辞める理由。始める理由。

あの、全てを忘れられた大自然。

絶景に、心奪われて。



現在、北海道の急性期病院で病棟看護師をしている。

社会人となり、看護師として働き始めてから2年が経つ。


看護師という仕事を通して、何人もの患者さんとの出会いがあり、

また何人もの患者さんの死を看る機会があった。


特に印象的だったのが、若い女性の患者さん。

旦那さんが仕事終わりに、ほぼ毎日お見舞いに来ていたのが印象的だった。

2月程の闘病の果てに、彼女は天命を全うした。


『●●。よく頑張ったな。ありがとう。俺は幸せだったよ。』


看取りの時、旦那さんは最愛の妻にそう伝えて、優しくキスをしたという。


どんなに愛し合うカップルや夫婦にも、死という形で別れは必ずある。

その別れはいつ来てもおかしくない。

今、この瞬間。大好きな人といられる時間が、どれほどかけがえのないものなのか。

僕は彼女から学んだ。



子や孫に囲まれて静かに息を引き取った方もいた。

若い孫たちがたくさん泣いて、でも大好きなおじいちゃんの身体を最後にタオルで綺麗に拭いてあげて。

その方は亡くなったけど、その魂は確かに次の世代に受け継がれている。

それを間近で実感することができた。

どんなに辛くても周りへの感謝を忘れない。素敵な人だった。


 看護師は大変な仕事だけど、そんな瞬間に立ち会えた時は、看護師をやっていてよかったなと思う。


『人はいつか死ぬ』という当たり前の現実と、

『人が死んでも世界は回り続ける』という真実。

これを僕は二年間で学んできた。


そして


健康であることのありがたさと。

今この瞬間の、かけがけのなさを考えた。



人は亡くなったら何処に行くのか。

空から見ている?

星になる?


どれもしっくりこない。


だけど。


人は生まれ、大切な人と出会い、成長し、愛を育み、そして次の世代に受け継いで行く。


受け継がれた子もまた、次の世代へと生命のバトンを繋いでいく。


そうした人の一生そのものは、


尊く、重く、そして掛け替えのないもの。


人の最期は十人十色。

そして人の最期には、その人の生き方が現れるような気がする。


だったら。

僕は、この人生をどう生きるのか。


一度きりの人生。死んだらそこまで。

だったら僕は、

自分らしく生きていきたい。



じょあ自分らしいって何?




僕は腰のヘルニアと、そこからくる精神的な落ち込みを経験し、1ヶ月ほど休職していた時期がある。


その時に。

周りの人たちが必死で働いている時に。

僕は必死で考えた。

この先もずっと看護師を続けていて後悔しないか?

やりたいことを全てやったと、胸を張って死ねるか?

答えはNOだった。


看護師はずっと病院にいるので、ある種閉鎖的な空間での業務となる。

病を抱えた人は次から次へと入院してくる。

多重課題に追われながら人命を背負う大変な仕事だ。

仕事一筋の人生も良いけど


他の世界も見てみたい。その上で、また看護師に戻りたいと思ったら戻ってこよう。


それが僕の出した結論だった。

もっと色んな人に会いたい。

色んな場所に行ってみたい。

色んな経験をしたみたい。

広い世界を旅してみたい。


そうして、僕は職場を辞める決断をした。


僕が休職した時に、

師長さんからは、『仕事を続ける続けないじゃなくて、自分がこれからどう生きていきたいのか。それに重きを置いて考えなさい。私は久光くんの人生も、患者さんの人生も大切にしたいから。』

と言ってもらえて、周りの人の助けもあった。



辞めてどうするのか。

実は4月からの就職先は決まっている。

僕が休職中に訪れた場所。

恋人との出会いの場所。

憧れの人から教わった場所。


日本最北端の離島、礼文島が4月からの新天地となる。

しかも仕事は看護師ではなく観光業。

前にも書いたが、僕は旅好きで、北海道の道の駅を制覇している。

道の駅はその地域の魅力が全て詰まった宝箱だ。

そこから、観光業への興味が湧いた。

そしてこの島にいる間、

僕は全てを忘れられた。


美しい自然、美味しい食べ物に囲まれて。

休職してることも、この先どうしようかという悩みも。

背負っていた重荷から解放されて、

ひとりの人間としてその島にいることができた。

ありていな言葉で言うと

『俺!生きてる!』

といったところか。

とにかく島の環境が良すぎて、帰りたくなかったほど。




先のことはわからないけど、とりあえず1年。

4月からは礼文島に住みながら、

沢山の絶景を撮りたい。

この島を訪れた人たちを撮りたい。

この島に住む人たちを撮りたい。

写真を通して、島の魅力を伝えたい。

島の暮らしを知りたい。


写真✖︎観光の視点から、やれるだけやってみようと思う。

ちなみにフェリーターミナルの中の観光案内所で案内と事務仕事をする予定。

これを機にヘルニアも完治させようという考え笑


とりあえず3月までは、今の看護師の仕事を全力でやる!

その後は新しい挑戦をする!



引き続き、思いつくことがあったら文章にして整理していこうと思う。

ここまで読んでくれてありがとう。

写真は、北のカナリアパークと利尻富士。

『北のカナリアたち』観たことないけど。









 

この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?気軽にクリエイターを支援できます。

11

ゆう

コメント2件

はじめまして。Twitterから飛んでnote読みました。
写真綺麗ですねぇ
文章も誠実で読みやすかったです。

私は53歳。回復期病棟の看護師をしています。
現状をなんとかしたくていろいろ勉強していますが
その中で、コミュニティナースという活動を知りました。
矢田明子さんが提唱している活動です。

ご存じでなければと思い、ご紹介したくて書いています。
礼文島、まだ行ったことないのでいつか行きたいです!
コメントありがとうございます😊
矢田明子さん。知らなかったので大変勉強になりました。せっかく学んだ医療の知識を何かに活かせないだろうかとも考えていて、参考になります。病院で働くだけが看護師ではないと思いますし、潜在看護師として自分に何ができるかも考えてみようと思います。
コメントを投稿するには、 ログイン または 会員登録 をする必要があります。