●昨年5月 9回1死から平沼のヒットで大記録を逃れる

【20日◇ライオンズ‐イーグルス5回戦（ベルーナ）14:00】
イーグルスは今シーズン1軍初登板となる瀧中瞭太が先発。瀧中と言えば、昨年5月14日の対戦で、9回裏1死までノーヒット、途中6者連続三振を喫するなど、手も足も出ないピッチングをされた記憶が色濃い。

結局、代打の平沼翔太がヒットを打って、大記録の引き立て役はどうにか免れたものの、滝中のライオンズ戦の登板自体が、あのとき以来となる。そして奇しくも、あの試合のライオンズの先発投手は、きょうと同じく隅田知一郎だった。

ライオンズ打線は先週12日、福岡ソフトバンクホークス先発の東浜巨に、7回裏1死までノーヒット。今週16日には千葉ロッテマリーンズ唐川侑己の前に、5回表終了までパーフェクトに抑えられたばかりだ。

言わずと知れた話だが、ライオンズは一昨年、東浜巨と山本由伸（当時オリックスバファローズ）に、昨年は石川柊太’（ホークス）に、それぞれノーヒットノーランをやられている。
 
1シーズンに2度ノーヒットノーランをやられたのは、プロ野球史上6度目。2年続けてノーヒットノーランをやられたのは11度目のことだった。
 
もし仮に、3年続けてノーヒットノーランを大盤振る舞いするようなことがあれば、日本プロ野球史上、初めての屈辱となる。

●左打者相手の被打率が悪化している隅田

ライオンズ先発の隅田は、前回登板のホークス戦で5回途中3失点。今シーズン初黒星を喫している。開幕から17試合を終えたライオンズだが、先発投手が5回持たずにマウンドを降りたのは、先週の隅田の1試合だけだ。

ホークス戦で隅田は、7本のヒットを打たれていたが、そのうち5本が左打者。今シーズン初勝利をあげた3月30日のイーグルス戦でも、被安打6本中3本が、左打者に許したものだった。

サウスポーの隅田だが、シーズンごとの成績を見ると、左バッター相手の被打率が年々悪化している。左打ちの打者が多いイーグルス打線相手に、先週の二の舞とならないように。隅田と一緒に、早々と試合途中での交代を告げられた古賀悠斗と、同学年バッテリーにとって雪辱の機会になる。

プライベートの発表もあって、隅田からすれば、期するものもあるだろう。ライオンズの投手で10年ぶりとなるノーヒットノーランをやり返すくらいの快投を願いたい。