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闇の腐女子の創作技法・02「キャラクターと物語の作り方は○○で決まる」

前回から随分間が開いてしまいましたが
ひさしぶりのnote投稿です

今回の記事は
先日開設したnaked apeの「FAN BOX」でも
有料支援者の方に公開中ですが
「記事だけを読みたい」という方に向けて
アップした同内容となっております。
(※FAN BOXでは今後も物語の創作技法について
定期的に更新していく予定です)

さて、今日のお題は
「キャラクターの作り方考察01」
「○○」が決まれば物語は決まる

についてなのですが

私の考える「現時点」での結論から申し上げると

主要キャラクターの「トラウマ」が決まれば
物語は決まる

と言えると思っています


どういうことかと言うと


物語を作る時に大事なことの一つに
「テーマを決めたらその真逆からドラマを始める」
というのがありまして

例えば「友情は大事だ」というテーマの物語を
書きたければ
その真逆である
「友情は大事じゃない」と主人公が
信じているところから書き始めるんですね

人も友情も信じて無い主人公に
友人が初めて出来て
喧嘩とかしながら次第に信頼出来る様に
なってきた時に何かのきっかけで
友人が裏切っているという誤解をして
凄い酷い傷つけ方をして拒絶したのに
友人が自分を庇って事故死してしまう
とします

自分を守って死んだ友人を前にして
うわあと泣き崩れる主人公の物語の
ピークを見る時
「ああ、これが友情だよ」と
しみじみと読み手が感じる部分
書き手が読み手に感じて欲しいものが
「テーマ」であり
ドラマのピークでもあるんです
(書き手の思惑通り、読み手が受け取るかは
わかりませんが)

それによって主人公は
物語が始まった時とは変化して
「友情は大事だ」と信念が変わる訳ですが

生身の人間の人生も「同じだなぁ」と
思うことが多くて

それぞれの人が人生で
「何かを手にしたい」という「不足感」から
強い衝動を持って生きていると思うのです

それは
いま見える衝動としては
「もっと絵が上手くなって世間に認められたい」
かもしれないし
「大金持ちになって自由を満喫したい」
かもしれないし
「心から信頼出来る恋人が欲しい」
かもしれないのですが

その「衝動」の元になっている「何か」って
「記憶と感情体験」なんです

強烈に感じた過去の「不足」の「記憶」……

「私は親に認められていない、だから認められたい」
「貧乏で不自由だったからお金持ちになりたい」
「両親が離婚して孤独だったから信頼出来る恋人が欲しい」
などと
「強く感じた」「過去の記憶」が
「今の衝動」の元になっているとしたら


人間やキャラクターが「動いている」
「衝動と動機」は
「過去の記憶」に根ざしていると
言えるかと思うのです

(赤ちゃんの時には持って無かった
衝動だとおもうので)

最近では「転生モノ」の場合
前世の記憶にまで
「衝動の元」になっている感情体験は
遡りますが☺️


私は基本
闇の腐女子なので(苦笑)
後ろ暗い物語が大好物なので

キャラクターに強い「トラウマ記憶」を
設定することで
物語の流れはほぼ「決められる」と考えています


例えば現在私が連載中の「スーサイドライン」」の
主人公・黒田のトラウマは
「家族を惨殺された」という記憶です
ここから「復讐」という「生きる目的」と
「動機、衝動」を「決めた」ので
物語の流れも決まってしまうのです


もし黒田の生きる目的が「犯人を許す」
という設定になっていたら
物語の流れは全く違うものになります

人間もキャラクターも結局は
何かしら大なり小なりの
「トラウマ」を癒やそうとして
生きている
、と考えると

キャラクターのトラウマを決めた時点で
物語のエンディングの方向は
大分絞られると思うのですよね

ただプロとしての腕の見せ所は
その「決まっている物語のエンディング」に
向かって進んでいく物語の
「旅のプロセス」部分の方を
どう楽しんでもらうか
ですかね😂

読み切りや投稿作品などを作る時には
先にキャラクターの
「トラウマを決める」という考え方は
一つのやり方として
役に立つのではと思います

ちなみに
「トラウマ」が強すぎれば強いほど
それを「癒やす」のに
沢山のエピソードが必要になるので
読み切り作品の時には
「あまり重くないトラウマ」を設定する方が
いいかもしれません

少女漫画なら
子供の時、顔を理由に
いじめられた「トラウマ」のせいで
眼鏡を外せない主人公が好きになった男子は
学校一の眼鏡嫌いを公言する男で…

などという風に……
(たとえが悪すぎましたが)

「トラウマ」を設定すると
主人公はどうしてもそれを
「癒やす」か「乗り越える」か
「受け入れ」て
「自分を変えなければいけない」ので

作家はキャラクターの心が折れて
くじけそうになる様に
次々と面白げな障害を与えるのが
お仕事と思っています

今日はそんな感じに
私の頭の中をお伝えしてみました

もし何か
ご自分の創作などで上手くいかなくて
聞いてみたいことなどありましたら
コメント下さいね〜

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