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コースを学ぼう!-part41-【札幌ダート1700m】

こんばんは!限界化競馬Vの碧馬らいむです🍀🐴

ここでは競馬場のコース毎の特徴押さえておきたいポイントについて記載しています!普段何気なく見ているレースも、コース形態や特徴を把握して見ていると面白い部分があったり、レースの振り返りや馬券購入のヒントに繋げられる部分もあります✏️📖
「このコースはこんな特徴があるんだ!」と思っていただければ嬉しいです✨

さて、今回はエルムSの舞台でもある札幌ダート1700mについてまとめました✍🏻
過去のデータについても記載していますので、競馬に詳しい方も競馬初心者の方も少しでも参考になれば嬉しいです…!


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🟢コースの概要🟢

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札幌ダート1700mは観客席側からのスタートとなり、一周してゴールとなるコースです。
8月にはGIIIエルムSが開催され、札幌開催のダートレースでは施行回数の多い条件です。



🔴押さえておきたいポイント🔴

直線は短いものの…!?
札幌ダートコースは最後の直線が264.3mしかなく、これはJRA全10場のなかでも2番目に短い距離となります。そのため小回りコースと思われがちですが、芝コース同様コーナーの角度が緩いのが札幌の特徴です。他場の小回りコースとは異なり、小回り適性が強く求められる舞台ではなくコーナーでも加速しやすいコースとなっています。
とはいえ最後の直線だけで後方から差すのは難しいため、早めに外から動いていく必要がありバテずに長く脚を使える持続力が問われるコースです(詳しくは脚質別成績・平均ラップで後述します!)。


ほぼ平坦なコース!
札幌ダートコースは芝コース同様に起伏が殆どなく、平坦なコースとなっています。そのためダートのレースにしてはパワーだけでなくスピードも問われやすいコースです。
函館は起伏が大きくパワーやタフさが問われる条件であるため、同じ距離でも求められる適性が異なる点に注意です。




📊データ編📊

ここからはデータを基に更に深掘りし考察していきます。
データは2017年1月〜2022年7月24日(日)の期間に行われた札幌ダート1700mの結果を集計しました!✏️
(集計時に単勝50倍を超えるオッズのお馬さんは除外して集計させていただきました。理由は一頭馬券内に絡むだけで回収率の数字に大きな変化が現れ、正確さに欠けると感じたためです。)

🐴枠順別成績🐴

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14頭立て以上

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頭数に関わらず好走ゾーンは中枠〜外枠に集中しています。反対に内枠はやや苦戦傾向にあり、1枠は特に低い数値となっています。
札幌はコーナー角が緩いので外を追走しても不利に繋がりにくく、終盤でスムーズに加速しやすいことが原因に挙げられます(コーナー角のきつい函館は外枠の好走率が低い)。
ダートの内枠は砂を被るリスクもあるため、内に入った子を狙う場合は馬群を苦にしないタイプかどうかを判断する必要があるため要注意です。
ただし、雨が降ってスピードが出る馬場になった際はロスなく立ち回れる内枠が有利に傾きやすくなります。乾いた良馬場のダートでは基本外枠有利、スピードが問われるコンディションになるほど内枠有利になりやすいと覚えておきましょう…!




🐴脚質別成績🐴

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14頭立て以上

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直線の短いコースらしく前目のポジションを確保出来る子が好成績となっていますが、逃げ馬は複勝回収率が100を下回っており、好走率も小回りダートコースのなかでは低い数字です。
比較として函館ダート1700mの脚質別成績と初角位置・4角位置別の成績を見てみましょう。


函館ダート1700m・14頭立て以上

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札幌ダート1700m

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函館ダート1700m

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比較してみると逃げ馬の成績に大きな違いがあることごわかります。逃げ馬の好走率が高い函館に対し、札幌は好走率が大きく下がっています。
札幌も函館同様に直線の短いコースですが、コーナー角が緩いため後続は加速しやすく、最内をロスなく走ることができる逃げ馬のメリットも少なくなっています。
これらの理由から逃げ馬の好走率は高くなく、反対に捲りの成績が高くなっています。直線距離自体は短く直線に向いた時点ではある程度前にいる必要があるため、逃げ馬を見る形でレースを進められそうな先行馬や、コーナーから早めに動いてバテずに長く脚を使えるタイプの子に注目です…!




🐴種牡馬別成績🐴

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勝利数1位はハーツクライ。好走率・回収率共に優秀な成績となっています。
芝での活躍馬が多い父の産駒ですが、ダートでも活躍馬が出ておりこのコースではスワーヴアラミスやタイムフライヤーがオープンクラスのレースでも好走しており、相性の良さを示しています。
ダートで活躍するハーツクライ産駒の特徴はパワーを要するコンディションを好むこと。馬場別の成績を見てみると

良馬場
【6-9-4-16/35】
勝率17.1% 連対率42.9% 複勝率54.3%
単勝回収率152 複勝回収率174

稍重〜不良馬場
【4-2-0-13】
勝率21.1% 連対率31.6% 複勝率31.6%
単勝回収率86 複勝率52

となっており、パワーが求められる良馬場で好成績を残しています。
代表産駒ではスワーヴアラミスが典型的ですが、ハーツクライ産駒はバテずに長く脚を使える子が多く、持続力が問われるコーナー角が緩い札幌との相性が良いのではないでしょうか。


面白いのが3位にランクインしたディープインパクト。こちらも芝での活躍が目立つ種牡馬ですが、この舞台では非常に高い回収率を残しており、特に走っているのが3歳未勝利クラスのレースです。

未勝利クラス
【6-1-1-9/17】
勝率35.3% 連対率41.2% 複勝率47.1%
単勝回収率270 複勝率124

1勝クラス〜
【1-2-3-16/22】
勝率4.5% 連対率13.6% 複勝率27.3%
単勝回収率61 複勝回収率130

札幌開催は夏開催のみのため、3歳未勝利戦は終盤の時期となります。前走芝を走っていた子や大幅な距離延長などの条件変更で挑む子がよく好走しており、芝や短距離戦で好走できず条件を変更して挑んできた人気薄の子には要注目です。
ダート適性の高い種牡馬ではないためクラスが上がるほど苦戦傾向にあるものの、未勝利戦では意識しておきたいポイントです。


この舞台で押さえておきたいのが5位のマジェスティックウォリアー
産駒はバテずに長く脚を使える持続力揉まれ弱さを兼ね備えてる子が多いのが特徴で、コーナー角が緩く外からゆっくり加速出来る札幌コースはぴったりなコースとなっており、非常に高い好走率と回収率を残しています。内枠を引いて敗れた子や、小回りの函館で敗れていた子は人気薄になっていても要注意です。


7位のアイルハヴアナザーも高い回収率。
マジェスティックウォリアー同様にバテずに長く脚を使える持続力を武器にしている子が多く、代表産駒オメガレインボーやアナザートゥルースがこのコースで好走しています。
一定のペースで流れて持続力を活かしやすい札幌は合っている舞台と言えそうで、この舞台では要注目の種牡馬です。


🍀注目種牡馬ハーツクライディープインパクトマジェスティックウォリアーアイルハヴアナザー




🐴平均ラップ🐴

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参考として古馬1勝クラス古馬2勝クラスエルムS札幌ダート1700m全レースの平均ラップをグラフにしました。

どのレースも大きな加速・減速がなく、一定のペースを刻み続ける流れになっていることがわかります。
札幌はコーナー角が緩く起伏もほぼないためペースに影響を与える要素が少なく、大きな加速・減速が発生しないコースです。
淡々と流れるペースを最後までバテずに走り切る持続力、緩いコーナーを活かして加速できる末脚(速い上がりタイム)を持つ子に注目したいコースです…!




🐎人気薄の好走例🐎

これらを踏まえて実際に人気薄の子が穴をあけた例を見ていきましょう。

穴をあけた例①
2022年7月24日(日)
札幌11R 報知杯大雪ハンデ
オレンジペコ 7人気2着(単勝19.8倍,複勝4.3倍)

このレースは3勝クラスのハンデ戦。
オレンジペコの近走は芝を使われて敗れていたものの、札幌ダート1700mは1勝クラスと2勝クラスを勝利した実績のある舞台でした。
今回は久しぶりとなるダート中距離戦替わり、外枠から先行すると粘り強さを見せて穴をあけました。また、父はこのコースと相性の良いマジェスティックウォリアーでした。

-買い要素-
・ダート替わり
・札幌替わり
・先行脚質
・外枠
・軽ハンデ
・マジェスティックウォリアー産駒



穴をあけた例②
2022年7月24日(日)
札幌4R 3歳未勝利
サルサディーバ 8人気1着(単勝22.9倍,複勝3.1倍)

こちらは未勝利戦で穴をあけたパターン。
父はこのコースと相性のいいマジェスティックウォリアー、近走は内枠で揉まれる競馬となっての敗戦でした。
しかし今回はこのコースでも好走率の高い6枠を引き外から先行すると、バテずに長く脚を使って押し切り勝利。揉まれなかったことで本来の力を発揮することができ見事穴をあけました。

-買い要素-
・外枠替わり
・札幌替わり
・先行脚質
・前走、前々走不利
・マジェスティックウォリアー産駒



穴をあけた例③
2020年8月9日(日)
札幌11R エルムS
アナザートゥルース 5人気3着(単勝11.1倍,複勝2.6倍)

少々人気寄りではありますが、重賞レースからも一つ。
この年のエルムSは
6.7-11.2-12.4-12.4-12.3-12.2-12.2-11.7-12.3
と、コース形態通り道中は一定のラップを刻み続ける流れとなりました。速い末脚を持つ1,2人気馬には差されてしまいましたが、外枠から先行すると早めに仕掛けて長く脚を使い3着に粘りました。

-買い要素-
・外枠
・先行脚質
・札幌替わり
・アイルハヴアナザー産駒




〜まとめ〜

○直線は短いものの、コーナー角が緩く加速しやすいコース!

○起伏のない平坦なコース!同じ北海道で開催される函館は起伏の大きいタフなコースで求められる適性が異なる点に注意!

○基本は中枠〜外枠が有利!コーナー角が緩いため外枠が不利になりにくく、包まれて砂をかぶるリスクも少ない!

逃げ馬の好走率が低いコース!とはいえ直線向いた時点で前にいないと厳しいため、先行出来る子外から捲っていける子に注目!

○注目種牡馬はハーツクライディープインパクトマジェスティックウォリアーアイルハヴアナザー

○一定のペースを刻み続ける流れになりやすい!バテずに長く脚を使える持続力を持つ子や、緩いコーナーを活かして加速できる末脚(速い上がり)を持つ子に注目!





🍀エルムSのポイント🍀

このレースで問われる能力・要素・傾向
最後までバテずに走り切る持続力
外枠有利(馬場に注意)
やや先行有利
人気馬が強い

札幌ダート1700mは平坦な中距離コースで、直線距離が短くコーナー角は緩いのが特徴です。
ペースのアップダウンが少なく一定のペースを刻む流れになりやすいため、最後までバテずに走り切る持続力が問われるコースです。
また、コーナー角が緩いことから外からの捲りが決まりやすく逃げ切りが難しいコースでもあるため、先行する競馬ができる子や早めに動いていける子を狙いたいコースです。


このレースのポイントは基本外枠有利な点です。
基本としているのは馬場コンディションの影響を受けるためで、雨が降りスピードが出る馬場になると立ち回り力が求められるため内枠有利に傾きます。

-良馬場-
1〜4枠
【0-1-1-10/12】
勝率0.0% 連対率8.3% 複勝率16.7%
単勝回収率0 複勝回収率44

5〜8枠
【2-1-1-12/16】
勝率12.5% 連対率18.8% 複勝率25.0%
単勝回収率124 複勝回収率61


-稍重〜不良-
1〜4枠
【2-2-3-11/18】
勝率11.1% 連対率22.2% 複勝率38.9%
単勝回収率101 複勝回収率97

5〜8枠
【1-1-0-22/24】
勝率4.2% 連対率8.3% 複勝率8.3%
単勝回収率17 複勝回収率33

乾いたタフなダートでは外からの捲りが決まりやすく、内の馬は砂を被るリスクも大きくなるため外枠有利に傾きやすくなります。
一方、湿ったスピードの出るダートでは立ち回り力が求められるため外を回すとロスが大きくなってしまい、内枠有利に傾きやすくなります。
コース形態から基本は外枠有利とし、馬場コンディションも考慮して内外の有利不利を考える必要があるレースです。


続いてのポイントはやや先行有利な点です。

初角5番手以内
【2-3-3-18/26】
勝率7.7% 連対率19.2% 複勝率30.8%
単勝回収率62 複勝回収率76

初角6番手以下
【3-2-2-37/44】
勝率6.8% 連対率11.4% 複勝率15.9%
単勝回収率59 複勝回収率47

4角5番手以内
【5-5-3-15/28】
勝率17.9% 連対率35.7% 複勝率46.4%
単勝回収率151 複勝回収率127

4角6番手以下
【0-0-2-40/42】
勝率0.0% 連対率0.0% 複勝率4.8%
単勝回収率0 複勝回収率11

最初のコーナーを通過する時点では後方にいても、4コーナーでは前にいないと厳しいことがわかります。
ただし、逃げ切りは難しいという点にも注目です。

逃げ馬(初角1番手)
【0-1-1-3/5】
勝率0.0% 連対率20.0% 複勝率40.0%
単勝回収率0 複勝回収率140

このコースはコーナー角が緩いことから外からの捲りが決まりやすく、逃げ切りが難しい舞台となっています。
過去馬券に絡んだ2回はどちらも重馬場で内で立ち回るメリットがあったなかでの好走であり、基本は先行馬や外から捲っていける差し馬を重視しつつ、馬場コンディションによっては恵まれるゾーンを前に寄せて考えたいレースです。


最後のポイントは人気馬が強い点です。

1〜2人気
【3-2-2-3/10】
勝率30.0% 連対率50.0% 複勝率70.0%
単勝回収率132 複勝回収率107

3〜5人気
【1-1-2-11/15】
勝率6.7% 連対率13.3% 複勝率26.7%
単勝回収率81 複勝回収率68

6人気以下
【1-2-1-41/45】
勝率2.2% 連対率6.7% 複勝率8.9%
単勝回収率37 複勝回収率44

前走1〜2着
【4-3-2-15/24】
勝率16.7% 連対率29.2% 複勝率37.5%
単勝回収率125 複勝回収率79

前走中央のオープンクラス以上のレースで1〜2着
【4-3-1-5/13】
勝率30.8% 連対率53.8% 複勝率61.5%
単勝回収率231 複勝回収率136

このコースはコーナー角が緩いことから有利不利が少なく、実力を発揮しやすいコース形態となっています。
そのため人気馬や前走オープンクラス以上のレースで好走していた子はここでも好走しやすいのが特徴です。




以上、札幌ダート1700mの特徴とエルムSのポイントについてでした!
今後も気がついた事があれば随時更新していきます!


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(札幌ラーメン巡りしたい🍜)



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