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1993生まれ / MtF / セクシュアルマイノリティ、両親との絶縁に関するあれこれ…

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1993生まれ / MtF / セクシュアルマイノリティ、両親との絶縁に関するあれこれ、物語の解釈や分析を書きます。

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  • 蒼穹のファフナー

    蒼穹のファフナーに関する記事です。

最近の記事

さらば掲げろ!ピースサイン!

「家族のことを整理したい」と、私のことを男の子時代から知るおじに伝えると、「明日行くか?」と物凄い心配をされました。たぶん死ぬ一歩手前くらいで思われたのだと思う。私が過去に色々トラブった(スーパー省略)ことを知っているおじだからこその想像だろうと思います。「大丈夫、死なないから。ただ知っておいてほしいことがあるだけだよ」と、努めて丁寧に、情緒が伝わるように言いました。 家族と絶縁した流れをおじはきちんと知らなかったので、レジュメに従い説明しました。文字で説明する方が得意なの

    • MtFの私が家族との絶縁を経て

      両親と絶縁して1年以上が経ちました。およそ1年間、両親の影が立ち現れて思考を支配し、悲しみや無力感に苛まれることが頻繁にありました。その都度パートナーの心配を煽り、自傷や自己卑下をやめられませんでした。自傷をする人たちの中に「気持ちがスッとする」という人がいると聞いたことがありました。中学生時代に自傷したことがありましたが、そのときは「この世から消えていなくなりたい」という強い自己否定がありました。誰からも認知されずに、記憶されずにいなくなりたいという気持ち。でも、大人になっ

      • パートナーとの写真を両親宛てに送ったら一時期飾ってあったんだけど、カムアウト後に帰ったらその写真が飾られてたところが空白になってた。母は「今にも幸せそうな声が聞こえてきそうだったから苦しくて」と涙ながらに話してた。私が楽しく幸福なことを喜んでくれないことがショックだった。

        • 親と別れてから

          親と絶縁してからというもの、私はわかりやすく病んだと思います。10代前半きりやってなかった自傷も再開しちゃったし、サブカルに戻ってきたし、いい歳してなにやってんだろうと自己嫌悪。夜職を始めたのも自分を消耗させる自傷手段のひとつだと思います。 お読みになりたい方へ 親と絶縁した話はこちらです 親の存在が意外と大きかった、という文言はふつう親が死んでから聞くものですかね。私はもういい大人だというのに親を見放したことをぐずぐずぐずぐず悩んでいます。自ら離れたのに、ときどき無性に

        さらば掲げろ!ピースサイン!

        • MtFの私が家族との絶縁を経て

        • パートナーとの写真を両親宛てに送ったら一時期飾ってあったんだけど、カムアウト後に帰ったらその写真が飾られてたところが空白になってた。母は「今にも幸せそうな声が聞こえてきそうだったから苦しくて」と涙ながらに話してた。私が楽しく幸福なことを喜んでくれないことがショックだった。

        • 親と別れてから

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        • 蒼穹のファフナー
          7本

        記事

          1年のふりかえりと両親のこと

          パートナーは私より先に帰省し、大晦日に一人、noteをぽちぽち更新しています。私は今日が仕事納めというか、年中無休の心理福祉職なので納める日も休暇もないというか…。毎日毎日せわしなく働いているはずなのにお金は一向に貯まらない不思議。コロナの分類位置づけが変わったことで行政機関が動き出し、年末進行がとんでもないハードワークになって、最終的には「16日」と「26日」を見間違って仕事の予定をすっぽかす始末(終わってる)。でもこの1週間くらいすごい勢いで掃除して断捨離してインテリアも

          1年のふりかえりと両親のこと

          無題

          小学2年生のとき、私にはなんの理由もわからなかったけど、いじめが始まりました。 私が仲良くしている友達を奪うようにして、私のことを独りぼっちにしました。 学校で独りぼっちのときに一緒に過ごしてくれるのは優しい女の子たちでした。その子たちも、家で虐げられていたり、友達がいなかったり、同じように独りぼっちでした。 小学校高学年にあがるころには、男の子の友達も増えました。でもいじめはずっと止みませんでした。毎朝学習机が糊で汚れていました。 糊を掃除してくれたのは、その男の子でし

          私は誰かに受け入れられたいわけではない

           某LGBTQ+のイベントにパートナー(以下とまさん(あだ名が🍅なので))と一緒に参加していたので、二人そろってインタビューを受けました。なかなか恥ずかしいことをさらっと言っているのですが、イベント効果もあって羞恥心はふっとんでいました。youtubeにアップされていますが、見かけてもそっとしておいてください…。  さて、インタビュアーの方がいろいろ聞かれた最後に「自分だけが知っている相手のいいところをおしえてください」と、これまた非常に困る質問を投げられました。いやいや恥

          私は誰かに受け入れられたいわけではない

          OMORIにおける夢の役割

          注意! 1.この記事は、ゲームOMORIの多大なるネタバレを含みます。ゲームの性質上未プレイの方は見ない方が楽しめます。っていうか、読まずに楽しんでほしい…!! 2.ゲームのスクリーンショットが登場し、しかもホラー要素を含んでいます。苦手な方はご遠慮くださいませ。 さて、今回私が考察するのは(ウーバーイーツ)私のnoteでは珍しくOMORIというゲームについてです。 OMORIはSteam版が日本で発表された頃に知り、Switch版が配信されてからプレイしました。私のなかで

          OMORIにおける夢の役割

          師匠との思い出

          今朝、目覚めたら私はぐしょぐしょに泣いていました。なぜ泣いているのか、目覚めた私にはすぐにわかりました。戸惑いはほとんどありませんでした。だんだんと覚醒するにつれて、さらに涙が溢れてきて、しばらく体をぎゅっと固めていました。 涙の原因は、その日見た夢でした。 指導教員(以下師匠)との体験からお話ししたいと思います。修士(臨床心理学)時代の私の師匠は、学生が抱える傷に手当てをすることにとても長けた人でした。心理士のような対人支援職を目指す人は、過去さまざまなシーンにおいて傷つ

          師匠との思い出

          少しましになったのかな。

          去る4月19日、念願かなって手術をしました。自分を男性たらしめるモノがまたひとつ消えました。今回は、そんな手術に関することと、家族へのカムにまつわる投稿です。 家族へのカウアウト 私の性別違和感は小学生のころに始まり、思春期に特に強まり、その後消えることなく、心のなかに引き裂かれるような葛藤を秘めていました。親から買ってもらっていた服から卒業して、自分で服を選ぶようになったとき、母親にワンピースを買ってもらいました。10代にして、母に対する一世一代の大勝負でした。わかって

          少しましになったのかな。

          蒼穹のファフナー 勝手に名場面Part1(ep1~ep15)

          表題の通り、自分的名シーンを記していきます。 島民が勝手にアルバムを作っているとでも思ってください。よろしければ一緒に振り返りませんか? 「あの印象的なやり取りって何話だっけかな」と思い起こすのにも役に立つかもしれません。 BEYOND最終話のネタバレを含みますので、楽しみにされている方はご注意ください。 いきなり激烈にヘヴィなシーンからですが、翔子の咆哮、一騎と総士の無力感、容子の絶望、残されたパイロットたちの恐怖。何もかもがつらく悲しい。何度見ても涙なしには見られません

          蒼穹のファフナー 勝手に名場面Part1(ep1~ep15)

          美羽の祝福と、一騎と総士の別れについて

          THE BEYOND最終巻が届きました。ので劇場で見た限りでは書ききれなかったことを書いていきたいと思います。 美羽が与えた祝福美羽は、失われたものをよみがえらせ”おはなし”することを選びました。美羽自身が見出した祝福です。美羽は人間の側に生まれ、しかも自然受胎によって生まれた誰よりも混じりけのない人間です。メモリージングがない分他のどのパイロットよりもパイロット適性がなく(そのわりにはザインをびゅんびゅん乗り回していますが)、その代わりにフェストゥムと対話する能力を持って

          美羽の祝福と、一騎と総士の別れについて

          デジモンアドベンチャー tri.について

          デジモンアドベンチャーtri.は、私がコンプレックスを発揮して全く受け付けることができない作品です。デジモンアドベンチャー〜フロンティアの連続作品、セイバーズまで(なんとか)見てきた世代の人間として、2014年に行われた15周年記念イベントでtri.の制作が発表されたとき、手放しで喜べたわけではありませんでした。これは、デジモンシリーズ、とりわけアドベンチャー・02が人生の一部となり大好きすぎて自己解釈が暴走した拗らせ記事です。デジモンファンのなかには多少似たような思考の人が

          デジモンアドベンチャー tri.について

          他者から認められるということ

           「傷病名と書かれてありますが、これは病気ではありませんからね」と丁寧で落ち着いた口調で説明されました。「今は性別不合とか性別違和といわれていますが、なかなかピンとくる人がいないので、旧い言い方の性同一性障害と書いておきますね。でも決して病気じゃないですからね。これは生き方に関することだとぼくは思います」。担当医師は再三にわたり”病気じゃない”ということを私に繰り返してくれました。私は内心自分は病気だと思っていると見立てられたのだろうか、初診時に受けた心理検査からはそう見立て

          他者から認められるということ

          蒼穹のファフナーFINAL FES in パシフィコ横浜

          寂しさに耐えられずまともな文章を書く気持ちになれないので、DAY1の翌朝早朝にボロボロ泣きながら書きなぐった叫びと、究極の喪失感に押しつぶされたDAY2終了後のツイートを記録します。17年の長き年月を思うと情緒不安定になるんですよ(Shangri-La)。 変えがたい→代えがたいですね。

          蒼穹のファフナーFINAL FES in パシフィコ横浜

          蒼穹のファフナー THE BEYOND 最終章おぼえがき

           17年の物語にいよいよ幕が下りました。なんだかんだ続いてきたコンテンツが終わりを迎えるのはやっぱりさみしいです。小学生の頃に一作目を見て以来、自分の成長とともにあった作品です。登場人物も同様に成長してひとつの成熟の形を見せてくれました。島民(ファフナーファンの呼称)としての気持ちは、親心というよりは同伴者・伴走者といった言葉が似あうような感じがします。  BEYOND最終回(第12話)は、ほとんど泣きぬれてびしょびしょになりながら見ていました。内容は頭に入ってこないし、自分

          蒼穹のファフナー THE BEYOND 最終章おぼえがき