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大事な仕事を控えた朝。小4息子の行き渋り・夫の言動に心が揺れ…私が大切にしたかったこと(中編)

こんにちは。宮城在住のリスナー&講師のあんらくまさみです。

前回は犬も食わない夫婦喧嘩。今日はその続きです。もしよろしければ、続きにお付き合いくださいね。


緊急コールに応えてくれたリスナーのひろみちゃんには、私が感じている残念さ、焦り、嘆きについて勢いのまま話しました。受け止めてもらっていくうちに、だんだんと落ち着きを取り戻すことができました。また、自分の感情をしっかり味わえたことで、夫が感じていたであろう、不安感や焦りなどに共感するスペースもできました。

話している途中で、一番残念に思っていた「大人からの一方的な押し付け」について私が何のフォローもできてなかったことに気が付きました。
今できることとして、息子にそのことを伝えてみよう!無力感でいっぱいだった私から、今の自分ができることへ思考がシフトしました。

仕事部屋から、息子のとこへ行き、「さっき、伝えられてなかったことなんだけど、パパがテレビとゲームのことを勝手に決めた時に、ママが何も言えなくてごめんね。今夜、パパとママもお話するし、何かを決めるときに大人が勝手に一方的に決めちゃうのではなくて、どんなふうに決められたらいいか、あなたも一緒に話し合おうね。」と伝えることができました。

息子「でも、そうすると、また意見が衝突しちゃうんじゃない?」

私「うん。もしかしたら、衝突しちゃうこともあるかもしれないね。だけど、意見は違っていてもそれは別に悪いことじゃないんだよね。衝突も悪いことではないんだよ。それは『違うね』ってことが分かっただけだから。違う意見を持つ人同士が、お互いの大切にしたいことをどうやったら大切にできるか。を話し合いたいと思っているんだよ。」

息子「そっか。うん。教えてくれてありがとう。(しばらく間があって)
 僕一人で大丈夫だから、お仕事してきていいよ。」

私「ありがとう。またお仕事終わったらゆっくり話そうね。」


聴いてもらったことで、落ち着けて、今の私ができることが見つかって、誠意をもって息子と向き合えました。講師としてお伝えしていることと、私自身が一致していること=本物さを大切にすることもできたな。と感じました。

私の仕事中、息子はオリジナルのすごろくを作って待っていてくれてました。仕事のあと、息子と二人ですごろくを楽しみながら、(一方的にテレビもゲームも奪われたと思うと悔しさがありますが、)デジタルコンテンツのない状態で過ごす時間の豊かさも体験しました。

その夜、息子が就寝してから、夫が帰宅しました。

夫「朝のことは後悔した。ごめん。」

私「朝の何に対してごめんって言ってる?」

夫「今は余裕がないって言ってるのに、わかって欲しくて無理やり話をしようとしたことと、あんなやりとりをしたら、息子が本当に困って学校に行きたくない時に言えなくなっちゃうんじゃないかと思って、やっぱり良くなかったな。って思うんだ。」

私「そうだね。家は安心安全であって欲しいと思っているから、本当に困った時に困ったが言えなくなっちゃうのは嫌だよね。」

夫「なんか、早くどうにかしなきゃと思っちゃって・・・。」

私「出勤前だし、焦りもあったし、早く解決しなきゃ?っと思っていたのかな?」

夫「そうそう。あとさ、学校は休んでも良いんだけど、テレビやゲームを好き放題するために休むっていうのはなんか違うと思うんだ。」

私「・・・・。本来学校へ行っている時間だから、その時間にはゲームやテレビはして欲しくないと思っているんだね。それは、メディアから与えられっぱなしで、自分で考える時間が減ってしまうことへの恐れや、楽しいことだけをやって、やりたくないことから逃げちゃうんじゃないかと思ってるのかな?」

夫「そう。」

私「私も不安がないわけではないよ。未来のことはわからないから、とっても不安になるときもあるよ。だけどね、学校を休んだ時の約束は、大人が一方的に決めるのではなくて、息子と話し合って決めたいな。特に大人の男の人が怒った口調でこうする!って決めたことって、大人の私でも抵抗することが難しい。今日はパパがパワハラを教えちゃってるような気持ちになって、すごく残念で悲しかったんだよね。人って解決を急ごうとすると、とっても暴力的になってしまうじゃない?私も朝は怒ったし・・・。大人と子どもには力の差があるし、焦ったり怒ってる時じゃなくて、落ち着いているときに『次はどうしたらいいか』を話し合って、合意をとってから決めたいなって思ったよ。」

夫「合意かぁ。。そうだね。次にもし学校を休むってことになる前に、この話をしてみようと思うよ。」

夫との話し合いの時点では、まだ自分に余裕がない状態でしたので、しっかり夫の望みを一緒に味わうことまではできませんでした。自分の心のスペースができて、改めて夫に共感的な視点を向けると、夫の望んでいることが見えてきました。

夫が息子に対して望んでいたことは自分で考える力を身につけて、解決していく力を育みたいと思っていること。やり遂げる自信をつけて欲しいと願っていること。学校(集団生活)を楽しんでほしいこと。子どもだけではコントロールが難しいメディアと上手に付き合えるように守ってあげたいこと。

夫にはこんなに愛があって、親としてできることを一生懸命に考えた末に
あんな形(恐れからの禁止!取り上げ!)になっちゃっただけだったんだなぁ。ということがひしひしと伝わってきました。
あぁ、お互いにこんなにも大切に思っているのに、一生懸命に生きているのに、すれ違っちゃってもったいない。とも思いました。

翌日、息子は昨日の出来事なんてまるでなかったかのように、
「パパ、今日はテレビ見れるようにしておいてね~。いってきま~す」と普段通りに登校していきました。(あんなに振り回されたのは一体何だったんだ。と思うくらいに・・・・。)

そして、その日の夜に・・・。次回は息子とのやりとりです。

あぁ、毎日がドラマチック・・・。

(2022年4月27日の記事より)

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