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誰も教えてくれなかったおしゃれのルール(アーカイブ)ジーンズについて考える その2

ほかのアイテムと同様、ジーンズにも、ものすごく流行があります。

今、もし90年代に写したジーンズ着用の写真があったら、見てみてください。
なんなんだ、このハイウエスト加減は、そしてそのハイウエストにインで着ているシャツは、というような感じです。
でも、これはたぶん一番新しいタイプを着ていた場合だと思われます。

一番の流行のものは、後で見ると、最も理解しがたく、格好悪く見えます。

ということは、昨今のローライズも、後で見てみたら、なんで、こんなにまた上が短いのだ、と驚くことになります。(※注2012年の話です)

ただ、2012年現在、ジーンズの流行も、そろそろ折り返し地点に来ているのではないかと思います。

つまり、行き過ぎたローライズとスキニ―はもう終わりということです。
だんだんスキーフィットから、ノーマルフィットへターンしていきます。ローすぎたウエストも、上がっていくでしょう。(※2019年、もう既に上がっています)

ただ、ダメージ加工はまだまだ続きそうです。

特に今年は、横方向にびりびりに切り裂かれたようなジーンズやら、デニムスカートが出てきています。ですから、まだまだどうなるかわかりません。

今年は、たぶんですが、流行が絞りきれない状態になると思います。

まだスキニ―は売られるでしょうし、ダメージもあれば、きれいなダークの色合いもあり、カラーもあり、バギーもあり、クロップト丈もありと、バラエティが広がり、選択の幅が増えるでしょう。

さて、ではこれらジーンズをおしゃれに着こなすにはどうしたらよいか。

まず、昨今の主流を占めるダメージやヴィンテージ加工のジーンズですが、

ダメージやヴィンテージの加工の度合いが大きければ、大きいほど、そのほかのアイテム、たとえばジャケットなどは、きれいなもの、高級なもの、品がいいもの、にしてください。

ダメージやヴィンテージ加工のものに、よれたTシャツ、布のスニーカーでは、おしゃれには見えません。

特に大人になればなるほど、その他のアイテムのレベルをどんどん上げていってください。

そうしないと、ダメージ加工はおしゃれなジーンズでなくて、ただのみすぼらしいジーンズになってしまいます。

具体的にどういうことかというと、びりびりの横裂きダメージジーンズに、シャネルのジャケット、マノロのハイヒール合わせるぐらいの勢いです。(これはたとえですから、もちろんそのままでなくて結構です)

よくケイト・モスなんかがジーンズにテイラードジャケットを合わせるのは、まさにこのやり方です。

おしゃれに見えるかどうかは、全体のバランスなのです。だから、ジーンズが古びた感じなら、そのほかはきれいに、きちんとした感じに持っていかないといけないわけです。

もちろん、これも時と場合によりますので、そのままハイキングにでも行ったり、ご近所に買い物にでも行くのでしたら、上から下までカジュアルでも構いません。また私が住んでいる湘南地方のような、やけにゆるい地方でしたら、こんなに無理をすることはありません。

ですからこれは、おしゃれに見せたいというときには、そうしましょうということです。

それとは対象的に、ダメージ加工されていない、きれいな色目のジーンズは、どこでも通用するアイテムです。そんなに気を遣わなくても、ジャケットとパンプスやサンダルを合わせれば、銀座のホテルのラウンジにだって、涼しい顔で入れるでしょう。きれいなホワイトデニムや、センタープレスが入っているタイプもこの仲間です。

いつもはコンサバだけど、たまにはジーンズも取り入れたい、という感じの方は、こちらを選ぶとよいと思います。

これが大枠のルールです。

丈ははく靴に合わせて調整しましょう。ハイヒールなのか、ローヒールなのか、自分のはく靴で決めてください。

また昨今はすそを折り返してはくのもブームなので、ヒールの靴にくるぶしが見えるぐらいに折り返し、肌を見せると、それだけ若々しい感じになります。

最後は注意点です。

最近、多くのデニムにストレッチ素材が使われています。

ストレッチ、たとえばポリウレタンのパーセンテージが多ければ多いほど、ストレッチがきいて動きやすいわけですが、その分、肉感が出てきます。私は限度はストレッチが3パーセントぐらいとみていますが、それ以上のものは、かなり肉感的になります。

ですから、そういううものをはくときは、必ず後ろ姿をチェックしてください。ひどいものは下着の線まで見えますから要注意です。

また、ローライズですが、しゃがむと、中のパンツ、つまり下着まで見えるものがまだまだ多くあります。見えてもいい下着をはくか、見えないように工夫するか、ご注意を。

上記2点は、特に女性の目が厳しいですので、油断しないように。

ジーンズの世界は大変奥深いです。

日本にはすばらしい生地も、縫製技術もあるということは確かです。その中には一生の1本のためのジーンズを作っているメーカーさんもあります。

誰でもが持っているジーンズ。

その1本のジーンズを選ぶという行為には、世界を変える可能性すらあると知っておくといいでしょう。

2012・03・19


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