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『momo's2』展示を終えて

成り行き

展示に参加することになったきっかけは2023年9月。momo's展を主宰されているよしくんさんからXでDMを頂いたことでした。momo撮影会に所属されているモデルさんのポートレート作品を展示する写真展で、コロナが流行る前に開催された1回目の『momo's』展が3年ほど前。2回目がコロナで開催予定を延期中だった中で、遂に2024年初に『momo's2』展を開催する運びとなったとのことで、momo撮影会に所属されている穂波さんから僕に出展希望を頂いているとのことで参加オファーを頂きました。

運営

『momo's』展は撮影会運営が主催なのではなく、その撮影会で撮影している写真家さんたちの有志で、momo撮影会公認写真展という建付けで開催されるとのこと。そしてその主宰者がよしくんさんとのことで、先ほど書いたような参加者へのオファーの連絡、会場押さえから一般参加者の募集、スペース割り、参加費の管理、ポスター準備やXの公式アカウント運営、展示で使うネームプレートや名札まで、色々と動いてくださり、2023年中には実際にお会いすることなく、粛々と準備が進んでいきました。その間も準備や展示について不明点がないか確認して下さったり、当日までの流れなど定期的にDMして下さったよしくんさんには感謝申し上げます。

準備

参加意思をお伝えしてから3ヵ月ちょっとありましたが、その間には先に記事にもした『かおるん展2』への参加があったり、他撮影会のモデルさんの撮影などあったり、その間の時間を使って展示作品の選定、他のmomo所属モデルさんの展示検討等、いろいろ悩んでましたね。穂波さん以外で撮ったことのあるmomoのモデルさんは、その時点では園さんしかおらず、(しかもその時はずいぶん昔の撮影で社会人になられてからは秋頃までエントリーされていなかったのでmomoの所属ということをすっかり忘れてて)他にも一応だれか撮っておかないといざという時に追加で出せる作品が無いなぁと心配し始めた時期でした。
穂波さんは2023年5月に撮らせて頂いた、今は無きスタジオキャナルの『アンカー』1回きり。その後もう少し作品らしいものを撮ろうと11月にコンセプトを決めて小道具を揃え、大好きなスタジオCOU6Hで展示用撮影を入れさせて頂いたのですが当日体調不良とのことで流れ、結局5月の撮影から出展作品を選定。でも5月の撮影は晴天に恵まれて多くのバリエーションを撮れていたので、展示作品やブック製作にも十分な材料はあり、何とかそちらから選定。唯、展示ボリュームとしては同じ場所での同じ衣装のバリエーションカットなのでちょっと物足りなく、他の方の作品展示も考え始めました。そこで見つけたのが奈月さんとリョさん。奈月さんはホント大人気で撮影予約も瞬殺で埋まり、主催者のよしくんさんをはじめ多くの方が撮られていて、僕も運良く一度撮影させて頂きましたが雨天での撮影だったこともあって展示向けの作品という感じには撮れずに展示用途は諦め、続いてXで他の方がハロウィン企画で撮影されていたメイド衣装がよく似合ってたリョさんの撮影を予約。衣装は同じメイド服でお願いして、撮影が11月末ということもあり、年末大掃除をテーマに次のような小道具を集めてみました。

amazonにて

ただ、ネット上で見つけられたバケツは安っぽいプラスチック製なので若干狙っているイメージと違い、この後も撮影当日まで近所のハンズに行ったりスーパー辺りを探し回っていました。その後無事に晴天の中リョさんの撮影も終わって、穂波さん、リョさんそれぞれ5枚ずつ展示作品が決まり、レイアウトを考えていた時に、待てよ!園さんってmomo所属じゃん!!社会人になられてエントリーは減ったけど最近またたまにエントリーしてたじゃん!ポトビバBLUEの受賞作品を額装して出せるじゃん!!と気づいて、急遽、園さんの受賞作品も展示に入れる方針に。最終的には3名のモデルさんの作品を展示することに決定。そして考えたレイアウトがこちら。各作品に使用した印刷紙の種類も書いているので、気になる方は拡大してご覧ください。

展示レイアウト

設営

そして年が変わって2024年。設営は会期前日金曜日1月12日の午後から。冬の展示は設営道具や展示作品を寒い中持参するので大変ですね。展示会場はおなじみのデザインフェスタギャラリー原宿EAST。展示スペースは1~3階の一部が抑えられてて僕は1階の狭い方のお部屋。以前PHOTOMO写真展でも使ったお気に入りのこじんまりとしたスペースです。

設営前

かおるん展2』の設営から導入したレーザー水準器を使って、レイアウト計画に沿って設営していきます。

作品の展示完了時
左に見える緑色の四角いのがレーザー水準器

下段の横位置2枚は上下中央揃えの予定でしたが、低すぎて観にくくなりそうな気がして、上辺揃えの展示に変更。最後にブックとポップを設営して、リョさんの撮影に使った小道具も並べて最終的にこんな感じになりました。

設営完了の図

ゆっくりやってたので3時間弱掛かってやっと終わった~と思ったらなんと大事な名刺を忘れてきたことに気付き、戻って取ってくるほどでもないので、明日、初日の早い時間に設置することで設営完了としました。『かおるん展2』で使った2L用の額も再利用し、3名のメインビジュアルを四つ切サイズに印刷してA4枠のマットに額装してみました。ハネパレで大きく出すのも見やすいですが、やっぱり額装して観てもらう方が好きなんですよね。1つ1つの作品に対する気持ちが込められるというか、作品の質がグッと上がるというか。SNSでデータだけを観るのと違い、レイアウトや額装も含めて作品として観てもらえるのが展示することの醍醐味なんですよね。是非そこまで含めて観て頂けてたら嬉しいです。

ブック

いつものようにPhotobackで作成したのですが、折角なので3名のモデルさんにそれぞれ1冊作ろうと思い、園さんは展示作品1枚なのでブックは豪華にいつものFOLIOで、穂波さんとリョさんは初めて使うBUNKOで作成。

『momo's2』展のブック3冊

PORTFOLIOは自分で設営する写真展では必ず作るようにしていて、今回でNo.6まで来ました。初めて使ったBUNKOは名前の通り文庫サイズで軽くて片手でも見やすくいい感じで、観て頂いた方々にも好評でした。今後は展示モデルさんにお渡し用として作るのもありな気がしました。

ノベルティ

自分で設営する展示では作品のステッカーをノベルティとして準備するのが最近の定番。今回は3名のキービジュアルをそれぞれステッカーにしてみました。

『momo's2』来場ノベルティ

穂波さんの作品は淡い雰囲気が映えそうな和紙ベース、園さんの作品は夕方の光が際立ちそうなゴールドのメタリックベースで艶消し加工、リョさんの作品はキーアイテムのバケツの質感が出るようにシルバーのメタリック艶あり加工で作ってみました。いずれも作品のポイントが引き立つような仕上がりで狙い通りの出来栄え。ご来場頂き貰って頂いた皆様、今までのノベルティも合わせて集めて下さっていると教えて下さった太客の皆々様方も、是非どこかに貼って頂けると、お三方も喜んでくださるはずです。

展示作品

穂波さんのメイン展示作品

1人目は穂波さんの作品。今は無きキャナルアンカーで2023年5月に撮影した作品です。
大好きな映画監督"ウェス・アンダーソン"さんの映像作品のイメージを狙って撮影・現像した作品で、展示ではハーネミューレ社のPHOTO RAGという印刷紙を用いています。シンメトリーな構図と淡い色合いがポイントの大好きな引きの縦位置の作品です。

園さんのメイン展示作品

2人目は園さん。展示はこちらの1枚で2023年にルデコで開催された『PORTRAIT BIWAK BLUE』で2つの賞を受賞した作品。その時はデータ入稿のみで全員の名時フォーマット・用紙での展示だったので、今回は自分の好きなハーネミューレ社のPHOTO RAG BARYTAという印刷紙にプリントして額装展示させて頂きました。

リョさんのメイン展示作品

3人目はリョさん。2023年11月末にittoで撮影した、年末の大掃除をテーマに置いたメイドコスシュール作品です。冬の午後の柔らかい光が、なんとも懐かしいブリキのバケツに反射してキラキラする雰囲気を表現したくて、こちらもハーネミューレ社のPHOTO RAG BARYTA紙にプリントして額装展示させて頂きました。

会期中

初日の13日土曜日は、昼過ぎまでは快晴でしたが、15時頃から曇り始めて徐々に雷雨に変わり、最後には雪に変わるという、波乱の幕開け。初日は12時開場で僕は13時過ぎから在廊。無事設営時に忘れてた名刺も設置して準備万端。そしてしばらくすると昔の同僚が夫婦で、多くの写真仲間、フリーモデルや別撮影会所属モデルの方々、そしてmomoの所属モデルの方々も次々とご来場下さり、夕方まであっという間に時間が過ぎて行きました。なんと、昔の同僚は会場の寒さを気遣ってくれて、作品を一通りご覧頂いて帰宅されたと思ったら近所所のコンビニでホッカイロを買ってきてくれて差し入れてくださいました。寒がりの僕にとっては本当に有難い限りでした。夕方になると展示させて頂いているモデルのリョさんもご来場。展示作品と一緒に記念写真を撮らせて頂き、ブックにもサインを入れて頂きました。撮影でバケツを被って頂いたのもそうですが本当に気さくで素敵なモデルさんです。そうそう、このバケツはamazonで買ったプラスチックの物は納得がいってなくって、結局撮影当日の午前中にも近所をうろつき探し回り、最後の頼みで入った商店街でおじいさんおばあさんが昔からお店を出されている金物屋で偶然発見!思わず"これこれ!!"っと叫んじゃいましたね。これがなければバケツに反射する光が印象的なこの作品は生まれていませんね。これもまた運。

リョさん
リョさんのブック🐤


そして最終日の2日目。この日は終日快晴で14時過ぎから在廊していました。

到着直後の自分の展示ブースを外から見たところ

同じEASTの3階で開催されている『いろんな言葉』の方にも顔を出して、Lasnyさんの撮影の話や使われているレンズの話も沢山聞かせて頂き、そうこうしている間に撮影会が終わって来廊される多くのモデルさんらでごった返し、大変賑やかな雰囲気に。するとこの日は麻布のスタジオで撮影されていたmomoのモデルさんらも駆けつけ、僕の展示している作品にもお手伝い頂いた園さんが到着!昨年11月に今回展示してるリョさんの撮影の際にittoでお見かけしましたが別の方と撮影されていたので話しかけずに、この作品を撮った2022年12月の撮影以来お話ししたので随分と昔の話。ご自身のブックもご覧頂き、随分と懐かしがられていました。

園さんと展示作品

ご自身のブックにもサインを入れて頂いたので家宝にしたいと思います。

『momo's2』展のブック3冊

まとめ

終わってみれば、あっという間の二日間。できればもう1日くらい展示日があると満喫できるんですがね。そして今回あまりの寒さで、このこじんまりとした展示スペースが大好きなんですが、流石に今回の展示で真冬のこの場所の寒さを思い知らされ、差し入れて頂いたカイロが二日間とも手放せず、本当に有難かったです。そして次回から真冬はこちらの場所は避けようと思いました。

閉会間際の展示スペースを外から

そんな寒い中でもお越し頂き、お話しして下さった皆様を始め、ご一緒させて頂いた出展者の皆様や、何よりも主催のよしくんさん、本当にありがとうございました。好き嫌いはあるかと思いますが、作品は観て頂いてなんぼ。少しでも心に響いた点やお話しさせて頂いて少しでも参考になることがあったのでしたら今回の展示も僕的には大成功です。
さあ次の3月のPASHA STYLE認定作品展vol.8に向けて気持ちを切り替えて、ぼちぼちと出すものでも考えようと思います。

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