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誰も教えてくれなかったおしゃれのルール(アーカイブ)新しいファッションに挑戦する

世界じゅうのおしゃれと呼ばれている人たち、たとえば、パリ・コレクションやミラノ・コレクションでスナップを撮られる常連さんたちは、たしかに自分のスタイルというものを持っています。いわば、自分のスタイルが完成された人たちです。

しかし、一般の私たちは、そこに到達するにはまだまだ時間がかかります。
自分のスタイルを完成させるまでにやるべきことは、それまで自分がしたことのないファッションにチャレンジすることです。


流行にともなって、いろいろなスタイルが提案されます。それは今までまったくなかった組み合わせであったり、新しいアイテムであるときもあります。それらを利用して、自分が今までやってこなかったスタイルに挑戦するといいでしょう。


たとえば、ここ何年か、ウェッジソールのヒール靴がはやっています。70年代にもウェッジソールの靴はありましたが、その後、80年代、90年代にはすたれてしまって、市場には出回っていませんでした。しかし、今ではありとあらゆる形のウェッジソールの靴があります。

そして、それを利用すれば、今まで高いヒールを敬遠していた人も、ールの靴にチャレンジすることができます。なぜなら、ウェッジソールのヒールは、たとえ10センチヒールだったとしても、安定性があり、歩きやすいからです。


そのほか、たとえばスカートははかないと決めていてしまっとします。理由は、脚の形が悪いと感じているからです。しかし、昨今の流行している、パンツとスカート、またレギンスとスカートというスタイルを取り入れれば、その悩みは解消します。スカートの下にパンツをはいたり、レギンスをはくことによって、脚の形は目立たなくなるからです。そのことによって、ドレスやスカートを着てみることができます。


そのほかにも、スニーカーの流行や、スポーツ・ウエアの普段着化があります。思い出してください。ほんの10年ぐらい前まで、お年寄りは外出の際、スニーカーをはいていませんでした。みな、きちんとした革靴でした。けれども、都会への外出の際にも、スニーカーをはくことがおかしくない時代になり、それを試してみた人たちは、歩きやすい靴を手に入れたのです。

スニーカーをはくのと同時に、ジーンズも取り入れ、20年前では考えられなかった、お年寄りのスニーカーにジーンズ姿が、ごく普通に見られるようになりました。


流行にのることで、今までできなかったことができるようになる可能性が生まれます。しかし、そのためには、実際に自分で試してみなければなりません。

見たことがある、聞いたことがある、知識として知っている、これらのどれも、実際に経験したこととは違います。経験して初めてわかることがあります。


一番よくないのは、かたくなになって、チャレンジしないこと。やってもみていないのに、だめだと決めつけてしまうことです。とりあえずやってみて、やはり違うと思えばやめればいいだけのこと。新しい服を着てみる行為は、新しい山に登るより、ずっと簡単でしょう。さほど大それたことではありません。


柔軟な心がなければ、おしゃれにはなれません。
かたくなであることは、おしゃれから一番遠い態度です。


自分のスタイルを確立するには、何年もかかります。20代、30代では無理でしょう。それは経験値が少ないからです。そして、自分自身のことをよく理解していないからです。


ふと選んだその色が、何気なく見つめていた、そのドレスが、新しい自分に出会うきっかけになるかもしれません。

コートに袖を通してみる、ハイヒールにそっと足を入れて、一歩踏み出す、その経験で、隠されていた自分の一面に気づくこともあるでしょう。それをやってみる勇気がある人が、おしゃれな人です。


やってもいないことに対して、文句を言っても始まりません。やっていないことに対していい、悪いと判断するのは、まちがっています。


服を着るという行為は経験です。知識でも、情報でもありません。人生は経験の連続で出来上がっています。

まずはチャレンジしてみましょう。そして自分の心の動きを観察しましょう。

ハートが違うというのなら、やめにしましょう。ハートが喜ぶなら、そのスタイルをぜひ取り入れてみてください。

なぜなら、ハートが喜ぶその服は、きっと、あなたの世界を広げるための1枚に違いありませんから。

2013・04・22


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