Romantic
新宿方面から副都心線に乗り、自由が丘駅で降りた時の話。今日も今日とて、分厚い雲に覆われてなんとなくずしんと重い空の日だった。
電車から降りると私と入れ替わりで彼女だけ電車に乗ったカップルがいた。彼女が電車の中、彼氏はホーム。互いにドアギリギリに立ち手を振る様子はとても微笑ましく、私も仕事で久しく会ってない恋人が恋しくなってしまった。
———「扉が閉まります、ご注意下さい」
発車のベルが鳴ってドアが閉まると、彼も電車と同じ方向に走り出し、私の横を走り抜けていく。
1つにくくった男の子の髪が揺れて、ふと、彼のTシャツの背中の文字が目に入った。
「Romantic」
なんとまぁ、恥ずかしいような少し羨ましいような気持ちになった。
ロマンティックって…
Tシャツに書いてある言葉をどっかり体現してくれてありがとうね
私と恋人はお互いに、そんな、いかにも青春なことをするタイプではないので(したいかは別として)、この世界には2人だけで、目の前の彼女の事だけ見て走っていく彼の姿が私には眩しかった。
私の恋人にも、一度でいいからそんなロマンティックなことしてもらいたいものだな。
結局何が言いたいかっていうと、Romanticカップル、これからも幸せにね
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