見出し画像

【西武ライオンズ 今日の見どころ】光成抹消の緊急事態に ルーキー青山が中2日でプロ初先発

●髙橋光成が登録抹消 不透明になった先発ローテ

【13日◇マリーンズ‐ライオンズ17回戦(ZOZOマリン)18:00】
緊急事態と言えるだろう。髙橋光成が特例2023で登録抹消。4週続く6連戦の「カード頭」を任されるはずの大黒柱を欠くことになった。さらに、きょうの先発として予告されたのが、ルーキーの青山美夏人なのだ。

先週日曜日のバファローズ戦で先発した宮川哲が1軍登録されたまま、今週のファイターズ戦、マリーンズ戦はベンチ外だったのだ。きょうの先発に向けて、調整していたと見るのが普通だろう。

それに対して青山は、木曜(10日)のファイターズ戦で、5番手として1イニング救援登板。11球を投げたばかり。中2日でのプロ初先発になるばかりか、おととい、きのうのマリーンズ戦、いずれもベンチ入りメンバーのなかに、青山の名前があったのだ(きのうは、実際にはベンチに入っていなかったのかもしれないが…)。

なのに、たとえばエンスのような先発経験があって、ある程度登板間隔も空いているファームの選手を、昇格させるワケでもない。

こうしたことから、当初きょうの先発は宮川が予定されていたのだが、髙橋光成の抹消を受けて、宮川が週明けのイーグルス戦にまわった。あるいは、髙橋だけでなく宮川本人も体調面などで、何かしらのアクシデントが発生したことが、推測できる。ただ、後者であれば、宮川も登録抹消されるはずで、その可能性は小さそうだ。

実情はさておき、青山が緊急先発であることだけは間違いない。

●大学時代は先発で実績を残した青山

プロ1年目のここまで、28試合すべてリリーフの青山だが、亜細亜大時代は1年秋から先発起用されており、エースとなった4年春には、すべて先発で8試合に登板。4度の完投勝利を含む6勝をあげて、MVPに輝いている。

青山美夏人 東都大学野球リーグ戦 全投球内容

この3連戦の初戦の原稿でも紹介したが、大学日本代表でもエース格で、昨年の「ハーレムベースボールウィーク2023」では、オープニングラウンドのキュラソー戦と、準決勝のオランダ戦で先発している。

過去ライオンズのルーキーで、初先発した試合で初勝利をあげたのは18人。ほとんどの投手はリリーフで3~4試合ほど様子をみて、その内容が評価され先発に抜擢されている。今回の青山のように、多くの試合でリリーフ登板してから先発起用されて、そこで初勝利をあげたケースは、1992年の新谷博くらいしかいない。

ライオンズ 初先発の試合で初勝利した新人投手

さすがにきょうの試合は、ブルペンデーになる可能性が高いが、いきなり今シーズンの開幕戦でセーブの付く状況の9回表のマウンドに指名されたように、青山は不思議とこうしたチャンスが巡ってくるタイプなのかもしれない。何も遠慮することなく、プロ初勝利、そのまま先発ローテーション入りを狙ってもらいたい。

美しい夏の人が、真夏のピンチを救ってくれる…。そんなストーリーは、あまりに出来過ぎだろうか。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?