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楽しい不動産英単語 第15回 ズィローを読み解く(1)ー Enjoy English Expressions for Properties Vol.15 - Understand the Zillow(1)

<文章からバーチャルな不動産を想像して楽しもう!>
<Fun Reading for Imagining the Virtual Property!>


前章までで、不動産マーケットを想像しながら、英語で読み解くための英単語をひと通り押さえたと思います。ここまで毎回読んでくださっている方、ありがとうございます。


今回から数回に分けて、アメリカの大手不動産情報サイト、

ズィロー Zillow


を読み解いていきましょう。
参照:

不動産情報を見るのが好きな人なら、一度はヒットしているサイトだと思います。

写真も鮮明で、多数載せられており、航空写真が使われていることもあります。
また、物件によっては間取りも掲載されていますので、見るだけでも楽しいです。まさに、不動産を想像して楽しむのにもってこいのサイトです。

Zillow はその物件掲載数が億を超える膨大なものであるというだけでなく、
不動産取引に必要な情報を細かく網羅しています。
また、サイトからオンラインまたは実地の内見 property tour も予約でき、
不動産エージェントに直結しています。

最近では日本でも、
いわゆる不動産エージェントという働き方が出現してきましたが、
これは、先行するアメリカの影響を受けていると思われます。
アメリカで不動産エージェントが広まった大きな決め手は、
このズィローのような巨大情報システムによるところが大きいと思われ、
従来の店舗固定型の不動産屋さんとは別に、
物件探し及び契約手続きの補佐を行うエージェントという形態を広め、
不動産およびジョブ・マーケットに革新を起こした
と言っても過言ではないでしょう。

有資格の業者さんだけが見られるデータベースとして、
日本ではレインズ REINS (Real Estate Information Network System)
があり、
アメリカのMLS (Multiple Listing Service) に該当します。
ズィローなど各社が出している一般の人が見られるデータベースは、
MLSと同じではありませんが、
提供されるデータ量は膨大で、また消費者視点に則った親切なものです。
Zillow のデータに基づいて出す
市場見積価格ゼスティメイト Zestimate (Zillow + Estimate の造語)は、
すでに市場で物件を語るときに定着した単語となっています。

では、まず、Zillow を開いてみましょう。


アメリカの不動産情報サイト、Zillow です。

写真1ーHP ホームページ

Zillowで検索をかけるとこのようなページとなります。
検索ワードは、
アメリカの不動産 properties in USA とか、
アメリカの都市名 New York City, Seattle, Hawaii にproperties をつけます。これで、まずZillowはヒットされると思います。
ただ、都市名などの情報を先に入れて検索すると、
必ずしもこのHPではなく、都市ごとの不動産情報ページを出してきます。

ここでは、中央のボックスに、
Enter an address, neighborhood, city or ZIP code
住所、地区、都市名、あるいは郵便番号を入れてください

となっています。
すでに目をつけた物件があるのでなければ、
住所や郵便番号は分かりませんので、
都市名を入れれば良いと思います。
後で出てきますが、
自分の通勤場所などを指定すれば、物件からのルートや時間を表示してくれる機能もありますので、
目的地を絞りやすくなります。

ここでは、行って見たいと思っている、ニューヨーク·マンハッタンのイースト·ビレッジ East Village, New York City を入力して、次のページに進みます。



Zillow の情報ページです。ここから好きなものを選びましょう。

写真2ー地図上の物件ページ

物件リストのページが開きました。
まず、左側。
地図上に、金額の入った赤い印がたくさん載っています。
ちなみに、Kは Kilo のことで1,000を指し、
M は million で100万を指します。
印の中に、675Kとあれば、675,000ドルのこと。
1.7M とあれば、170万ドルのことです。
他に、マンションが多い地域だと、
一つのマンション棟で売りに出ている物件数がいくつあるか表示しています。
例えば 3 units などと表示されているので、
これをクリックすると、個別の物件を見ることができます。

右側には、
検索結果が写真と要約説明で並びます。
このリストと地図情報は連動しているので、
カーソルを当てると、右側の物件が左側の地図上でどこになるか、
見ることもできます。

ここでは、
一番上に出てきた、$1,300,000 の物件を、クリックしてみたいと思います。
写真の左上に、「 14 hours ago 14時間前」とあるのは、
14時間前に掲載されたということで、まだ新しい情報だと分かります。
これが、28 days on Zillow ズィロー掲載28日 などとなってくると、
その期間市場に出ている物件なのだと考えることができます。
また、この小さなコメントは、
必ずしも掲載期間だけではなく、
内見可能日とか、物件の特徴を表示していることもあります。
何かこだわりがある場合には、便利です。
ときには price cut: $10,000 (0ct.19) 一万ドル値引き(10月19日)
などもあります。


選んだ物件が表示されました。写真はトップの部分のみで、ずっと下にスクロールできます。

写真3ー物件詳細ページ

目当ての物件をクリックして開くと、詳細ページが出ます。
この写真では分かりませんが、
実際のページはかなり長くスクロールできるものなので、
カーソルを動かすと、
上部に「 Overview 物件概要、 Facts & features 詳細と特徴、 Market value 市場価格、Cost calculator 経費計算、 Neighborhood  近隣情報」 
とありますから、
それぞれのタイトルをクリックすればそのセクションに飛ぶことができます。

写真が並ぶ右下に、
See all 14 photos  14枚の写真全てを見る とありますので、
ここをクリックすると拡大された写真が並ぶ、次のページに行きます。

このページには、
Est. payments : $9,449/mo 見積もり返済月額 9,449ドルとあり、
その横のインフォーメーションマークをクリックすると、
ローンについての注意情報などが出てきます。
また、Get pre-qualified 事前審査 をクリックすると、
質問ページに行って、バイヤーであるあなたの情報を取られます。
きちんと答えてあげれば、より正確なローンやコストがわかって、
その後の進み方が早いかもしれませんが、
まだ気持ちも決まってないのに、クリックする必要もありません。

個人的な感情で恐縮ですが、
私はこういった情報を取ろうとする質問が大嫌いです。
特に機械にやられるのが嫌です。
あちらが情報を出したらこちらも情報を出し、
お互いの理解を深めながら会話を進めていく、
という礼儀を習った世代なものですから。
最近では、
まずこちらの情報を取る質問ページから始まるサイトなどが多く見られ、
憤慨しています。
あるいは、人間の場合でも、
まず、こちらの情報を好きなだけ取ることから始めるよう指示された、
マニュアルに即した電話対応が横行していて、
悲しいです。
すでにそのシステムの顧客になっていて、
情報のインプットが必要ならまだしも、
何かのサービスを試してみようかと電話して、
サービス内容の説明より前に、
まずこちらの年齢や住所や収入まで聞いてくるって、一体何なのかしら。
「そっちが先に、情報を出しなさいよ」
と思ってしまう私は、
現代社会を生き延びられないかも。
でもこういう対応に傷ついて、
反社会的になってしまう人は多いのではないかしら、と心配。
会社側は電話対応を通じて、
できるだけビッグデータを蓄積させてしまおうなどと考えているわけで、
オペレーターはそれに従っているだけかもしれないけれど、
ともかく無礼です。
世知辛い世の中だわ。

失礼、話が飛びましたが、
Zillowではそんなことはないです。
というか、まあ普通です。
自分で選んで、スピーディーに契約したいと思ったら、
できるだけ情報を入れて正確性を期するのは
効率的なのだと思います。

さて、このページの右下には
Request a tour 内見の要望 と、Contact an agent エージェントに連絡
が用意されています。
これも必要であればやってみてください。


14枚の写真の一部です。最後に間取り図が入っていました。

写真4ー写真情報ページ

1 bd, 2 ba 寝室1部屋、バスルーム2ヶ所」の物件写真が出ました。
ここでは一部しかお見せできませんが、
興味があればウェブから見てみてください。
ワンベッドルームのマンションにしては
いくらマンハッタンでも高額だ、と思いましたが、
最後の間取り図を見てください。
実は二階建てのメゾネットで、
1階にも2階にもバスルームがあり、
2階は十分に寝室が取れるスペースがあります。
でも、ロフトとレクリエーションという名目で、
寝室とは数えないようです。

豊富な写真から、リノベーションもしっかりした、素敵な物件なのが分かりますね。


次回以降は物件の詳細と市場価格などを見ていきたいと思います。

  


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