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『上海蟹を通して発見した中国の食文化!』

大家好!こんにちは!Lilian中国語スクールです。 

上海といえば上海蟹が有名ですが、一体いつが美味しい時期なのでしょう。
夏が終わり、だんだんと涼しくなり始めると、上海ではあちらこちらに蟹を売るお店が出現します。本当に「突然」出現するという感じで、今まで野菜を売っていたお店が、蟹の入っているたらいを並べて売り始めたり、雑誌を売っていたお店が、同じようにたらいを用意して蟹商売を始めたりします。そう、蟹を売ることは良い商売になるようです。


 ただ多くのお店が大々的にお店を構えるワケではなく、簡易的な蟹コーナーを設けます。だいたい3つくらいのたらいを用意し、3つの価格帯の蟹を販売しています。おおよそ20元/匹、45元/匹、70元/匹あたりでしょうか。素人が見た感じ、どこで値段をつけているのかわかりませんが、ともかく上海の人たちは皆さんこの季節になると蟹を買っています。上海蟹というだけあって、上海人は上海蟹が大好きなようです。

自分で調理する?それとも専門店で食べる?


 路上で売っている上海蟹を見て、自分でも買って食べてみたいと考えるチャレンジャーな日本の方はいらっしゃるでしょうか。お仕事等で上海に駐在中の日本の方が、実際に蟹を買って自分で調理するには難易度が高いかもしれません。

 まず蟹の良し悪しを見極め、適正価格の蟹を入手する必要があります。蟹を見極める知識がなければ、騙されてしまう可能性大です。
 次に調理道具を揃える必要があります。蟹を並べて入れることができる大きな蒸し器が必要です。普通のお鍋でも工夫を凝らせば蒸すことはできるかもしれません。ですが、やはり美味しくいただこうと思った場合、蒸し器を用意して蒸気で蒸し上げるのが一番のようです。チャレンジャーの方はぜひ試してみてください。

 蟹を入手して調理する道のりを考えたら、やはり信頼のおける上海蟹の専門店で戴くほうが、より上海蟹を味わうことができるかもしれません。ウェイターが丁寧に上海蟹の蟹みそや卵、そして身を取り出して、お皿に食べやすいように並べてくれるのをいただくのは至福の時間です。もちろん良い値段がしますが。

上海ガニは雄と雌で味が違う?!

実は上海蟹のオスとメス、どちらも味が異なり、それぞれの美味しさを持っています。
毎年10月以降のこの時期、中華料理の会食や接待ですと、多くの場合上海蟹が並ぶかと思います。日本から来た出張者には、上海らしさを味わってもらおうと上海蟹をオススメしてくれる、中国の人が多いです。上海蟹は中国のこの時期の風物詩として定着しています。

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 上海人の中にもいますが、日本の人で多いのが蟹は食べるのが面倒なので手をつけない人です。どうか手間を考えず食べて頂きたいです。上海蟹のオスとメスにはそれぞれ美味しい時期があります。上海蟹が出回り始めた10月から11月は、蟹みそと卵を合わせもったメスが特に人気で、だんだんと寒くなり12月になるにつれて、白子をもったオスが人気になります。日本人は、日本の蟹の濃厚な蟹みそと卵を思いうかべ、蟹といえばメスだ、メスが好きだと言う人も多いと思いますが、上海蟹のオスの白子の美味しさにハマったら、病みつきになるかもしれません。

上海蟹を食べるとき、気をつけたいこととは!?

飲み物は何を頼むべきでしょうか?
日本にはない中国らしい文化ですが、蟹がテーブルに並んだ時、絶対にビールを注文しません。蟹はビールと一緒に食べないのが中国人です。

では蟹を食べるときは何を飲むのかというと、黄色いお酒、つまり紹興酒です(ご存知の方が多いと思いますが、中国には白いお酒、白酒もあります)

。なぜビールを飲まずに紹興酒を飲むのかというと、蟹は寒性(HAN XING)の食べ物とされ、寒性の食べ物を食べるときには、その反対である熱性(RE XING)の食べ物を食べる必要があるとされています。

これは中医学の考えに基づいています。紹興酒を飲まない人でも、蟹を食べるときは必ず生姜(これも熱性の食べ物です)を食べます。中医学の考えが、中国の食文化に深く根付いていることを、蟹を食べることで実感するでしょう。


 蟹以外にも、この食べ物は寒性だ、この食べ物は熱性だと、中国の方はよく論議をしています。基本的に暑い場所で取れた食べ物は寒性を持ち、寒い場所で取れた食べ物は熱性を持つようですが、深い中医学の理論を学ばなければこの学問の全てを短い間で理解するのは難しいでしょう。

上海蟹、黒酢につけて食べることをお忘れなく。


蟹を食べるときには、黒酢につけて食べます。
これは殺菌消毒の意味を持ち合わせています。
蟹は非常に腐りやすい性質をもっています。
死んだ蟹はもう食べることができないことを、
上海人はみんな知っています。肉や魚は死んでも食べることができるのに、蟹は死んだらすぐ腐敗を始め、食べることができなくなります。

 街角で売っている蟹は死んでしまったら商売にならないので、お店の人はしょっちゅう蟹の生死を確認しています。しかし蟹の生命力は比較的強いので、仕入れた蟹が全滅してしまうかもという大きな心配は要りません。
こんな蟹情報ですが、上海の人たちの中では常識だったりします。

如何でしたでしょうか?上海へ行ったら一度は食べて頂きたい上海蟹。きっと病みつきになると思います。
自分で調理する!という方もいらっしゃるかもしれませんが、先ずはぜひお店で本場の味を楽しんで下さい。きっと中国駐在生活の中で、良き思い出の一品になりますよ!

本日も最後までお読みいただきありがとうございます。

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