見出し画像

HIP HOPを通したエシカルツーリズムの促進

この度、私のゼミの取組が、「やまぐち海のSDGsサポーターズ支援事業」に採択された。

この事業は、大学が企業やNPO法人等と連携して取り組む海洋ゴミ対策に対して、山口県から支援を頂ける事業である。

私のゼミが取り組む事業は、「HIP HOPを通したエシカルツーリズムの促進」(※1)である。

山口県は海洋ゴミの漂着量が日本一であり、その問題解決に私のゼミが昨年度から取り組んできた。
(詳細は以下の記事参照)

この問題に加え、山口県は他県からの観光意欲度・魅力度ともに下位に位置する。

このような背景のもと、2023年度は山口県への観光誘致を促進しながら、海洋ゴミ問題に貢献できる内容に取り組むこととなった。
具体的には、海洋ゴミの漂着数が特に多い日本海側に面する角島と阿武町を活動の場に選定し、ゼミ生21名が角島チームと阿武町チームに分かれ、現地での観光資源を体験しながら、海岸清掃に取り組んでいる。そして、両地域での体験を基にした観光PR動画を作成し、そのPR素材を活用して観光誘致・海洋ゴミ対策に繋がるクラウドファンディングを実施するという内容になっている。

今後、本事業に関する記事は私のゼミ生が執筆していくことになるので、乞うご期待。

なお、私のゼミでは「ヒップホップを通した社会貢献」をゼミテーマとしており、観光PR動画にラップを用いるのはそれ故である。
教育とヒップホップを繋げていることについては、これまでの記事でも多々言及してきたが、この記事で初めて知る方もいるかと思うので、簡単に説明したい。
アメリカでは、ヒップホップの要素を用いて科目内容を教える「ヒップホップ型教育(Hip Hop Based Education)」という教育手法が確立されており、その著名な事例については以下を参照頂きたい。

このような取り組みを日本でもやりたいと思い、私も取り組んでいるわけだが、私の専門とする「サービス・ラーニング」(※2)という教育手法の前提として、「参加者(学生)の興味・関心へ配慮する」ことが重要なポイントとなっている。
日本における昨今のヒップホップブーム(※3)は言うまでもないが、欧米由来の野球やサッカーが若者の日常に当たり前に存在する今だからこそ、学生の学習動機としてヒップホップに着目する価値があるのではと考えている。
ただ単に「海洋ゴミ削減に貢献しましょう!」と呼びかけるのと、「ヒップホップを通して海洋ゴミ削減に貢献しましょう!」と呼びかけるのでは、若者の関心度合いに違いが生じるのは容易に類推できるであろう。
そんなこんなで、私のゼミでは「ヒップホップを通した社会貢献」をテーマとしているのである。

※1:エシカルツーリズムとは、「持続可能な社会や未来のために、人や環境、旅行先・地域に配慮した旅行」のこと。
※2:サービス・ラーニングとは、学習内容や事前調査内容を地域活動に応用し、地域での活動を通して学びを発展させる教育手法である。
※3:ヒップホップの要素については以下記事を参照。


この記事が参加している募集

学問への愛を語ろう

「あなたのサポート=Hip Hopの発展」 ご愛読頂き有難うございます。 あなたのご支援を、Hip Hopと教育の発展に活用させて頂きます。