイだったと思います。





柏の両ボランチが4バックのときよりも動かなかったので、岡山としては守備がしやすかったという格好でしたが、その分柏も岡山の攻撃をギリギリでせき止めるシーンが多かったのでトントンという感じだったのでしょうか。結局岡山が崩してシュート打てたシーンはゼロでしたし、柏も3バックだったからこそ斎藤さんやヨンジェや仲間といったゴールゲッターを止めきれたとも言えそうです。

決定機の数は柏の方が多かったので3バックで逆に助かった、それを逆用できた、とはちょっと言い切れないですが、岡山もシュートになりそうなチャンス自体は多く作れたので互角とは言えたでしょうし、最後のシュートの部分は伸びしろでしょう。


②球際業務

せっかくマークの判断で正解しても抜かれたら意味がないということで球際も大事でしたが、素晴らしい内容を見せたんじゃないかと思います。

菊池とのワイドのタイマン、引いて守る時の瀬川とのタイマン、いずれもほぼ負けなかったですし、スローインを受けに流れて来たクリスチャーノにも後ろからつついて勝ってしまったり少なくともターンさせないという守備が出来ていました。裏に抜けられてやべえピンチというシーンにことごとく間に合うタックルは流石の一言。まあイエローカードになっちゃう駄目なやつもありましたが...アレ逆によくタックル出来たなっていう岡山的にはファインプレーでしたね..(良い子は真似しないこと)

ひとつ怖かったのはセットプレー。後半ゴール裏から見えた時にそうだっただけだったかもしれませんが、むっくんのマークが古賀太陽でめっちゃビビりましたw古賀は182cmでむっくんは172cmという公称ですがそれ以上の差に見えましたし普通に競り負けてた...w 直接このマッチアップでやられたわけではなかったですが、2度もポストに助けられた運がなければ厳しかったでしょうね。高さではかなり劣勢でした。オルンガ居なくて本当に良かった。

なお、岡山の先制後はガブリエルが入ってクリスチャーノがサイドに開く必要をなくしたため、クリスチャーノはゴール前でむっくんとのミスマッチを狙ってきました。これがかなりキツかった。

岡山も下口を投入しましたが、下口はサイドへ。多分前に守備に出てほしかったのでフレッシュな方がサイドということだったのでしょう。あとはむっくんの瀬川潰すマンとしての実績が買われたんですかね..w結局これが功を奏したようにクリスチャーノと大谷のシュートを立て続けにブロックするという好守を見せ、派手に脚を攣りました。(すぐ脚を伸ばしてくれた柏の選手...誰だったか覚えてないけど江坂かな...ありがとうございました)

クリスチャーノのシュート、スローでよく見たらむっくんにあたったことでボールが外に逸れたんですね。当たらなかったほうが金山が触れたかもしれませんが..w つづくミドルシュートは完全に通ってたらアウトだったのでこれは好守でした。最後下口とポジションを交代したのは多分むっくんが下口に声をかけてたのでその場のアドリブだったと思いますが、結果空中戦が安定しました。塞翁が馬。脚を攣って良かったかもしれません..w



③突破業務

序盤2トップのこぼれ球に対するSHとボランチのポジション優位(特にボランチの二人がとても良かった)を得た岡山の攻勢に乗じて、むっくんは前線の選手が集まる外に幅をとってボールを呼び込んでいました。

岡山の敵陣での形はボールのある方のFWが裏を狙い、その分中央をSH(主に仲間)とボランチ(これはボールのある方の選手が前でない方の選手が後ろをカバーしてました)が突っ込みボールを呼び込みます。むっくんはその外でボールを受けて相手の守備陣を揺さぶる役目がありました。

ただこれは残念ながらほとんど突破とはなりませんでした。動き自体はダッシュとストップを織り交ぜて菊池とよく駆け引きをして、和音ちゃんや斎藤さんにつなげることもできていましたが、あと一人を抜く、ということが出来なかったですし、数少ない抜け出したシーンでも満足なクロスをあげられませんでした。逆に突破しにいくポジションとってたらボールを失って裏を菊池ないし瀬川に突破されるというピンチもつくってしまったり。

このへんは柏が強力だったのもありますが、もうちょっと和音ちゃんと斎藤さんとの動き出しを揃えたいですし、パスをつける足、トラップでボールを置く場所まで正確にプレイできると変わってきそうですね。これが柏レイソルとの決定機の量の差になったとも言えそうです。

むっくんももうちょい自分で縦に行ければ前線の選手が楽になるでしょうか。ここのパスは関戸さんがダントツでミスが多かったのでがんばってほしい。。


④起点業務

柏の守備がまず江坂と瀬川は岡山のボランチを捕まえることを優先する5-2-2-1隊形に変わったのが前半25分あたりからで、このあたりから岡山は2トップが競ったセカンドボールから始まる自分たちのペースを作ることがちょっとずつ難しくなってきました。そのためボランチの代わりにSBでボールを受け取って前に進めるというシーンが時間が経つにしたがって増えていきます。

自分の突破はあまり見せられなかったむっくんですが、このボールを預かって前線に繋ぐという面では結構役に立てていました。瀬川か菊池が追いかけてくることになりますがほとんど失わず空いた味方を選んでショートパスや裏へのボールを使い分けられました。

廣木がサイドに開かずにボールをもらうシーンがあってそのままドリブルで進んだり直接くさびを入れてて面白かったですが、むっくんはあんまりそういうことしなかったですね。このへんの違いはよくわかりません。廣木は右足でボールを受けた方がいいパスが出せたからかも。左足も使えてたので困ってはなさそうでしたが、多分「アイデア」というやつでしょうか。CBの二人も自分でゴロのパスを繋ぐ回数が増えてて良かった。チェ・ジョンウォンがこのパスは上手くてこれがスタメンの理由なんでしょうね。

ある程度つなぐことはできたものの、自分が突破するまでは行けなかったのが柏を崩しきれなかった要因の1つと言えそうでしたので、この先楽しみにしたい部分です。人数のかけ方は良いので一回崩しきれればレベルアップできるんじゃないでしょうか。



未来へ


岡山としてはこれまで培ってきたサッカーを余すことなくぶつけることが出来ました。今季見せている事前準備の良さ、修正の良さというものが柏にも通用したのはデカイですね。

それで勝てる、とは言い切れないほど柏の個人能力も組織力も高かったですし、守備の修正によってお互いにカウンターでしか攻めきれない苦しい試合となったのですが、負傷トラブルによって生まれたセットプレー守備のスキを突くというラッキーな先取点を守りきり大金星。

本来は我慢の試合で互角に闘えた!だけどセットプレーで負けちゃった...という試合になりそうだったところを勝ち切れたのは本当に大きなご褒美。互角に闘えたことはウソではないという自信になります。

勝ち点1を3にしたのは競り合いの迷いをなくす追いかける守備の構築とボールロストの防止(良いビルドアップ)にありました。むっくんが球際の強さとマイボール確保率の高さでこの岡山金星の秘訣を身を持って示してくれらことが本当に嬉しかったです。

奥さん、これ、復帰初戦なんですよ。フヒヒ。

突破とクロスも増えると本当に楽しみになりますね。最高のスタメン復帰戦でした。みんなにも祝福されてて貴みが深かった。

あとは派手に攣ってしまった脚が無事だと良いのですが...試合後の挨拶も一人だけ遅れてスタッフに見てもらってたようです。せっかく最高のシーズンの入りを見せたのでこの流れで右SBにKUN☆RINしてほしいのですが...


それでは。