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写真展 振り返り (1.前日までの準備)

2023年1月21~22日に開催した写真展「Chasing the Stripes」。
お陰様で両日とも100名を超える方にご来場いただき、大盛況のうちに終えることができました。

ご来場いただきました皆様、アンケートで素敵な感想や的確な改善点をお寄せいただいた皆様、都合が合わず見に行きたかったとご連絡いただきました皆様、サポートや差し入れ、お花をお贈りいただきました皆様、心より感謝申し上げます。ありがとうございました!

▼事前告知記事はこちら

以前から一度は開催してみたいと思っていた写真展。
まずは個展にするのか、グループ展にするのか、という点で考えましたが、今回は自分のペースで進められる個展として、自分の集大成を見せると同時に、自身が全てを経験し、メソッドを築くことにしました。

写真展運営に関して全く知識がない自分が、ゼロから何を準備したのか、クローズまで発生した事実を網羅、整理しながら、失敗談を含めながら綴れたらと思います。

ほぼ文字の備忘録で読みづらいとは思いますが、写真展開催に興味がある方だけでなく、ぜひ当日お越しいただいた方に、どんな準備があって、結果はどうだったのか、感じていただけると嬉しいです。

写真展の振り返りは5回に分けて投稿予定。
(1)運営スケジュール<準備〜前日>←今回はこれ
(2)運営スケジュール<当日〜後日>と会計
(3)展示仕様や会場の選定などの準備詳細
(4)来場者アンケートの結果から見る反省点
(5)展示写真、当日の会場の様子のご紹介
←1回で終わらない気がする


【2022年7月】検討開始

オランダで日本代表の公式戦全7試合の撮影を通して、2万枚近くの写真を撮りました。選手団の皆さんには選別後の全てのオリジナルデータを、侍ジャパン公式サイトには掲載用に枚数を絞って補正データを提供していました。

今回の写真は全て著作権が自分にあるのですが、オランダで撮影していた日本人が私一人だったということもあり、なかなか関係者やファンにも現地の模様をお伝えし切れていない状況。
サイト掲載用の写真はどうしても「報道写真」の側面が強くなり、作品的な写真も形にする機会もなかったですし。

そこで、以前から構想していた、今までに自分の立教関連撮影の集大成+オランダの日本代表の二大テーマで写真展を開催しようと思ったのが、帰国後、都市対抗野球大会も閉幕した7月末頃の話でした。

【2022年10月】構想本格化

東京六大学秋季リーグ戦も始まり、仕事も繁忙期を迎え、写真展の準備は全く進んでいませんでしたが、いくつかスポーツ関係の写真展を見学しました。展示方法や開催時期について、朧げながら構想していたのが、この頃です。

【2022年11月】開催決定

・スケジュール決定
11月まではプロアマ問わず主要な公式戦がありますし、2月に入るとプロ野球のキャンプが始まることもあり、開催時期は12月〜1月の間で検討。
SNS上で実施したアンケートで当初は12月の開催を目指していたのですが、準備を進めないうちに、ギャラリーの12月利用の申し込み期限に間に合わず、1月に開催することが決まりました。

・ギャラリー決定&展示のゾーニング検討
会場が決まったことで大まかなレイアウトを考え出します。今回は3区画分を使うこととしたため【エントランス】【JAPAN】【RIKKIO】の3パートに分けました。

・展示写真候補出し
RIKKIOのパートについては、過去の写真も最新の写真も「使えそうな写真」を選別して保存していたため、膨大なストックから探さずに済んだのは助かりました。OBの活躍は幅を持たせたかったため、過去にnoteで記事化して随時更新している撮影したことがあるOB一覧ページから抜け漏れがないかチェック。
JAPANの写真もある程度のピックアップはされていましたが、妥協したくなかったため、改めて全ての写真(約1.5万枚)を確認しました。大変でした笑

【2022年12月】告知、現地確認

ここから一気に忙しくなり本格化します

・告知リリース
告知は早いことに越したことがないのですが、実際に告知をリリースできたのは1ヶ月ちょっと前。野球用アカウントのTwitter(約3200フォロワー)とInstagram(約900フォロワー)および、プライベートのFacebook(約800名)、さらに社内(※)で告知。
※社内で私がオランダまで野球の撮影に行ったことは周知の事実で社長も知ってる。

特にTwitterでは、もともと関係性が強い皆さんにリーチできた他、万単位のフォロワーを抱えるインフルエンサーにも拡散いただくなど、順調にインプレッションを上げることができました。

告知タイミングは「この時期になりそう」という案内は小出しにSNS上に出していたのですが、正式な告知が遅くなったのは大反省です。
いや、それでもあの来場者数があったことには本当に驚きだったのですが…(あれ以上増えてたら正直大変だった)。

・ギャラリー見学、本予約
現地に出向いて、ギャラリー管理者と現場で打ち合わせ。会場の注意点や貸出しいただける備品や各種寸法の確認、展示方法やレイアウト相談しつつ方針決定。

・サポーターに各種検討事項や作業分担を依頼
告知時に手伝いをいただける方を募集したところ、大学の後輩や、学生で野球に携わったり撮影している方から、ありがたいことにお申し出をいただきました。
あまり人数を増やすと収拾がつかないことと、相手と自分の関係性、相手の状況を考慮して分担。
「時間はかかるけれど、自分がやらなくても良いこと」の切り出しは大切。

今回は、必要備品の候補出し&発注、ポストカード印刷業者の候補出し&比較、当日の搬入・設置・受付などを、5名に分担いただくことに。

・展示方法の具体的検討
会場の仕様が分かったことで、展示方法も合わせて決定。【メインはパネル+サブで大量のバラの写真】と方針が固まりました。
現場ではパネルにフックをつけて備品のワイヤーに吊るす方法となったため、フックに関してはサポーターMさんに探していただきました。

・各社の印刷サンプルを手配
パネル制作とポストカード制作をどの会社にするかの候補出し。これについてはその方面に少し知見をお持ちそうだったサポーターSさんに依頼し、仕様と金額の比較を出していただきました。
その中から、自分が詳細を検討し4社ほど印刷サンプルを手配。どの業者にしたか、またその理由については後日の記事で。

・キービジュアルの制作
SNS告知と、会場配布用のポストカードに使うキービジュアル。
詳細は後日の記事でご紹介します。

・展示写真候補出し、一部決定、補正作業開始
今回のパネルはA1/A2/A4と、サイズの比率が1:1.414。
一方でバラの写真(L版、2L版)は1:1.427と、比率が異なります。
候補写真はLightroomにアルバムを作ってゾーン・寸法ごと管理し、補正作業と合わせて、1:2のオリジナル比率をトリミングする作業を並行して行いました。

また、準備で最も大変だったのは、写真選定と補正作業の量の多さでした。
次回があるとすれば、今から選定作業に時間をかけないよう、Lightroomにフォルダ作ってまとめておきます。

【2023年1月上旬】

・展示写真決定
一番最初に展示が確定したのは枚数も3枚と少ないエントランス。
続いてJAPANのパネル20枚と多数の2L写真の内容を確定。最後まで悩んだのがRIKKIOのパネル20枚とL/2Lの写真をどうするか、でした。

写真が決定したことで、パネルのレイアウト検討も同時進行。続けて眺めた時に、極力違和感がないような順序で組み立てたつもりです。

・印刷発注
パネルは実際の色味や壁に設置した際の寸法を見ておきたかったので、複数回に分けて発注しました。L/2Lは作業が追いつかず翌週に後回し。

・ステートメント作成
今回の展示では下記2点の理由からキャプションを展示写真につけることはしませんでした。
(1)まずはキャプションの文字や情報に引っ張られず写真そのものの主張力を感じていただきたい
(2)枚数が多いため物理的な準備がシンプルに面倒

一方で撮り手の意図や、実際に撮影される方向けの情報は共有できるようにしたいとの思いから、オンラインでキャプションおよびステートメントを準備することとしました。
本当はカッコいいページを作ってシェアできれば良かったのですが、準備のリソース不足の都合、DropboxにPDF化した説明資料を保存し、そこからダウンロードしてご覧いただく形となりました…。
PDFはスマートフォンで開いたときに読みやすい文字サイズ、デザインにすることを心がけました。
本来であればDLせずに閲覧できる仕組みを整えたかったところです。次回があるとしたら、この仕組みを外注(サポーターに依頼)したいと思います。

なお、ステートメントには使用機材だけでなく、設定のEXIF情報も載せました。どなたかの撮影の参考になればとも思いますし、真似されても全然構わないです。自分も他者の真似をして今のスタイルがありますし、真似されても自分がその先に進んでいればいいだけなので。

・アンケート作成
来場者向けにアンケートをGoogle formsにて作成。もともと本業の業務で使っているツールなので、箱を作るのは簡単ですが、設問をどうするかは考えた部分でした。
リリース前の確認ではサポーターTさん、Sさんにテスト回答やフィードバックをいただきました。
実際に来場後にご回答いただきました皆様、改めてありがとうございました。

【2023年1月中旬】

・印刷発注
最後まで発注が遅くなったのが、枚数が多く選定も困難だったRIKKIO関係のL/2Lです。これは開催する週の木曜にビックカメラに駆け込み即日プリントで対応しました。発注に余裕を持つなんて、無理でした笑

・パネル展示準備
届いたパネルの裏面にフックを取り付けるための専用両面テープを貼付。寸法がずれると、展示した際に面の高さが合わないため慎重に作業。これは自分でやらなくていい内容ということもあり、家族が手伝ってくれました。感謝。

・名刺作成、発注
・ポストカード作成、発注
この2点は後日の記事で詳細を記載します。

次回予告

写真展当日の準備や業務、終了後の一連の流れ、そして会計まで記事化予定です。

継続した撮影活動のため定期的に機材の点検修理を行っています。 もし私のご活動をサポートいただける方がいらっしゃいましたら、機材経費に充てさせていただけますと幸いです。