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中学聖日記は「母の愛」の物語

子どもが生まれてからテレビ無し生活をしていますが
NHKオンデマンドやTVerでテレビコンテンツには少しは触れています。

とはいえ朝ドラがほとんどで、連ドラなんてほとんど何も観ていなかったのですが、久々にみました、ドラマ。
それも恋愛もの。純愛。禁断の恋。「中学聖日記」。
といっても全部観てたわけでもなく、第3話からですが。
しかしなんとなく一度観てしまったら、そこからは結構気になってしまって、TVerって観られるのは放送後1週間なんですが、あ、観なきゃ、な感じで欠かさず観ちゃいましたよ。

(以下完全ネタバレなので、これから観る予定がある人は注意)

中学校の女性教師(有村架純)と、10歳年下の教え子(黒岩くん、あ、それは役名でした、岡田くんという新人俳優らしい)の禁断の恋の物語。

ざっくり二人の立場からストーリーを解説するとこんな感じ。

【少年サイド】
少年は15歳で教師に恋に落ち、2人の関係は問題になって、学校もやめちゃう。
その後舞台は3年後。少年は高校生になっていて、そこでまた再会しちゃって、やっぱり好き。でもいまの自分には何もできない、ちゃんと大人にならないと、ってことになり、進路もちゃんと考えて大学受験を頑張る。
そして最終回の最後で立派な(っぽいことをスーツ姿と黒い皮のカバンのみで現わすのはどうかと思うが、まあそれしか手がないか)社会人になって迎えに行く。

【教師サイド】
女教師は子どもが好きで学校の先生に。
婚約者もいたけど生徒を好きになってしまって、バレてクビになって学校を去る。婚約者とも破談。
過去を隠して小学校の先生をやっていたけど、再会しちゃって、「自分に嘘はつきたくない」と自分から周囲に過去をバラしちゃったりなんかしてまた居られなくなって・・・
少年の未来を本気で考えたらと、少年母作成の別れる誓約書にサインし、自分は心機一転、海外で日本語教師を目指す。

もちろん途中、2人が愛を深めていくシーンは盛りだくさん。野暮いのでそこは省きましたが。なんと言っても2人の純愛物語ですからね。はい。
上記説明は、「2人の成長の物語」でもあった、という点に重きをおいてみました。

さて、純愛物語であり、成長物語であるわけですが、
何より何より、私にとっては「母の愛の物語」でした。

最終回、私が不覚にも(?)涙したのは、
2人が、観覧車の中と地上で、携帯越しに言葉を交わして爽やかに別れるシーンでもなく、
最後の最後、ハッピーエンドを迎えた2人の笑顔でもなく。

ずっと反対して、先生を追い込んだことで息子に恨まれてきた母(夏川結衣)が、大学受験の日の朝、これからの人生を思ってそこまで導いてくれたことにようやく気づいた息子から「母さんありがとう」と言われて、泣きそうになりながら見送るシーン。

そして、やはりずっと娘を守ろうと庇って、生徒の親の前で土下座までしたのに、娘があっさり「好きです」とか言っちゃって(おいおい、って感じでした、正直)、「もう勝手にしなさい」ってことになり(すみません、だいぶテキトーな説明になってますが)娘と絶縁っぽくなっていた母(中嶋朋子)が、
新たな人生を送ることを決意して海外に旅発つ娘から電話で連絡をもらった際に「一人で生きていきなさい。けど、本当に困ったらいつでも戻っておいで。夕飯くらいは食べさせてあげられるから」と言うシーン。

もう、これ!涙、涙ですよ!
中嶋朋子の電話なんて、私、自分が実家に出戻った時のこととかとも重なってしまって(勝手に)、もう、溢れ出ましたよ、涙。

ああ、純愛に涙できず、そこで泣くなんて。
自分が歳をとったということでしょうか。
自分が母になったからでしょうか。

子どもを思う母の気持ち。
それは、「純」ではないんだよね。
なんというか、「真」というのか、「芯」というのか。

ちなみに。
少年の母が、先生から息子を好きだと告げられ「(息子を)よろしくお願いします、といえたらどれだけラクか」と言うシーンがあったのだけれど、
その前の回くらいに、少年の父(少年が幼い頃に離婚していて久々に息子と再会。別れた経緯も話していたが、言えば言うほど、結構ダメ夫、ダメ父じゃん感は高まる。岸谷五朗が演じる。なんかそういう役が似合うw)は、2人が思い合っているとことを知って、先生に「息子をよろしくお願いします」と言っていた。

なんと。この対比!
ちゃんと伏線として用意されていたと思うと、
脚本家の男親への信頼のなさ、なのか、女親への深い理解と共感なのか、
を感じざるを得ない。調べたら脚本家は女性でした。納得。

それはさておき(男親と女親のことは今回別にそんなに主張したいことがあるわけではありません。ドラマではそう描かれていた、という話)。

(母)親って、
どんな時でも最後まで味方で居てくれる存在であり
本当に幸せになるために導いてくれる存在。

それを改めて思い出させてくれた。

子どもが大きくなったら、
「イヤイヤ言ってて毎日大変だわ」っていう今の悩みとは
全然違う次元の悩みが、今後出てくるんだろな、と。

私が、もう少し若いか、もう少し歳をとっていたら
「黒岩くんかっこいい」、「黒岩くんかわいい」ってことで盛り上がって終わっていた気がするけれど(笑)、
母歴1年の私には、「母よ、ありがとう。私もそういう母になれるのだろうか。」という思いが残るドラマでありました。

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