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テクノロジーが拡げる人間の「からだ」、誰もが自分らしく表現できる未来へ #litalico_openlab 第5回講義速報

社会的マイノリティに関する「知」の共有と深化を目的とした、未来構想プログラム「LITALICO研究所 OPEN LAB」、昨日11月27日に第5回講義を実施しました。

ALS啓発活動を行うWITH ALS代表・武藤将胤さんと、触覚技術で身体的経験を伝送・拡張・創造する身体性メディアの研究開発・社会実装を行う慶應義塾大学教授・南澤孝太さんをお迎えし、「『からだ』はどこまで拡がるか - 未来のコミュニケーションを創造する」と題した今回。

詳細のレポート記事・動画は後日公開予定ですが、本日は速報として回の様子をお伝えします。

南澤さんからは、バーチャルリアリティに関心を持ち、ハプティクス(触覚を通じて情報を伝達する技術・学問分野)を専門にするに至った経緯から、現在取り組んでいる研究・開発のプロジェクト事例の紹介、そして、「遠く離れていたりバリアがあったとしても、人と人が繋がり、体験を共有し、心を通わすことができる。最終的には人間の身体の可能性そのものを拡げていく。技術を用いて実生活や社会の価値を作っていこう」という考えを共有いただきました。


武藤さんからは、アイスバケツチャレンジがムーブメントになった頃にALSの宣告をされたという始まりから、比較的最後まで使える眼球活動に着目してメガネ型デバイスJINS MEMEを用いて開発したEVE VDJのアプリケーション、失ってしまう声を残し、希望を失わすに生きて行けるようにOrihimeとコエステーションのコラボで作った合成音声ボイス、全ての筋肉運動が停止し、周囲との意思伝達が奪われてしまうTSL(Totally Locked in State)状態になった時にも使うことができる脳波を用いたコミュニケーションの開発などについて共有いただきました。

エンターテイメントとテクノロジーを組み合わせることでより多くの人を巻き込み、また体験の共有によってコミュニケーションを取りながら、制約を解除し自由になっていくための身体機能拡張のプロダクト開発を進めるお二人から、「当事者が置き去りにならない」「自己決定を尊重し、表現ができる世界」の可能性をお伝えいただきました。


次回、第6回は「障害者雇用の現在と未来」と題して、12/16(月)に開催予定です。グリービジネスオペレーションズ代表取締役社長の福田智史さん、セールスフォース・ドットコムの松浦杢太郎さん、LITALICOの昆野祐太が登壇予定となっております。お楽しみに!


第5回のゲスト講師、武藤将胤さんがプロデュースするALS啓発音楽フェス「MOVE FES. 2019」が12月22日に開催されます。

武藤さんは、視線操作によるEYE VDJプレイや、世界初の脳波でのBRAIN RAPを披露されます。ご興味のある方はぜひお越しください。


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