罪なやつ。福岡の「通りもん」

我が家は私を筆頭に

福岡銘菓　通りもんに目が無い。

あんなに甘いのに、

いくら食べても飽きのこないお菓子。

牛乳、コーヒー、緑茶、

なんにでも合う。

先日、夫の友人よりお土産で通りもんをいただいた。

福岡の単身赴任からの帰京というのは聞いていたので、

もしかしたら・・・うふふふふ、

とは思ってはいたが

目の前に通りもんを置かれて万歳な私と娘。

がしかし、

問題が発生。

なんと、6個入りなのである。

こんなの秒で無くなる。

せめて10個入りを買ってきて欲しかったよ、夫の友よ。

我が家は４人家族。

6個入りはあまりにも酷ではないか。

いただき物に文句を言ってはいけないのは重々承知ではあるが、これは家族会議だ。

まずは1人1個ずつ賞味。

福岡から来てくださったこのしっとりとしたお饅頭を

家族でゆっくり口の中に入れた。

あ〜美味しい。

幸せ〜。

２歳にも満たない息子ですら瞼を閉じて福岡を仰いでいる(ウソです)

通りもんの餡は口の中で

儚くもシュワ〜と溶けるように私の五感に染み渡る。

あっという間の出来事。

現実に戻ると通りもんの姿形はとおに無い。

そして残り2個という問題。

できることなら、通りもん好きの熱量が1番の私に1つ譲ってくれてもいいところなのだが、

はたして我が家の家族はそれを口にできるのか？

そんな中、娘が衝撃発言をする。

「明日、〇〇ちゃんの家に遊びに行くから

〇〇ちゃんに食べさせてあげたい。

残りの2個は明日、私と〇〇ちゃんのおやつにしていい？」

えっ！？

〇〇ちゃんって他人じゃん！？

なぜ、残りの2個のうち1個を娘の友達に？

いや、しかし〇〇ちゃんは娘の親友。

しかも〇〇ちゃんのご家族も仲良くさせていただいている大事なお友達。

これは娘の言うことに従うしかないか。

ということで、

我が家の残り2個の通りもんは

ジップロックに入れて野菜室で一晩眠りについた。

翌朝、

私は涙をこらえジップロックに入った通りもんを娘に託し、別れを告げた。

とは言え、なかなか諦めのつかない

ワンモア通りもん。

1個じゃ満たされない。

有楽町のアンテナショップに行くべきか。

しかし、通りもんはある日と無い日があるという噂も。

有楽町までそんなに近くは無い我が家なのだが、

通りもんが無くてめんべいで我慢できるほど私の心に余裕は無かった・・・

奇跡のセブンイレブン

通りもんが私の舌上に残していった記憶はとても強烈で、

一晩経っても忘れられなかった。

そんな折、セブンイレブンのお菓子コーナーで見かけた

「ミルク餡まん」

なんだ！？この形状の写真は！？？

これってもしかして通りもんに似ていない？

ミルク餡？？

確かに、通りもんの餡に名前をつけるとしたら、

ミルク餡と言われても違和感は無い。

もしや、このお菓子は私と同じ気持ちのセブンイレブンの社員さんが何年もの歳月をかけてつくりあげた、

全国どこでもいつでも食べれる通りもんっぽいお菓子なのでは！？

3個入りで¥278

値段としてもとてもリーズナブル！

10個買っても、30個食べられて¥3000だしてお釣りが来る！！

さすがセブンイレブン。

まずは、試しに1個購入してみた。

食後のおやつにお皿にのせてみたら、

「ママこれ通りもん？！」

早速娘が食いついた。

さすが我が娘。

野菜はあらゆるものが大嫌いなのに、お菓子となると目の色が変わる。

そこへ息子も登場。

３人でキッチンでミルク餡まんをパクリ。

３人とも目が輝いた。

これは・・・

これは・・・

これは・・・

通りもんではないか！！！

いや、正確には通りもんではないのだが

私のように通りもん枯渇状態の者にしてみたら、

すぐ近くで満たしてくれる代替え品ということになる。

これを開発して販売にこぎつけてくれた

セブンイレブンの方には感謝しかない。

これさえあったら、

東京にいようが、北海道にいようが

通りもんのフラッシュバックに苦しむことはない。

もしかしたら、通りもんのありがたみを感じるために

本物を食すのは年に1回でも大丈夫なのではないだろうか？

あとはセブンイレブンのミルク餡まんで表面的な

枯渇を満たす。

福岡に住んでいないのなら、

もうこれで飢えをしのぐしかない。

いままで、

セブンイレブンではたくさんの奇跡を見てきたが

久々にシンデレラフィットともいうべき奇跡に巡り合えた。

一通り自転車10分圏内のセブンイレブンでこっそり買い占めを始めたのだが

どうかこれが誰にも気づかれませんように。

気づかれてミルク餡まんが手に入らなくなったら

私は有楽町まで行って通りもんを探しに行くか、

セブンイレブン本社に生産量増加の懇願メールをおくらなくてはいけない。

しかし、ネットで検索してみたらすでに

通りもんとミルク餡まんが似ているという記事を発見。

まずはこの記事がバズらないことを祈り、

私はせっせとミルク餡まんを買いにいくのであった。

私をここまで動かす

通りもん　と　ミルク餡まん

いつまで経ってもどうか存続して

茶飲みばあちゃんになっても寄り添っていてほしい。

ありがとう、福岡。

ありがとう、セブンイレブン。