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贅沢を、何で測る?

彼は小さな鍋をわざわざカメラに映して

すきやきを作ったんだよ、とちょっぴり得意げに言った。


私自身、日本食はあまり恋しくならないタイプなのだけれど


なぜかそのとき初めて、喉から手がでるかというほどに


“ すきやきが食べたい ”


と思った。


値は張るけれど、心をきゅっと動かすような、着飾った食べ物たちに惹かれがちだった日本生活も、なんだか懐かしく感じられるほどに遠い。


高級料理の部類に入るすき焼きも
今はだいぶリーズナブルに食べられるようになった。


すき焼きでなくとも
シンプルで 高くなくて、それなのに普通においしいものが溢れるように出回っている、そんな世界。


そういえば、たまたまとある牛丼屋さんに行き


一生懸命覚えたであろう日本語のマニュアルを話す店員さんに


“ どこからきたの、僕たちは○○だよ ”

“ そうそう、って、一応私は日本だけどね(笑)”


なんて話すちっちゃな時間。

そのちっちゃな時間の中にある、ワンコインほどの1杯の牛丼。


清潔な食器、食欲を増進させる香り・見た目
そして またいつかは来るだろうなと思える手軽さとおいしさ。


昔、たくさんお金を使って食事をしたとき

“ 贅沢だ ”

と言われたことがあった。
自分でもリッチな気分だなぁなんて思っていたけれど


日本を離れてここ最近
安いのに高クオリティなものほど
贅沢なものはないなぁ、と感じている。


安いのに高クオリティなものを
好きな人と食べる、なんて


なんて幸せな時間だったのだろう。


贅沢って リッチって
本当に、お金の規模だけで測れるのだろうか。


ゆ い

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あなたのスキを待ってました!
2

ゆ い

何気ないそのときを、切り取ってみよう。味気ないまいにちにも、よくよく見たらちょっぴり素敵なストーリーがあるかも。
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