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コースを学ぼう!-part37-【阪神芝2000m】

こんばんは!限界化競馬Vの碧馬らいむです🍀🐴

ここでは競馬場のコース毎の特徴押さえておきたいポイントについて記載しています!普段何気なく見ているレースも、コース形態や特徴を把握して見ていると面白い部分があったり、レースの振り返りや馬券購入のヒントに繋げられる部分もあります✏️📖
「このコースはこんな特徴があるんだ!」と思っていただければ嬉しいです✨

さて、今回はGI大阪杯などが行われる舞台阪神芝2000mについてまとめました✍🏻
過去のデータについても記載していますので、競馬に詳しい方も競馬初心者の方も少しでも参考になれば嬉しいです…!


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🟢コースの概要🟢

コースの全体像

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阪神芝2000mは観客席側の直線、急坂手前からのスタートとなり内回りコースを一周してゴールを迎えるコースです。
春にはGI大阪杯が行われ、夏にはマーメイドS、冬にはチャレンジCなど複数の重賞が開催されるコースです。今年は京都競馬場改修工事の影響により、阪神競馬場で秋華賞が開催されます。




🔴押さえておきたいポイント🔴

スタート後は急坂!スローペースになりやすく前有利なコース!
阪神芝2000mはスタート後すぐに急坂を上り1コーナーを迎えます。そのため前半はスローペースになりやすく、直線の短い小回りコースということもあり前有利なコースです(詳しくは脚質別成績・平均ラップの項目で後述します!)。
また、スタート後とゴール前と急坂を2回上るためパワーも求められるコースです。開幕直後の馬場が綺麗な状態では速い時計が出てスピードが問われるものの、雨が降ったり開催後半の荒れた馬場ではタフな条件になるため馬場状態の見極めも大切です…!


内回りコースを使用!外回りコースとの違いに注目!
阪神芝2000mは直線の短い内回りコースを使用するため、コーナーで減速せずに走れる器用さや、前で立ち回れる先行力といった小回り適性が求められるコースです。
外回りコースは残り600m付近から下り坂・長い直線という性質を持つため直線での末脚が求められるコースですが、内回りコースは残り800m付近から下り坂となり、直線も短いためペースアップ地点が早く最後までバテずに走り切る持続力が求められるコースです。
内回りコースと外回りコースは全く違うコースと覚えておきましょう…!




📊データ編📊

データは2017年1月〜2022年10月2日(日)の期間に行われた阪神芝2000mの結果を集計しました!✏️
(集計時に単勝50倍を超えるオッズのお馬さんは除外して集計させていただきました。理由は一頭馬券内に絡むだけで回収率の数字に大きな変化が現れ、正確さに欠けると感じたためです。)

🐴枠順別成績🐴

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14頭立て以上

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全体の枠順成績では中枠〜外枠の成績が良いものの、回収率は1枠が高く8枠は好走率が下がり…と、好走ゾーンが内外にバラけています。これを見ると枠順の有利不利は大きくないように見えます。
しかし14頭以上の多頭数に限定すると、1枠の単勝回収率が非常に高くなっているように、内枠の単勝回収率が軒並み上がっていることがわかります。更に逃げ先行馬に絞った枠順別成績を見てみると…

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内枠有利が顕著になりました。
これはスタートして1コーナーまでの距離が長くないため、内枠に入った逃げ先行馬はロスの少ない競馬ができるのに対し、外枠に入った子はポジションを取るために脚をつかってしまう、そのまま外を回されてしまいロスの多い競馬になってしまう…という部分が影響してきます。実際に内枠に入った逃げ先行馬は何度も穴で馬券になっているため人気薄でも要注目の条件です。
逃げ先行タイプの子は多頭数で外枠を引いてしまうと序盤に不利を被る可能性が高く、反対に内枠を引けると単勝期待値が高まる、と覚えておきましょう。




🐴脚質別成績🐴

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14頭立て以上

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頭数に関わらず逃げ・先行が好成績となっており、特に逃げ馬は好走率・回収率共に非常に高い数字を残しています。
押さえておきたいポイントで触れたことの繰り返しとなりますが、前半はスローペースになりやすく直線の短い小回りコースということもあり前有利なコースです。そのため基本は前に行ける子を重視して考えたいコースです。
(昨年のマーメイドSでは人気薄のシャムロックヒルが逃げ切り穴をあけましたね。人気薄の子が逃げるということは、他馬のマークが人気馬に向いていたり、甘く見られて楽に行かせてもらえるケースが多いため、前有利なこのコースでは特に要注意です。)



-阪神芝2200mとの違い-

阪神芝2200mは同じく内回りコースを使用します。
しかし前有利な芝2000mと比較すると、芝2200mは差し有利な傾向にあります。


阪神芝2200m脚質別成績

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同じ内回りコースを使用するこの二つのコースですが、阪神芝2200mはただ距離が伸びるだけでなく、スタートから最初のコーナーまでの距離が長くなるため前半のペースが速くなりやすいといった特徴があります。そのため逃げ先行馬が苦しくなり、直線の短い内回りコースでも差しが届きやすくなっています。

この違いを覚えておけば
阪神芝2000で差し損ねた子を阪神芝2200mで狙う
阪神芝2200mで先行して粘りきれなかった子を阪神芝2000mで狙う
といった予想の出し入れにも使えますね…!




🐴種牡馬別成績🐴

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勝利数1位はディープインパクト、2位はハーツクライ、3位はキングカメハメハと中距離の芝コースで活躍している種牡馬が並んでいます。

ディープインパクト産駒は2022年の大阪杯を制したポタジェ、2021年の秋華賞を制したアカイトリノムスメ、2021年の大阪杯を制したレイパパレとこのコースで行われているGIを連勝中
更に遡ると2019年の大阪杯を制したアルアインなど、後方から末脚を伸ばすタイプより前目で立ち回ることができる産駒の好走が目立ちます
重賞以外でもアドマイヤビルゴ、プライドランド、ダノンマジェスティ、ランブリングアレーなど先行して粘る競馬を得意としている子の好走が多く、後方からの末脚を武器としている産駒よりも、先行力のある立ち回りの上手な子や長く脚を使えるタイプの産駒に注目です。


キングカメハメハ産駒は上位にランクインした種牡馬のなかでは高い回収率を残しています。
2021年のチャレンジCではヒートオンビートが2着、秋華賞ではアンドヴァラナウトが3着に好走。2020年はチャレンジCでブラヴァスが2着、鳴尾記念ではレッドジェニアルが3着と好走しており、更に遡ると2018年のチャレンジCを制したエアウィンザーや2017年のマーメイドSを制したマキシマムドパリ、2017年の大阪杯ではヤマカツエースが3着に好走するなど重賞でも産駒が活躍しています。


牝馬の活躍が目立つのがオルフェーヴル
オルフェーヴル産駒は立ち回りの上手さやパワーを兼ね備えた産駒が多いものの、牝馬は牡馬よりスピードも備えた産駒が多く、2020年の大阪杯ではラッキーライラックが2人気1着、2019年のマーメイドSではサラスが7人気1着と重賞でも産駒が活躍しています。
基本は前有利なコースのため、前目のポジションを確保できる逃げ先行タイプの産駒には特に注目です。


これからの活躍に期待したいのがドゥラメンテ
まだ出走機会は少ないものの、複勝率は55.9%と高い好走率を残しており単勝回収率・複勝回収率も高めの数字となっています。
2022年の大阪杯ではアリーヴォが7人気3着とGIでも好走しており、全体的な傾向では先行馬の好走が目立ちます。ドゥラメンテ産駒はバテずに長く脚を使える持続力を持つ産駒が多く、先行できるタイプ+持続力を活かす競馬がこの舞台に合っているとみています。


ランキング外で注目したいのがエイシンフラッシュ
この舞台では
【4-4-4-25/37】
勝率10.8% 連対率21.6% 複勝率32.4%
単勝回収率129 複勝回収率101
と、回収率はどちらも100を超えており穴馬の好走も多いのが特徴です。その殆どが4角4番手以内の先行する競馬をしています。

また、エイシンフラッシュ産駒は時計のかかる馬場に強いのも特徴です。
成績を馬場が湿った時に限定すると
【2-1-1-5/9】
勝率22.2% 連対率33.3% 複勝率44.4%
単勝回収率481 複勝回収率235

と、出走機会は少ないものの好成績を残しています。
雨が降った時など、時計のかかる馬場では注目です。


🍀注目種牡馬ディープインパクトキングカメハメハオルフェーヴルドゥラメンテエイシンフラッシュ




🐴平均ラップ🐴

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参考として古馬1勝クラスマーメイドSチャレンジC大阪杯、そして全レースの平均ラップをグラフにしました。

全体的にスタート後は急坂+コーナーの影響でペースが緩み、残り800m地点となる1200〜1400mの部分から徐々に加速するラップになっています。
阪神内回りコースは残り800m付近から下り坂となり、直線も短いため早めにペースが上がりやすく、ラスト1Fは急坂もあり大きく失速するラップになっています。そのため最後までバテずに走り切る持続力が求められるコースです。

注目しておきたいのは、GIレースはメンバーが揃うため厳しいペースになることも多い点です。

2022年大阪杯
12.3-10.3-12.0-12.2-12.0-12.1-11.7-11.5-11.8-12.5
前半3F34.6-後半3F35.8(前傾1.2秒)

2021年秋華賞
12.8-11.6-12.2-12.3-12.3-12.0-11.5-11.3-12.3-12.9
前半3F36.6-後半3F36.5(後傾0.1秒)

2021年大阪杯
12.4-11.1-12.1-12.1-12.1-12.8-12.2-12.1-11.6-13.1
前半3F35.6-後半3F36.8(前傾1.2秒)


スローペースになりやすいコースですが、近年このコースで行われたGIレースを見てみると前半も速いペースになっており、2022年大阪杯ではアリーヴォが7人気3着、2021年大阪杯ではモズベッロが6人気2着と人気薄の差し馬も好走しています。
しかし、さらに遡ると…

2020年大阪杯
12.9-11.7-12.3-11.9-11.6-12.1-11.7-11.3-11.2-11.7
前半3F36.9-後半3F34.2(後傾2.7秒)

2019年大阪杯
12.6-11.1-12.7-12.7-12.2-12.4-11.8-11.4-11.6-12.5
前半3F36.4-後半3F35.5(後傾0.9秒)


この2レースはコース形態らしいスローペースとなり、2019年はアルアインが9人気1着と人気薄の先行馬が好走しています。

基本は内の逃げ先行馬が恵まれやすいコースではあるものの、逃げ争いが激しくなり前半が速いラップになった時は差しも決まる展開になりやすいため、逃げたい子は何頭いるのか、どの枠に入ったのかにも注目です。




🐎人気薄の好走例🐎

これらを踏まえて実際に人気薄の子が穴をあけた例を見ていきましょう。

穴をあけた例①
2021年6月20日(日)
阪神11R マーメイドS
シャムロックヒル 10人気1着(単勝20.5倍,複勝6.5倍)

このレースはハンデ戦のマーメイドS。シャムロックヒルは前走3勝クラスで14着と大敗しており人気は全くありませんでした。
しかし、シャムロックヒルはこの舞台で有利な逃げ先行脚質最内枠をひき、ハンデも50kgとプラスに働く条件が揃っていました。更にこのレースの人気馬は1人気がソフトフルート、2人気がイズジョーノキセキ、3人気がアンドラステと上位人気馬は近走差す競馬で実績を残してきている子ばかりでした。
そしてレースはスローペースとなり、最内枠からハナをとったシャムロックヒルが逃げ切り穴をあけました。
恵まれないと厳しいかも…?と思われている人気薄の子が恵まれて好走する舞台ですので、人気がなくても積極的に狙おう!とボク自身も教訓になったレースでした。

-買い要素-
・逃げ先行脚質
・人気薄+軽ハンデ
・1枠
・人気馬が差し追込脚質



穴をあけた例②
2021年2月28日(日)
阪神5R 3歳未勝利
アウスヴァール 8人気1着(単勝42.4倍,複勝8.3倍)
アメリカンマッハ 12人気2着(単勝97.5倍,複勝15.2倍)

このレースは人気薄の逃げ先行馬のワンツーとなったレースです。
ここも上位人気馬を見ていくと、1人気のオリノコは前走先行する競馬をしていたものの今回はフルゲートの大外枠、2人気のエイカイステラは差す競馬をしており、それぞれこの舞台でマイナスに働く要素がありました。
アウスヴァールは前走先行、2走前に逃げて4着と好走していたものの、どちらも外回りコースでした。前有利な内回りコースに替わりハナを奪うと、スローペースに持ち込みそのまま逃げ切り穴をあけました。
また、このレースで2着だったアメリカンマッハも先行策から粘って穴をあけた子でした。前走はダートで大敗してしまったものの先行する脚は見せており、芝は新馬戦で5着に好走していたためダート→芝替わりはプラスに働く要素でした。人気の盲点になっている先行馬を見つけていきたいですね。

-買い要素-
・逃げ先行脚質
・上位人気馬に不安要素あり
・外回り→内回りコース替わり(アウスヴァール)
・芝替わり(アメリカンマッハ)



穴をあけた例③
2020年3月8日(日)
阪神8R 4歳上2勝クラス
アーデントリー 7人気1着(単勝32.9倍,複勝6.8倍)
ウインラナキラ 6人気2着(単勝15.5倍,複勝4.0倍)

こちらも人気薄の逃げ先行馬のワンツーとなったレースです。
このレースも上位人気馬から見ていくと、1人気は差す競馬をしてきたダンスディライト、2人気は1年の休み明けに加え大外枠を引いたカントルと、この舞台ではマイナスに働く要素がありました。(3人気のタンタラスは前走逃げる競馬をしていたためこの舞台替わりは良かったと思いますが、レースでは控える競馬をして折り合いを欠いていました。)
アーデントリーは前走先行して勝利していたものの、今回は昇級初戦で大きく人気を落としていました。しかし今回も先行策をとると、最内を上手く立ち回り穴をあけました。また、この子は相性のいいエイシンフラッシュ産駒で、レース当日は稍重馬場でした。
2着のウインラナキラは過去にもこのコースで逃げて穴をあけたことがあり、今回は有利な最内枠を引いていました。そしてハナを奪うとコース形態らしいスローペースに持ち込み穴をあけました。また、この子は相性のいいキングカメハメハ産駒でした。

-買い要素-
・逃げ先行脚質
・上位人気馬に不安要素あり
・エイシンフラッシュ産駒の湿った馬場(アーデントリー)
・1枠(ウインラナキラ)
・キングカメハメハ産駒(ウインラナキラ)




〜まとめ〜

○スタート後すぐに急坂を上り1コーナーを迎えるためスローペースになりやすく、前有利なコース!特に逃げ馬は好成績!

○直線の短い内回りコースを使用するため、前に行ける先行力やコーナーで加速する器用さが求められるコース!また、急坂もあるためパワーも必要なコース!

○残り800m付近から下り坂となるため、早い段階から徐々に加速していく流れになるため最後までバテずに走り切る持続力が求められるコース!長く脚を使える子に注目!

○頭数が増えるほど内枠の期待値が高くなるコース!特に内枠に入った逃げ先行馬はよく穴をあけるため要注意!

○注目種牡馬は重賞でも活躍馬が出ているキングカメハメハディープインパクト!ディープインパクト産駒は後方から末脚を活かすタイプよりも、先行力のある立ち回り上手な産駒が狙い目!
他では好走率の高いドゥラメンテオルフェーヴル産駒の牝馬、湿った馬場のエイシンフラッシュに注目!

○上位人気馬が差し馬ばかりの時や大外枠に入った時こそ人気薄の逃げ先行馬に注目!マークが甘くなりそのまま逃げ切りもある舞台!





🍀大阪杯のポイント🍀

このレースで問われる能力・要素・傾向
最後までバテずに走り切る持続力
コーナーで加速する器用さ
高速馬場適性
内枠有利(内有利)
逃げ先行有利
距離延長・同距離有利
能力<適性

阪神芝2000mはスタート後に急坂があり、すぐに1コーナーを迎えることからスローペースになりやすく逃げ先行馬有利なコースです。
残り800m付近からは下り坂となるため早めにペースが上がり、最後までバテずに走り切る持続力とコーナーで加速する器用さ、急坂をこなすパワーが求められます。基本は前目のポジションから立ち回れる子を狙いたいコースです。


最初のポイントは内枠有利(内有利)です。

1〜4枠
【2-2-1-26/31】
勝率6.5% 連対率12.9% 複勝率16.1%
単勝回収率260 複勝回収率80

5〜8枠
【3-3-4-30/40】
勝率7.5% 連対率15.0% 複勝率25.0%
単勝回収率49 複勝回収率81

阪神芝は馬場が荒れにくいことから基本内有利になりやすく、このコース自体内有利になりやすいコース形態をしているため、内枠が恵まれやすいレースとなっています。厳密に言えば、外枠でもポジションを取れる馬や内で立ち回ることができれば好走しやすいレースとなっています。
2023年は2人気1着のジャックドールは逃げ切り勝利。外枠から先行し内を立ち回ったダノンザキッドが10人気3着と穴をあけており、2022年は内枠から上手く立ち回ったポタジェが8人気3着と人気薄で勝利。3人気2着のレイパパレ、7人気3着のアリーヴォは外枠でしたが、外を回さず上手く立ち回っていました。
このレースではポジションを確保できる能力(先行力)が大きな武器になるため、内を上手く立ち回れる馬に注目です。


続いてのポイントは逃げ先行有利です。

初角5番手以内
【5-3-2-19/29】
勝率17.2% 連対率27.6% 複勝率34.5%
単勝回収率347 複勝回収率121

初角6〜9番手
【0-0-2-17/19】
勝率0.0% 連対率0.0% 複勝率10.5%
単勝回収率0 複勝回収率22

初角10番手以下
【0-2-1-20/23】
勝率0.0% 連対率8.7% 複勝率13.0%
単勝回収率0 複勝回収率78

阪神芝2000mはコース形態からスローペースになりやすく、基本逃げ先行馬が有利なコースです。このレースも例外ではなく、過去5年の勝ち馬は全て初角5番手以内の逃げ先行馬となっています。
反対にポジションの取れない差し追込脚質の馬は人気を裏切ることも多く、2023年にはスターズオンアースが1人気2着、ジェラルディーナが5人気6着。2022年はエフフォーリアが距離短縮で先行できず1人気9着、アカイイトが4人気10着。2020年はブラストワンピースが3人気7着。2019年もブラストワンピースが1人気6着、ペルシアンナイトが3人気11着と、上位人気に推されて人気以下の着順になってしまうケースが目立ちます。
前目のポジションを確保出来る先行力を持つ馬に注目です。


続いてのポイントは距離延長・同距離有利です。

距離延長
【1-0-3-16/20】
勝率5.0% 連対率5.0% 複勝率20.0%
単勝回収率20 複勝回収率101

同距離
【4-2-0-16/22】
勝率18.2% 連対率27.3% 複勝率27.3%
単勝回収率439 複勝回収率115

距離短縮
【0-3-2-24/29】
勝率0.0% 連対率10.3% 複勝率17.2%
単勝回収率0 複勝回収率41

このレースは小回りコースで行われる中距離戦で、スピードの持続力が問われます。前述した逃げ先行有利傾向も相まって、2000m以下のレースで実績を残してきた馬の活躍が目立つレースとなっています。
反対に距離短縮で臨む馬は、ペースが上がることによってポジションが取れず敗れてしまうケースも多く、2023年はジェラルディーナが5人気6着、ヴェルトライゼンデが3人気9着。2022年はエフフォーリアが1人気9着。2020年はブラストワンピースが3人気7着。2019年もブラストワンピースが1人気6着と敗れています。
雨で馬場が重くなるなどしない限り、距離が伸びて良さそうな馬はスピード不足に陥りやすいため注意が必要です。


最後のポイントは能力<適性です。
阪神芝2000mの基本は小回りコース×持続力勝負×内有利であるため、速いスピードを持続する能力立ち回りの上手さが問われるコースとなっています。そのため直線の長い主流条件に強い差し追込馬が取りこぼすケースも多く、能力よりも適性が強く問われるため荒れることも多いレースです。

1〜2人気
【2-2-2-4/10】
勝率20.0% 連対率40.0% 複勝率60.0%
単勝回収率77 複勝回収率87

3〜5人気
【1-2-1-11/15】
勝率6.7% 連対率20.0% 複勝率26.7%
単勝回収率81 複勝回収率75

6人気〜
【2-1-2-41/46】
勝率4.3% 連対率6.5% 複勝率10.9%
単勝回収率175 複勝回収率81

6人気〜(単勝オッズ100倍未満)
【2-1-2-24/29】
勝率6.9% 連対率10.3% 複勝率17.2%
単勝回収率278 複勝回収率129

近年阪神芝2000mのGIを勝利した馬は、ジャックドールやスタニングローズ、ポタジェやアカイトリノムスメ、そしてレイパパレなど、他のコースのGIでは勝てなかった馬が目立ちます。ドバイで行われる国際GIと時期が被っていることもあり、他のGIでは善戦止まりだった馬が勝ち切れるレースである点は意識しておきたいポイントです。




🍀鳴尾記念のポイント🍀

このレースで問われる能力・要素・傾向
最後までバテずに走り切る持続力
コーナーで加速する器用さ
逃げ先行有利
前走GI組に注目
※2021〜2022年は中京開催のため、2016〜2020年の過去5年の傾向より

阪神芝2000mはスタート後に急坂があり、すぐに1コーナーを迎えることからペースが落ち着きやすく逃げ先行馬有利なコースです。
残り800m付近からは下り坂となるため早めにペースが上がり、最後までバテずに走り切る持続力と急坂をこなすパワーが求められます。そのため基本は前目のポジションで器用に立ち回れる子を狙いたいコースです。


このレースもコース形態の特徴通り、逃げ先行馬の好走が目立つレースとなっています。

初角5番手以内
【4-4-2-20/30】
勝率10.3% 連対率24.1% 複勝率34.5%
単勝回収率60 複勝回収率147

初角6番手以下
【2-1-2-26/31】
勝率6.5% 連対率9.7% 複勝率16.1%
単勝回収率116 複勝回収率40


4角5番手以内
【4-4-2-20/30】
勝率13.3% 連対率26.7% 複勝率33.3%
単勝回収率170 複勝回収率70

4角6番手以下
【1-1-3-25/30】
勝率3.3% 連対率6.7% 複勝率16.7%
単勝回収率9 複勝回収率114


2016年にプランスペスカが差して13人気3着,複勝27.6倍の人気薄で好走しているため差し追込勢の複勝回収率が高くなっていますが、基本は逃げ先行馬が好走率・回収率共に好成績となっており、4コーナー時点で前目のポジションにつけていないと差し切るのが難しいレースです。そのため先行力があり小回りコースを得意としている子を狙いたいレースとなっています。


もう一つのポイントは、前走GI組が強い点です。

前走がGIレース
【2-2-2-6/12】
勝率16.7% 連対率33.3% 複勝率50.0%
単勝回収率310 複勝回収率114

前走がGIレース且つ9着以内
【1-2-1-1/5】
勝率20.0% 連対率60.0% 複勝率80.0%
単勝回収率670 複勝回収率214


特に前走一桁着順だった子は好走率が高く、レベルの高いGIで大崩れしていなかった子は順当に巻き返していることがわかります。
前走GIを走っていた子は、2020年にパフォーマプロミスが10人気1着、レッドジェニアルが4人気3着、2019年はステイフーリッシュが4人気3着、2016年はサトノノブレスが3人気1着と人気以上に走るケースも多いため、実力はあるのに着順だけで人気を落としている子には要注目です。




🍀マーメイドSのポイント🍀

このレースで問われる能力・要素・傾向
最後までバテずに走り切る持続力
コーナーで加速する器用さ
タフなコースをこなすスタミナ(馬場の影響もあり)
やや差し有利
内枠有利
同距離・距離短縮有利
格上挑戦組が強い

阪神芝2000mはスタート後に急坂があり、すぐに1コーナーを迎えることからペースが落ち着きやすく逃げ先行馬有利なコースです。
残り800m付近からは下り坂となるため早めにペースが上がり、最後までバテずに走り切る持続力と急坂をこなすパワーが求められます。そのため基本は前目のポジションで器用に立ち回れる子を狙いたいコースです。

ですが、このレースは牝馬限定戦では数少ない2000m以上の重賞レースで、時期的に降雨も多くタフな馬場になりやすいといった性質を持っています。そのためパワースタミナといった要素が求められやすいレースであり、2000m以上の実績を持つ子が走りやすいレースでもあります。
2022年10人気1着のウインマイティーはオークス3着馬。4人気2着のマリアエレーナと1人気3着のソフトフルートは2000〜2200mでの好走歴がありました。
2021年10人気1着のシャムロックヒルは2200mでの勝利実績持ち、2020年は7人気1着のサマーセント、2人気2着のセンテリュオ、3人気3着のリュヌルージュと馬券内に絡んだ3頭全馬が2000〜2200mでの好走実績を持っていました。2019年は2200〜2400mでの好走実績があったサラスが7人気1着と穴馬の好走も目立っており、1600〜1800mのレースではスピード負けしてしまうようなタイプの子に注目したいレースです。


また、内枠有利な点はコース形態の傾向通りも、阪神芝2000mにしてはペースが速くなりやすく差しが決まりやすいのもこのレースの特徴です。

1〜4枠
【4-2-3-30/39】
勝率10.3% 連対率15.4% 複勝率23.1%
単勝回収率170 複勝回収率92

5〜8枠
【1-3-2-34/40】
勝率2.5% 連対率10.0% 複勝率15.0%
単勝回収率36 複勝回収率67


初角5番手以内
【3-1-1-20/25】
勝率12.0% 連対率16.0% 複勝率20.0%
単勝回収率199 複勝回収率82

初角6番手以下
【2-4-4-44/54】
勝率3.7% 連対率11.1% 複勝率18.5%
単勝回収率57 複勝回収率78


前述した牝馬限定戦にしてはタフな舞台設定ということもあり、阪神芝2000mにしては逃げ先行有利が顕著になっておらず、差し馬の活躍も目立つレースとなっています。
ただし、2021年は逃げたシャムロックヒルがスローペースに持ち込み10人気1着と穴をあけているため、展開次第ではコース形態通り前が恵まれる流れになる点には注意が必要です。


タフなレースになる、という点で結びつくのが前走同距離・距離短縮組が強い点です。

距離延長
【2-2-4-37/45】
勝率4.4% 連対率8.9% 複勝率17.8%
単勝回収率69 複勝回収率67

同距離
【2-2-1-19/24】
勝率8.3% 連対率16.7% 複勝率20.8%
単勝回収率146 複勝回収率107

距離短縮
【1-1-0-8/10】
勝率10.0% 連対率20.0% 複勝率20.0%
単勝回収率146 複勝回収率68


前述したことの繰り返しとなりますが、このレースは牝馬限定戦では数少ない2000m以上の重賞レースで、時期的に降雨も多くタフな馬場になりやすいといった性質を持っています。そのためパワースタミナといった要素が求められやすいレースであり、2000m以上の実績を持つ子が走りやすく、前走と同距離・距離短縮組も好成績となっています。


最後のポイントは格上挑戦組が強い点です。
このレースはタフな牝馬限定戦と特殊な条件+ハンデ戦であるため、3勝クラスを勝ち上がるのに苦戦しているようなタイプの子も好走しやすいレースとなっています。

前走がオープンクラス以上のレース
【1-3-4-31/39】
勝率2.6% 連対率10.3% 複勝率20.5%
単勝回収率37 複勝回収率64

前走が3勝クラス以下のレース
【4-2-1-33/40】
勝率10.0% 連対率15.0% 複勝率17.5%
単勝回収率166 複勝回収率94

前走が3勝クラス+2着以下
【4-1-0-17/22】
勝率18.2% 連対率22.7% 複勝率22.7%
単勝回収率302 複勝回収率110


なかでも前走3勝クラスを使って勝てなかった子(ハンデ戦なので斤量が恵まれる)の活躍が目立っており、このレースの特殊性が垣間見える部分となっています。
一見能力が足りないように見える子がハンデ差や適性の差を活かして穴をあけるレースのため、近走の着順に惑わされず考えることが重要なレースです。




🍀秋華賞のポイント🍀

このレースで問われる能力・要素・傾向
バテずに長く脚を使う持続力
世代限定戦は能力比較も大切
内枠先行有利

まず一つ目はバテずに長く脚を使う持続力です。
阪神芝2000mは残り800m地点付近から下り坂となり、最後の直線も短いため早めにペースが上がりやすいコースです。最後の1Fは急坂もあり失速する流れになりやすいため、バテずに長く脚を使う持続力が求められます。

昨年の秋華賞も持続力が問われたレースで、レースラップを見てみると
2021年秋華賞
12.8-11.6-12.2-12.3-12.3-12.0-11.5-11.3-12.3-12.9

この年は風の影響もあったものの、ラスト4F目で11秒台に突入し、ラスト3F目に最速となるラップを刻み最後は12.9まで失速しています。
勝ち馬のアカイトリノムスメはサッと加速する瞬発力よりも、持続力に長けたタイプ。未勝利戦は雨で時計がかかり速い上がりが求められない環境で勝利、赤松賞やクイーンCも緩みの少ない流れで長く脚を使い勝利していました。
そのため、早めにペースが上がるレースで結果を残している子を狙いたいレースです。


二つ目は能力比較も大切、という点です。
世代限定戦は、今後もGI戦線でトップを走る子もいれば条件戦を走る子もおり、能力差が反映されやすいのが特徴です。
2021年の秋華賞で2着だったファインルージュは、桜花賞3着の実績があり後に再びGIで好走しています。
この年に1人気に推されたソダシは10着に敗れているため、能力だけで覆せない適性の差もありますが、そもそも世代トップクラスの能力を持っているのか?も大切な要素です。
(昨年のソダシはゲートで衝突するアクシデントもありました。競馬に絶対はないですね。)


三つ目は内枠先行有利です。
阪神芝2000mはスタート後に急坂+コーナーとなるため、ペースが落ち着きやすく逃げ先行馬有利な舞台です。コーナーまでの距離が短いため、ポジションの取りやすい内枠は特に有利となります。
過去5年この舞台で行われたGI(秋華賞と大阪杯)でのポジション別成績をみてみると

○1角5番手以内
【5-4-3-27/39】
勝率12.8% 連対率23.1% 複勝率30.8%
単勝回収率255 複勝回収率93

1角6番手以下
【2-3-4-53/62】
勝率3.2% 連対率8.1% 複勝率14.5%
単勝回収率20 複勝回収率52

と、勝ち馬は前目のポジションを確保して押し切った子が多いことがわかります。
そのため内枠に入った先行できる子には特に注目しておきたい舞台です。

また、差し馬は2,3着が多く外枠でも好走している点にも注目。
外枠が不利なのは、逃げ先行馬がポジションを確保する際にロスが大きくなってしまう可能性が高いからです。前半から無理をしない差し馬にとっては大きな不利になりにくいため、出走馬の並び順や脚質も考慮して考えたいポイントです。
(内が有利な馬場状態など、極端な馬場傾向が出ている場合はさすがに不利になりますが…)




🍀チャレンジCのポイント🍀

このレースで問われる能力・要素・傾向
最後までバテずに走り切る持続力
コーナーで加速する器用さ
逃げ先行有利
前走重賞組以外の馬にも注目

阪神芝2000mはスタート後に急坂があり、すぐに1コーナーを迎えることからスローペースになりやすく逃げ先行馬有利なコースです。
残り800m付近からは下り坂となるため早めにペースが上がり、最後までバテずに走り切る持続力と急坂をこなすパワーが求められます。そのため基本は前目のポジションで器用に立ち回れる子を狙いたいコースです。


立ち回りの上手さが求められやすいコースなだけに、逃げ先行馬の好走が目立つのが最初のポイントです。

初角5番手以内
【4-4-1-16/25】
勝率16.0% 連対率32.0% 複勝率36.0%
単勝回収率31 複勝回収率71

初角6番手以下
【1-1-4-29-35】
勝率2.9% 連対率5.7% 複勝率17.1%
単勝回収率13 複勝回収率44

前走初角5番手以内で2着以内に好走
【3-2-1-3/9】
勝率33.3% 連対率55.6% 複勝率66.7%
単勝回収率88 複勝回収率174

特に前走先行して好走していた馬は好相性のレースであり、差し馬は3着が多くなっています。そのためポジションを取れるタイプかどうかに注目です。


続いてのポイントは前走重賞組以外の馬にも注目です。

前走3勝クラス〜OPレース
【3-1-2-16/22】
勝率13.6% 連対率18.2% 複勝率27.3%
単勝回収率40 複勝回収率51

前走重賞レース
【2-4-3-25/34】
勝率5.9% 連対率17.6% 複勝率26.5%
単勝回収率10 複勝回収率64

前走3勝クラス〜OPレースで1着
【3-1-1-4/9】
勝率33.3% 連対率44.4% 複勝率55.6%
単勝回収率100 複勝回収率112

このレースはGIシーズンの最中にある中距離重賞で、同時期には香港国際競走もあるためGIレベルの子は出走することが少なく、3勝クラスやOPを勝ち上がったばかりの馬でも好走しやすいレースとなっています。特に阪神芝2000mは展開や馬場の影響も受けやすいため、前走重賞を使われていない馬にも注意が必要です。




以上、阪神芝2000mの特徴についてでした!
今後も気がついた事があれば随時更新していきます!

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(GIシーズンは盛り上がるね)


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