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ATP産生の第2工程 〜クエン酸回路編〜

前回はATP産生の第1工程「解糖系」をみていきました。

解糖系はこちらhttps://note.mu/lilt/n/n546416a9690a


解糖系の簡単な流れはこちらでしたね。

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では次の第2工程のクエン酸回路に行ってみましょう!


解糖系で生じたピルビン酸は酸素があることでアセチルCoAとなり、「クエン酸回路」を回していくとになります。このクエン酸回路を回す過程で2つのATPが産生します。


2つだけ・・・


と思ってしまうが、実はこの過程で他に生じる水素イオンを第3工程の「電子伝達系」で使うため、とても重要な工程です。


ではクエン酸回路の流れをみていきましょう!


グルコース⇨ピルビン酸/ここまでが解糖系⇨アセチルCoA⇨クエン酸⇨α-ケトグルタル酸⇨コハク酸/ここでATP産生⇨フマル酸⇨リンゴ酸⇨オキサロ酢酸⇨再びクエン酸


酸ばっかでややこしい(笑)


ここで重要なのは

・ピルビン酸が入ってくる限りこのサイクルはぐるぐる回り続ける。

・α-ケトグルタル酸からコハク酸のところでATPが産生される。

・このサイクルの過程で水素が抜き取られる。

・抜き取られた水素は次の工程の「電子伝達系」に使われる。


図でもう一度確認してみよう。

クエン酸回路

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解糖系で生じたピルビン酸はミトコンドリアの外膜から内膜へ入り、アセチルCoAとなる。


そして、オキサロ酢酸と合わさりクエン酸となる。クエン酸はα−ケトグルタル酸、コハク酸、フマル酸、リンゴ酸、オキサロ酢酸となり、再びアセチルCoAと合わさりクエン酸となる。


最初の産物であるクエン酸から「クエン酸回路」という名前になっている。


もう一度重要ポイントを整理


この回路の中で2つのATPが産生されること。α−ケトグルタル酸からコハク酸の部分でATPが産生される。


この回路はピルビン酸が入ってくる限り、つまり糖質を摂取する限りぐるぐると回り続ける。


そして、もう一つ。NADとFADは脱水素酵素といって水素を引っ張って抜き取る。抜きとった水素と合わせて8つのNADH+H+と2つのFADH2が生じる。


この抜き取られた水素は次の第3工程の「電子伝達系」で34個の大量のATPを生み出すために使われる。


ここまでが第2工程「クエン酸回路」!



次は最後の第3工程「電子伝達系」です。

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