見出し画像

しぐれうい投手の投球データ(対にじ高戦)

球春到来

一昨日開幕した #春のVtuber甲子園 。オープニングゲームは伝統の一戦とでも呼ぶべきか、椎名監督率いるにじさんじ高校と天開司監督率いるVtuber高校が激突。
ノビAジャイロのういビームが炸裂するのか。
虚空ボールはやはりトロールなのか。
まだ試合をご覧になっていない方は是非本戦のアーカイブを。

(注意)
ここではにじ高戦のしぐれうい投手の投球分析を行うのですが、書いてる人間はサッカー経験者なので野球用語の使い方が怪しいです。変な箇所があればコメントでご指摘いただけると嬉しいです。


ロリ神の能力値

総変化量8+超スローボール
緑特能はなし、栄冠出身エースに多い変化球中心もなし

成績

投球回 7.0
打者 27人(打席と打者混同してたらごめんなさい)
球数 91
被安打 4 うち1本は委員長のHR(高めのスライダー)
自責点 1
奪三振 10
与四球 2

投球データ

(*1 平均ではなく中央値を採用、失投による外れ値があったので

・ロリ神の最高球速は149km/hであるが、この試合では147km/hを記録
・ストレートと全力ストレートがほぼ55%、ストレート系の被安打数は2
・虚空ボール(超スローボール)は思ったより投げていない(6球)
・ストレート(全力ストレート含む)で空振りを多く取れた(12個)
・ストレートより30km/h近く遅いブレーキの効くカーブを多投(30球)

ストレートの空振り率が優秀

まだ1試合しか投げてないので参考になるかわからないが(そして意味のある比較ではなくよく見せるための比較だが)、以下 #にじ甲2023 で奪三振32個の大谷葛葉とストレート空振り率(全力ストレート含む)をならべてみる。

左がロリ神で右が大谷葛葉(以下葛谷)
葛谷は変化量6のフォークや高速シンカー、ここに含まれていない第二ストレート(ツーシームファスト)で奪った空振りが多い。
次に、ストレートと全力ストレートで奪った空振りについてまとめたのが次の表になります。

カーソルの合っているいないは、一貫した判断が難しいと思ったのでミートカーソルに少しでもかかっていれば合っているとする三笘の1mm方式を採用。
カーブとの球速差、そして本来の球速よりも速く見えるノビやジャイロボールの効果か相手打者の振り遅れが多く見られる。

決め球はノビAのジャイロボール

全体の投球割合としてはストレートと全ストで55%ほどだったが、2ストライクと追い込んで打者を打ち取ろうというときには、更にストレートと全ストの割合が増える。以下にやってる感演出のための円グラフ。

カウント2s以降の決め球として選んだ球種

緩急抜群変化量7のカーブは相手の打ち損じを誘う

ストレートとカーブの緩急で勝負する昭和の大投手みたいなロリ神ですが(昨今流行りのドロップカーブやナックルカーブなどではなくシンプルカーブなのもよき)、カーブに対して打者がボールの下を叩いて打ち上げるというシーンが印象的でした。セカンド、レフトへのフライが1つずつ。そして捕邪飛(捕邪飛って書きたかっただけ)が2つとにじ高打線も手こずっていました。

見逃し三振もカーブで多く奪えている

四隅を突くコントロール

可能ならストライクゾーンのどこに投げたのか、野球中継で表示されるコースと球種のやつを作りたいのですが、自分には無理なので簡単な集計結果と他は印象論多めの箇所になります。

・フルカウントまでいったのは四球の2打席とは別に1打席のみ
・初球をボール宣告されたのは打者27人と対戦して6打席
・ボール先行のカウントになったのは5打席

天開監督も語っていましたが開幕戦のロリ神は出来過ぎともいえるピッチングでした。結果HRを打たれたのですが、7回裏委員長の打席で初球に選択したカーブは圧巻です(下のスクショ)。外角高め隅をかすめるようにして奪ったストライクはこの日のロリ神を象徴するような一球で、際どいコースへの投球が尽くストライクになっていた印象です。

この日投じた79球目

裏を返せばボール半個ずれていたら、ボール先行になってカウントを取りに行ったストレートを痛打という展開も大いにあり得たと思います。サッカーのドイツ代表監督ユリアン・ナーゲルスマン的に言えば"Zufallsparameter"が上振れたって感じでしょうか。ただハマったときの手のつけられなさも、しっかりとした能力があったからこそ。苦しい育成期間にもかかわらず、これ程の投手を育て上げた天開監督の手腕が光ります。

考察(検証などに全く基づかない感想)

ここからはたられば考察パートです。

変化球中心がなかったから超スローボールが少なかった?

超スローボールの割合を抑えられたのは変化球中心の緑特能がなかったからではないかと思えます。急いで確認した範囲だと22年のにじ甲3決のパンパカパンダ戦でのにじ高剣持が、84球のうち超スローボールが12球でした。多くの方が指摘されている通り第2ストレートは変化球扱いだとすると、仮にロリ神に変化球中心がついていた場合、超スローボールの割合が増えていた可能性もあると思われます。反対に速球中心ならストレートの投球割合が増えてカーブでうまく緩急をつけるということができていなかったかも。緑特能なしというのがこの試合でしぐれうい投手のポテンシャルを最大限発揮させるのに必要な要素だったのかもしれません。
マサカリライフが1年生で入学していなかったら、ロリ神に変化球中心本が使われていた可能性を考えると色々と奇跡的な噛み合いをしていたというのがこの栄冠3年縛りの面白さだなぁと思います。

選手の個性を活かしポテンシャルを引き出す育成

御存じの通り天開監督はフォーク持ちの投手を狙って新入生ガチャに挑みました。結果引き当てた持ち球超スローボールのみのしぐれうい投手は、監督が育成期間前に描いていたエース像とは全く異なる投手に育ったのではないでしょうか。
リリーフ投手は栄冠最強と言われる(?)テンプレ育成でしたが、ロリ神は初期超スローボール持ち故、変化球の変化量を増やすのに時間がかかり球種も増やせず、思うような育成ができたとは言えなかったかもしれません。ですが結果として、緩急を活かしてストレートで三振を奪うという新たな個性をこの大会で見れたことに圧倒的感謝です。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?