【美術館】におい展

におい展に行った。多くの美術館や博物館の展示は作品や標本を目で見て過ごすけれども、この展示では匂いに注目されているという特徴がある。

この展示で印象的な匂いは、ドリアンとフェロモンであった。

1点目のドリアンについては、テレビでドリアンの匂いを嗅いでリアクションをとっている芸人を見たことがあるので、実際にはどんな匂いがするのだろうと興味津々であった。結果、案の定悪臭がした。例えるならば腐ったマンゴーである。匂いはとても悪いけれども味はとても良いという特徴があるのに、どうして自分は匂いだけ嗅いでいるのだろうと思いつつ、良い経験をすることができた。貴重な経験である。

2点目のフェロモンについては、その匂いが男性のものか女性のものかを隠した上で、匂いをかぐことができた。が、両者とも全く匂いがしなかった…。そこにあるはずの匂いを知ろうと真剣にフェロモンの匂いをかぐ様は、我ながら若干狂った感じのものであった。

休日に行ったが、訪れる方は若い人が多く、さらに匂いをかいで各々がリアクションをとっている様子が楽しかった。東京だとおそらく混雑していてじっくり匂いをかぐことは難しいが、広島会場では休日でもほどよい混雑具合で、ちょうどよかった。印象的な匂いは良い匂いではなくむしろ悪臭であったにもかかわらず、会場は多幸感で溢れていた。良い展覧会であった。



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