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八丈島の旅

東海汽船橘丸に乗って
八丈島へ

浜松町近くの竹橋から船が出る
22時30分出航

小さめの船だけど
私たちのお部屋は6階
窓の外がすぐに海
東京の灯りが見えなくなるまで
日本酒を飲みながらずっと窓の外を
眺めていた。
そのうち真っ暗な海だけになって
気づいたら外が明るくなっていた。
急いで窓辺に近づき外を見ると
朝陽に照らされた白い波しぶき
急に見え出した島
なんという島だろう!
東京なのに知らない島がたくさんある。
海の中に現れた島にいろんな想いが廻る。

そしてすぐに八丈島
10時間なんてあっという間。
黄色い船は汽笛と共に底土港(そこどこう)に着いた。

レンタカーを借りて
島中をぐんぐん走った。
きれいな空気、涼やかな風、海の香り
はじめての島の気。静かな気。
一番高い山に上がり島全体を見渡す。
山と山その間に街がある。
度重なる噴火でつながったのかな。
地面は土ではなく溶岩が細かくなった
赤い石が圧倒的に多い。
雨が降っても地面はサラッとしている。

山を降りて温泉に向かった。
温泉がたくさんある。
この日は「見晴らしの湯」という
海が一望できるお湯に入った。
しかもどなたもいなかったので貸し切り。
海に向かって素っ裸でバンザーイ。
開放感!気持ちいい。
風に撫でられまたお湯に入る。

夕陽を観に行こうとなり
海辺へ向かう。
砂浜はなく大きな丸い石が重なる海岸。
大きな丸の上をぴょんぴょん歩く。
すぐに波打ち際に着いて
水平線に沈みゆく夕陽を眺めた。
45分も眺めていたけれど飽きることない
美しさ。

八丈島の夕陽


そして夕食
何を食べようか迷いに迷った。
彼の人は一日中二日酔いで
何も食べられないという。
しばらく八丈書房をうろうろして
気に入った本を2冊買った。
うろうろしたのがよかったのか
やっと少し食べられる気になってきて
夕食。今夜はお酒はやめるという
舌の根も乾かぬうちに椿焼酎呑んでましたな。

そこから遊ぼうにも真っ暗な街
親不孝通りという27時までやっている
飲み屋街があるが宿に帰り
八丈書房で買った本を交互に音読。
読んでもらうとスーっと沁みるように
著者の描いた情景が入ってくる。
彼の人は時々私に音読させる癖がある。

ぐっすり眠った翌日もまた温泉
ふれあいの湯
ここはおじいさま、おばあさまがたくさん
やわらかないいお湯だった。
そしてお昼は地元料理を食べに行った。
明日葉の酢の物、明日葉の天ぷら、
明日葉入り麦雑炊、明日葉蕎麦、
明日葉ソフトクリーム、明日葉餃子
明日葉ばかりなのだ
それと
ムロアジ、島寿司。
おもしろすぎてずっと笑っていた。

明日葉はなんにでもなる

島の人々はとてもあたたかく
人懐っこい。
ここは東京車は品川ナンバー
羽田まで飛行機で55分
私の通勤より早いじゃないの。

夏になったらまた違う風が吹いているんだろうなぁ。
魚釣りをしたり泳いだりしたい。
夏にまた行く気になっている。
それを彼の人に伝えなければ。
また一緒に船に乗って行くのだ。
日本酒を持ち込んで島に着くまでにまた
気持ちよく二日酔いになってもらい
私が車の運転をする。
助手席でおとなしくしてもらう。
彼の人は海岸で本を読み、私は海に潜る。

楽しみがたくさんで
約束もたくさん。
またがんばって歩いてゆける。



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