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ミスは起こるさ(清水‐秋田)

2023.8.27  明治安田生命J2リーグ
第32節 清水 1-1 秋田

こんにちは。
メンタルコーチ 兼 清水サポのLilyです。

いつも試合後すぐにDAZNを何度も見返して
noteを書き始めるのですが
秋田戦あまりにも張りつめていたというか
試合中全力を出しすぎて試合終了と同時に電池切れ……

映像どころかスタッツさえ見ることができなくて、
失点がオウンゴールだったと知ったのも
翌日の昼すぎだった、という話。

選手もサポーターもみんな
勝つつもりで秋田に乗り込んだと思います。
1点取られても、2点、3点とるチャンスはありました。
それだけに悔しいですね。

15連勝の夢は消えましたが
まだ10連勝はできます。
2016年を超えろ。

この秋田戦をターニングポイントに。


1,ミスは起こるさ


きかんしゃトーマスに「事故は起こるさ」っていう
歌があります。

それによると、事故が起こる原因は
・イライラする
・調子に乗る
・いい気になる
・よそ見をする
・思い付きでやる
・運がない時
・大事なものを見落とす
・自信過剰
・注意力散漫
らしいです。

どんなにうまくいっているときでも
それにより気が緩んだり
自信過剰になると事故は起きる。

そういったことを全て気を付けていても
運によって事故が起こってしまう事もある
失点はしてしまう
ミスは起こる

ミス、失点があった時
放置しておくと繰り返され
大きなミスに繋がります

それが2022年のエスパルスだったと思います。

ハインリッヒの法則の時に書きましたが
大きな事故の影には29の小さな事故と
事故に至らないミスやヒヤリハットが
300隠れていると言われています。

ハインリッヒの法則についてもっと知りたい方は
こちらを読んでみてくださいね。


2,ミスが起こってしまったら


まず、ミスが起こってしまった直後、
どんな反応が考えられますか?
ミスをした本人と、周りの人たち。
それぞれで想像してみましょう。

本人は悔しさ、悔い、怒り、落ち込み、開き直りなど
様々な感情を持つことでしょうが、
どの感情が正解なんでしょうか。
おそらく、直後はこれらの感情が一気に押し寄せるのでは
ないかと思いますが、できるだけ短時間で
それらをいったん忘れてください。

なぜなら、試合中に落ち込んだりくよくよ考えたり、
怒ったりイライラしたり、不貞腐れたり
自分を責めたり誰かのせいにしたりしても
何も起こらないどころか事態が余計悪化するからです。

「忘れていい」というと、
いやいや、原因を分析して解決しなきゃダメでしょ。
と思う方もいると思うのですが、
例えばこんな場面を想像してみてください。

実際に私の身に起きたことですが
お鍋を火にかけながら材料を切っていたとき、
突然お鍋から炎が上がりました。
その時すべきことは何でしょうか。
これ以上火が拡がらないようにすること
それから消火活動をすることです。

火を出してしまった事を悔んだり
なぜ火が出たのかをのんびり考えている場合では
ないことがお分かりになると思います。

ちなみにそのとき私は、
最初お鍋のフタをしめて火を消そうとしました。
ですが、炎の勢いがありすぎて、
熱くて手を近づけることができず
柄の長いフライパンを手に取り、
さかさまにしてフタ代わりに被せ、
火を消すことに成功しました。
幸いにもお鍋やフライパンは無事でしたが
中に入っていた食材は炭になっていました。

そして火が消えてから、キッチンを片付けつつ
なぜ? とどうしたらいいか?を考えました。
なぜ火が付いたのか
→鍋の中の食材に火が移った
なぜ火が移ったのか
→小さめの鍋で食材が火に近かった
→火から目を離していた
解決策は
→食材にあったサイズの鍋を使う
→火から目を離さない

そうすることで同じミスを繰り返しにくくなります。

つまりミスが起きた時、
その瞬間に起こる感情はいったん置いておく。
そしてまず最初にそのミスによって起こる損害が
最小限になるようにどうすべきかを
瞬時に考え、行動することが大事なのです。
反省や原因究明は、そのあと。

3,周りの人ができること


一方、周りの人はどうでしょうか。
なにやってんだよ、と責めるか
俺がもっとフォローできていれば、と悔やむか
あー、もうダメだ―、と諦めるか。

ここはミスの話もそうですが
チームの関係性とか、
自責・他責というような話が関わってきます。

まず自責・他責について。

一般的に、他責(人や他の何かのせいにする)タイプの人と
自責(自分のせいにする)タイプの人とでは
自責の人の方が、成長する、上達すると言われます。

つまり、ミスや失敗、敗戦の責任を
「あいつがミスしたから」などと誰かのせいにしていれば
本人は気が楽ですし、「雨が降っていたから」などと
どうにもならない現象のせいにすれば心も痛みません。

ですが、それだとあなた自身は何も変われません。
次も同じ結果になることは間違いありません。

一方で自責タイプの人は
「もし自分がもっと上手くできていたら
あいつはミスをしなかった」とか
「もし自分が予測出来ていたら
この失敗は防げた」
という風に考えるので、次に同じような場面があった時
どうすべきかをシミュレーションしたり
皆で話し合って最善の解決策を見つけようとしたりするので
同じ失敗を繰り返しにくくなります。
つまりミスを糧に成長できる人です。

学校のテストでいい点が取れなかったのを
「勉強が足りなかったな」とか
「授業でポイントを聞き逃したな」
「もっと効率の良いやり方をすべきだった」など
自責に考えれば、次は頑張ろうとなりますが
「ヤマが外れた」
「外が騒がしくて集中できなかった」
「友達が誘いに来たから勉強の時間がなかった」
などと他責にしていたらおそらく次のテストも
同じように言い訳をすることになるということです。


とはいえこれらの反省・改善も、
その場でするものではなく、
火が消えてから考えること、という原則は同じ。

ある野球選手にお話を聞いた時、
その方は「試合中は全て人のせいにしておく」と仰っていました。
それが、「気にしい」なその方の
試合中、ミスを引きずらないための処世術だったそうです。

「反省や改善は試合が終わってからでいいからね」

そう思っていたのかもしれませんね。

4,チームとは


更に選手間の関係性がいいチームは
これらを上手く循環させるために
解決しようと動く人がいたり、
ミスをして気にしていそうな人にフォローの言葉をかけ
切り替えたり安心させたりする人がいたり、
チーム全体としても成長していきます。

チームの中には様々な人がいます。
切り替えの上手い人とそうでない人もいます。
切り替えが上手くない人はどうしても
1つの事象を引きずって更なるミスを犯したり
更に大きな失敗を起こしてしまう事が多いです。

その時、チームの関係性がよく、
お互いへの理解がしっかりしていれば
素早くなだめに行く人や
話を聞いてあげる人
肩や背中をポンポンと叩いてあげるだけでも
随分と気持ちを切り替えられることもあります。

逆にチームの関係性ができていないと
ミスをした人を責めて孤立させたり
逆に甘やかして問題を先延ばしたりしてしまいます。

それらを総合的に考えていくと
いいチームとは、という全体像が
見えてくるのではないでしょうか。

みんなが本音で話せる。
本音で言っても相手が受け止められる。
お互いがそれを許し合う関係性が
チーム全体で出来ているのが理想で
そういうチームは強くなっていきます。

サッカーはチームスポーツ。
正しく関係性が作れていれば
お互いを高め合い、助け合うことができる存在にも
できるのです。
独りじゃない、仲間がいる。
それは当たり前のようでいて
忘れられがちともいえると思います。


今回はオウンゴールから話が拡がりましたが
オウンゴールも、ペナルティエリア内でのハンドも
必死にやっているからこそ起こることです。

サポーター自身もチームになって
今、私たちにできることは何かを考えてみませんか。

秋葉監督も仰っていましたが
連勝が止まって下を向くのか
勝てなかったと不満をぶつけるのか
1ポイントをポジティブに捉えるかは自分次第。
今やるべきことは残り10試合を全て勝つこと。
そしてそのために最高の準備をすることではないでしょうか。

それを乗り越えたところにきっと
望んだ未来があるはずです。




最後までお読みいただき、
ありがとうございました。

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【プロスポーツメンタルコーチ Lily】

・独りきりでがんばるアスリートをなくしたい
・すべてのアスリートがメンタルコーチに頼れる世界に
・すべてのアスリートに幸せな引退を

静岡市出身。お茶の水女子大学心理学卒。
清水エスパルスとサッカー、音楽が大好きです。
小~高校まで吹奏楽部。高校野球の応援にも全力。
現在は清水エスパルスのゴール裏で声援を送る生活。

伸び悩む若手サッカー選手が
活躍できずに引退してしまう、
そんな姿を見たのをきっかけにメンタルコーチの道へ。

現在は音楽家(プロジャズミュージシャンなど)、
スポーツ選手(サッカー、ビリヤードなど)の
サポートの傍ら、自らの音楽活動も継続。

プロスポーツメンタルコーチ
NLPマスタープラクティショナー
音楽療法士
リトミック ディプロマA

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