紅茶は黒いお茶なのか?
紅茶をウクライナ語で何というのか調べたら чорний чай(チョールヌィ・チャーイ)だった。
直訳すれば「黒い茶」。
は? 黒い? なんでやねん!
ロシア語も чёрный чай だった(おおむね同じ発音)。
紅茶,黒いか? どんな目ぇしとんねん!
はー,もう英語見るしかないな。英和辞典を引くと…… black tea!
うっそー,知らんかった。イングリッシュ,お前もか。
もしや世界のわりと多くの言語でそうなのか?
適当にいろんな言語を見てみたら……
独語:Schwarzer Tee
仏語:thé noir
ルーマニア語:ceai negru
エスペラント:nigra teo
ヒンディー語:ब्लैक टी(英語からの借用語)
ペルシャ語:چای سیاه
ウイグル語:قارا چاي
こいつら全部「黒い茶」!
ど,どっかに「赤い茶」はないのか?
あそうだ,日本語の紅茶は漢語由来だから,まあ中国語は当てはまるとして,韓国語は……
韓国語:홍차
おお,やはり紅茶からの借用語であった。
東アジア以外にも
アラビア語:شاي أحمر
があった。
にしても,ペルシャ語が「黒い茶」でアラビア語が「赤い茶」なのは面白い。イランの紅茶文化がロシアの影響を強く受けている(サマーヴァルという給湯器を使うなど)ことと関係しているかもしれない。
ところで,「赤い茶(紅茶)」という言い方は,抽出液が赤みがかっているからだと思うけど,「黒い茶」というのは茶葉の色から来ているのかも,という気はした。
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