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縁をはぐくむ、縁が生まれる — 来場者130人を超えた「LINDA FES」で大切にしていたこと。


「LINDA HOSTEL 106 で縁日したら、おもしろそう!」

七月頃に誰かが発したその一言をきっかけにTwitterに投稿した結果、想像以上の反響があったため、「それなら、やっちゃおうか!」と始まった「LINDA FES」。

多くの方々の協力のお陰で、有り難いことに136もの方々に足を運んでいただきました。「これは来年もやりたい」と思ったため、今レポートでは「LINDA FES」の背景と企画する上で大切にしていたことをまとめさせていただきます。

足を運んでくださった方、一緒に企画した方、イベントを企画する方など、楽しんで読んでいただける方がいらっしゃれば嬉しく思います。


コンセプトが決まった背景


そもそも、「縁日」とは何なのでしょうか。

”仏教行事。もとは仏教についての由来 (縁) のある日を意味する。
民間に広く行われる行事で,仏教に限らず,神仏の降臨,救済,成仏などの由来のある日に,その神仏の供養をし,祭りを行う。”

今の時代、この定義が縁日だと言われても納得しづらいのではないでしょうか。私達はなんか違うと感じたため、現在の縁日ってどんな役割を担っているのだろうかと縁日を再解釈してみました。

その結果生まれたのが「LINDA FES」のコンセプトの一部、”縁をはぐくむ” です。

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縁日って、家族、友人、恋人、、、「あの人と楽しみたい」と思う人と一緒に楽しむものだと思うのです。そして、様々な屋台をまわり、特別な服装を着て、非日常な時間を過ごす。その時間を通して、縁日を訪れる前よりも格別に仲良くなってたりしませんか。それはもう、何年経っても、クラスの友達と行ったとき、恋人と行ったとき、家族との時間、鮮明に覚えているくらいの思い出になっていませんか。

目的は何であれ、訪れると一緒にいる人との縁がとても育まれる。

それが、縁日だと私達は思いました。

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そして、コンセプトのもう一部分は、”縁がうまれる” です。

縁日は既に縁のある人と楽しむのが普通だと思うのですが、飲食の屋台を設置し、遊びを用意し、縁日をただただ実施するのに果たして「LINDA HOSTEL 106」がやる意味はあるのか。これは、企画途中に相談した友人に指摘され、強く感じたところになります。

私達、「LINDA HOSTEL 106」のコンセプトは、”人とつながる、世界が広がる”。だからこそ、縁をはぐくむだけでなく、新たな縁がうまれるような一日にしたい。そのための仕掛けを用意したい。その意思表示として、縁をはぐくむに加えて、縁がうまれるをコンセプトにしました。そうして、「LINDA FES」のコンセプトは、”縁をはぐくむ、縁がうまれる”に決まりました。


”縁をはぐくむ、縁がうまれる”を体現するコンテンツ


大きく2つのことを意識してコンテンツを準備しておりました。一つは、宿泊施設でありながら「縁日を楽しんでる」と感じてもらえるくらいに縁日らしさがあること。もう一つは、既存の縁日よりもゲーム要素を強化することです。

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縁日らしさ

縁日にあるフードやドリンク、そして、空間デザイン部分ではのれんや提灯など縁日にあるものを準備しました。

具体的には、かき氷、きゅうり、フランクフルト、焼きそば、たません、流しそうめん(これはちょっと特殊な枠ですね笑)、ラムネ、ビールなど。遊び部分では、スーパーボールすくい、ヨーヨーすくい、射的も。

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ゲーム要素の強化

「LINDA PARK」という通常の縁日にゲーム要素を強めに加え、”縁をはぐくむ、縁がうまれる”を体現するために縁日とは関係ないコンテンツも用意したものになります。笑

リンダパーク案内2_アートボード 1

はい、ご察しの通り、ゲームバラエティ番組「FRIEND P●RK」を模したものです。景品を獲得するために、みんなで一緒にアトラクションに挑戦する企画のパッケージをお借りし、「LINDA PARK」を実施することに。

この背景としては、「人との関係が深まるときってどんな時なのだろうか?」という問いに対し、過去を振り返りながら考えた時、「一緒にやる」「共通点を見つける」「同じゴールに挑む」といった要素を大事にしていきたい。そして、それらの要素を体現していた仕組みとして「FRIEND PARK」を発見し、「これ、いいやん!」とやることに。

実際に行ったことは以下5つのアトラクション。ほぼ縁日関係ないです←

1. ペアクイズ
2. スーパーボールすくい / ヨーヨーすくい
3. 射的
4. ボードゲーム(テーブルサッカー)
5. テレビゲーム(大乱闘スマッシュブラザーズ / マリオパーティー)

これらをチームで周り、スタッフ、もしくは、他のチームと対戦。勝ったほうが景品ゲットにつながるコインを獲得できるというものです。

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ペアクイズでは、それぞれの仲を試すあるクイズ(例:Aさんの口癖は?)を出し、それを一斉に答えて正解だったらコイン。ハズレだったらよりお互いのことを知ってもらうため、面に〇〇の話とあらゆるテーマが書かれたサイコロを振って話し合ってもらうというもの。

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スーパーボールすくい、ヨーヨーすくいでは、スタッフと競うタイムアタック。1分でどれだけ掬うことができるかの勝負を実施。延々とスーパーボールをやりまくっていたスタッフが強くなりすぎたという結果になりました。笑

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射的、ボードゲーム、テレビゲームは、宿泊スペースであるLUCIAを使い、実施しました。脚立に的を置き、当てられた分コインを得られる射的、懐かしのテーブルサッカーを二人でスタッフに挑むボードゲーム、そして、誰もが楽しめるマリオパーティーかスマブラで戦うテレビゲーム。


そして、最後には、じゃんけんマシーンで出た点数に応じて景品をゲット。LINDAの宿泊券、ボトルキープ、地域のお店の商品(150年以上続く「薫々堂」の和菓子、ハワイ生まれの奥さんと日本人男性によるオシャレで自家焙煎のカフェ「HAIKU COFFEE」のコーヒー)、そして、懐かしのおもちゃを用意しておりました。

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最後に


多くの人の笑顔が見れたこと、楽しかったとの声を頂いたこと、呼んでくれてありがとうと言ってくれたこと。喜んで帰ってくださった方が沢山いて、「LINDA FES」を開催してよかったと心から思っております。

しかし、まだまだ改善すべき点はありました。特に、新しく縁がうまれるというところは難しさを感じました。この部分で期待に添えなかった人もいるのではと思うので、来年は、よりレベルアップして帰って参ります。

「LINDA FES」は、まだ第一弾です。

これからの「LINDA FES」も引き続きみなさま、よろしくお願い致します。ここまで読んでいただき、本当にありがとうございました。

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番外編 : 「LINDA FES」で最も大切だったこと


136人も訪れてくださりました。6月1日に「LINDA HOSTEL 106」を開業して、これだけの人たちが来てくださったのは初めてです。三連休の初日、休みたくなる日でも、色々な場所に遊びに出かけたくなる日でもあるでしょう。普段より、沢山選択肢がある一日に、「LINDA FES」というイベントに参加してくださったこと、本当に感謝しております。

「LINDA FES」で最も大切だったこと。それは、来てくださったお客様。本当ならそう感じ、そう言うべきなのかもしれません。

ただ、素直に、率直に、今の気持ちを伝えると、一緒に「LINDA FES」を創ってくださったボランティアスタッフのみなさんは最も大切な存在でした。

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前日〜当日にかけての会場準備と、当日の運営を手伝ってくださったスタッフのみなさま、本当に有難うございました。14時〜20時と、多くの人とコミュニケーションをとって楽しんでもらおうと工夫を凝らして頑張り、美味しいものを届けようと頑張り、本当に有り難かったです。みなさまが居なければ、開催することはできませんでした。

そして、七月から協力してくれた六人のメンバー、そして、もう二人の空間デザインメンバーには感謝してもしきれません。週一ペースでミーティングを実施し、各メンバーが様々なタスクを実行してくれました。正直、助かりまくってました。本当にありがとう。楽しかった。

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そして、少し話が変わりますが、「LINDA HOSTEL 106」の二つ目のコンセプトとして、”共に創る、完結しないホステル”という言葉があります。一人では出来ないから、一人でやるより楽しいから、お客さんと一緒に創っていく。そういった場所にしたいね、とこのコンセプトが生まれました。

実際に今まで、DIYやクラウドファンディング、数々のイベントや展示など、LINDAのスタッフだけで完結するものは極少数です。一緒にやる仲間がいて、有り難いことに、恐らくどのホステルよりもお客さんと共に仕掛けることが多いのではないでしょうか?

ただ、同時にいつも抱えているモヤモヤがあります。

それは、ボランティアとして関わっていただいていること。まだまだ世間知らずの若輩者でも感じるのですが、お金というものはとてつもなく大切です。お金がないと生活できなくなってしまう。

金銭の報酬なくして、協力を得て良いのか?

恐らく、この問に対して、純粋に「YES」と答えられる日はこないのだと思います。

しかし、それでも、今回手伝ってくれたスタッフの方々は、イベントを終えた第一声として「楽しかった」と言ってくれました。「疲れた」でもなく、「しんどかった」でもなく、「楽しかった」です。正直、この一言は嬉しかったです。そう言ってもらえる関係をみなさんと築けていることが、とてつもなく嬉しかったのです。

だからこそ、私たちは、今後もお客さんと一緒に「LINDA HOSTEL 106」を創っていきたい。沢山考えて、しんどいこともあって、最後に「楽しかった」と言えるプロジェクトをどんどん共創していきたい。

LINDAの核となりうるその価値観を強く認識させてくれたスタッフのみなさんは本当に大切な存在でした。有り難いです。ありがとうございます。めちゃくちゃ感謝してます。そして、これからもよろしくお願いします。

4300字と長い文章になってしまいましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。

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