テレパシー on the インターネット

私は元々面倒が嫌いだ。けれども、面倒と向き合って、戦わないと気が済まなかった。
今の私はどうか?ちゃんと面倒と向き合うことすら面倒で、大体のことはどうでもよくて、適当でいい。何とも極端なのは、性だ。

説明という行為は面倒で、よって私はフランクで、率直で、簡単なことしか話さなくなっていった。
自分の言葉だけでは、自分の気持ちはちゃんと伝わらない。だから説明するわけだが、その度に自分の思考プロセスが人と違っていて、共感に至らないことがよく分かるので嫌になっていった。かといって、わざわざフェイクのストーリーをこさえてまで理解してもらおうという気概もこだわりもないのだ。 だからこうして、誰もいない部屋で自分を確かめないといけなくなっている。

今は昔、自分のことを完璧に見透かす人間と出会わないのは運が悪いからだと思っていた。違った。私が私の情報を人に公開しないからだ。テレパシーは存在しないとして、人の気持ちを察したりするのは、手元にある情報と状況に基づいた予測だ。これはふつう、知らず知らずやっているが、私は意識的にやっていたので、相当頭が悪い。私は思考を逆転させるのが下手なのだ。

どうすれば自分の情報をちゃんと開示せずに正しい自分を分かってもらえるのだろうか?インターネット上で自分を見せたくない人は多くいるだろう。故に誤解されることがしばしばある、と個人的にも感じている。これは見せ方が下手か、単に諦めて受け手に任せている、のどちらかだと思う。私は後者だ。

巷ではこんな話を聞く。「電話だと気持ちがちゃんと伝わらないし分からない、インターネットでは尚更だ」と。これは明らかにその場の状況の情報不足が原因だ。故に、相手の顔が見えない状態でコミュニケーションを取るのが嫌いな人も未だに多くいるだろう。

逆に、たわいもない話をする程度であれば、そんな情報は不要なので、匿名掲示板やSNSで事足りるわけだ。ついで仕事のやり取りも、基本的に感情はあまり関係ないのでチャット等で済ませるのが合理的だ。

後、インターネット上でのコミュニケーションでは嘘をつきやすいのも問題として挙げられる。見えない部分は、やろうと思えばいくらでも操作できてしまう。私のハンドルネームの一つが「幼女」であるように……。嘘も方便と言うが、ここでの嘘は基本的に損をしない。オフ会でもして裏取りをされなければ、永遠に真実は闇の中。つまり私は7歳金髪ロリ美少女。

話を戻すが、インターネット上で本当の自分の気持ちを知ってもらうのはとても難しい。素性を隠していれば尚更。全部さらけ出して、所謂リア垢のように振舞っていれば多少情報の精度が上がるので、知ってもらいやすいだろう。自撮りを晒すのは、自己同一性をインターネット上で証明して、それを皆に知ってもらい、認めてもらうまでが一連の流れで、これも開示の手段の一つだ。でも私は、何も開示したくない。開示したくないのに、知って欲しい。

技術がテレパシーを可能にするかもしれない。私みたいな不器用な人間が救われ、それと同時にディストピアが生まれる。Googleが人の感情の情報を使って商売をやり、NASAがそれを電波にして宇宙に飛ばしてエイリアンと意思疎通を図り、ロリコンがえっちなことを思い浮かべた瞬間に逮捕される世界線だ。控えめに言って嫌すぎるので、こんな何百年も前に提起している。人のきもちは、蔑ろにされるべきではないからだ。

#コラム #日記

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lilycal

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