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不動産を売るってこと(25歳~65歳未満にみてほしい)

閲覧ありがとうございます。

私について
長らく不動産の仕事をしていますが、経済学者でもないし、
スペシャルな経歴を持っているわけではないので、
ちょっと真面目かもというだけの不動産屋さんです。
以下略

早速、今日のお話はこちら


1.不動産を売るってこと

家を売るということは、自身の(もしくは身内の)資産を手放すということで、無料であげるわけじゃないから、当然売ったお金が手に入ります。

前提で間違ってほしくないことは
多くの場合で、貴方のような個人が貴方の不動産を買ってくれるわけで、不動産屋さんが買い取るわけではないということです。
(昨今では買取再販業が盛んになったので、【買い取る】というケースも増加しています。)
買取については、後ほど少し触れます。

今回は、個人の方が個人の方へ不動産を売却するというケースについて
お話しします。


2.不動産を売るきっかけ

ケースとして最も多いと考えられるのは【住み替え】です。
▼20代〜40代にかけて家族構成が変わったから、もう少し広い家に。
▼40代〜60代にかけて不動産へミスマッチがあるから、住み良い家に。

他にも…
▼住宅ローンが重くなったから、少し支払いが優しい家に住み替えたい
▼相続したけど使わない
▼パートナーとの離縁
▼値上がりしていると思うから

あまり聞かない理由は『なんとなく』です。
生活する上で家は必要なものですが、住む以外にもうまく付き合えば
貴方の大切な資産として活躍することでしょう。

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3.売るために必要なもの・こと

売主という立場では、先だって特別な準備はしません。
不動産の市況は売り手市場ですから、果報は寝て待つの前提となる
最低限の準備を進めましょう。

①売値を調査すること
②次に売却動機が整っているのか再確認
③然るべき仲介に依頼して活動を進める

これだけですが、この3点の中にあらゆる【誤解】が詰まってます。
今回は、査定に注目してお話しします。


4.必要なもの・ことパートⅡ

査定とは、不動産の売値について、根拠をもって説明してもらうことです。
例)近隣のベンチマーク、過去の成約事例などが根拠に当たります。

よって、ほとんどの不動産屋さんで査定額は大きく変わらない。
が、前提となります。
まずは、ご自身にとって納得感のある査定金額をインプットすることから始めましょう。
(全然納得しないであれば、売らないが正解!)

ちなみに、査定額が1割以上も違うというケースは以下の場合です。
a.あまりにも高い
 a-1.媒介契約を取得したいだけの可能性がある(良いことを言い過ぎ)
 a-2.実際に高値で売れた売却事例がある(なぜ他の業者が知らないの?という不明が残るがあり得なくはない)

b.あまりにも低い
 b-1.相場を理解してなかったり、買取業社である場合
 b-2.上記aが大多数であった場合、相対的に低くなる

買取業とは:
個人ではなく、業者が貴方の不動産を買い取ります。
解約リスク、売れないかもというリスク、最短1ヶ月未満で現金化など
メリット、リスクヘッジできることが多い、一方で、
相場よりも15%〜20%以上安くなることがほとんどです。
※誰かの努力で変わるものではなくそういう事業体です。

これについてはyesもnoもなくて、
これがnoであれば、計画的な資産運営をしましょうねということです。


5.必要なもの・こと パートⅢ

査定を進めるには、どうすれば良いのか?

①査定サイト:一括査定(最大6社など)
②チラシから問い合わせ:電話やメールで査定を依頼する
③駅前の不動産屋さんへ:直接訪問して査定してもらう

私がおすすめしないのは①のケースです。

多くの場合で、ポータル運営のIT企業が売却主からの問い合わせを集めて、
不動産屋さんに案件として売却しています(1件1万円など)
売却主本人からは費用を取らないので、売主は無料査定になります。
(有料査定なんて世の中には、まだありません。よね?多分)

メリット:多くの業者から査定してもらえるし手軽である、競争原理あるかも
デメリット:電話が鳴り止まない、自宅に来るなどの迷惑な営業活動が避けづらい

1件1万円という単価から思うこと
■6社に配布→6万円の収入=ポータルを運営しているIT企業(嬉しい
■リード獲得に1万円✖️100件→100万円の支出=不動産屋さん(広告費としてはしょうがない

不動産屋さん:
そりゃ一生懸命になりますよねと思いながらも、
媒介契約できる歩留として10〜15%ほどでしょうから、
100万円かけて1〜2件の媒介契約ができる。
自社で集客ができない不動産屋さんにとっては悪くないサービス
よって切り離せない。

売却主:
その手軽さから、とりあえず一括査定する。

総売却人口のうち
・何割が一括査定を使っているとか
・何割が○ヶ月で売れたとか
・何割が、思っていたよりも高値で売れたとか
残念ながら、売却シーンについては根拠となるデータが
すべてにおいて希薄です。

サイト毎に言っていることが違いますし、
そのポジショニングでも発言が異なるものです。
↓これも微妙によくわからなかった私w

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誰かが隠したいのではなく、個人の売却データなんて誰も持ってないってことなのだと思うことにしてます。


6.売ったあとどうなるの

いわゆる『売却決済』=『引き渡し』を終えると同時に、
権利(登記)が司法書士の手で書き換えられ、不動産が貴方の元を離れた結果、売却のお金が手元に入るわけですが、
その後、多くの場合で見落としがちなのが譲渡所得税です。

税周りについては今回は割愛しますが、改めてご説明します。

あらゆる【誤解】の中には、
・知ろうと思えば誰でも知れること
・知ってみたら超簡単だったこと
・表現の違いで別のことのように聞こえてること

こういったものがたーーくさん含まれています。
経験する、いろいろ聞いてみる、
これだけでほとんどの課題は解決すると思ってください。
決して難しくないです。


7.不動産屋さんのちょっと本音

正直、今や最もらしい売値はネットから拾えるので、
不動産屋さんに一括査定サービスのような支出をさせないようにすれば
不動産屋さんの経営状況改善につき、
結果的に売却主も不動産屋さんに多くの費用を払わなくて済むと思う
というのが私の結論です。

それを実現するには、無数にある不動産屋さんの
・業界的なリテラシー
・経営リテラシー
・集客に伴うITリテラシー
これらが圧倒的に不足していると常日頃から反省しまくってます。

【分かりやすい不動産】を軸に、今後も発信していくつもりなので
分かりづらい!と思ったらコメントください。
励みになりますので、分かりやすくしてみるかもしれません。

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