添嶋 譲

いつか経験したかもしれない、未経験の思い出をあなたに。あるいは、さえない男子のぐずぐず…

添嶋 譲

いつか経験したかもしれない、未経験の思い出をあなたに。あるいは、さえない男子のぐずぐず系読みもの。 筆者は静岡文学マルシェというイベントを始めた人(現在はコロナ禍で長期休止中)

マガジン

  • 着物書き物慌て者

  • 短詩の風投稿作

    年に一度ある、Twitterの短詩企画。 これも年に一度だけ更新されます(たぶん)

  • エッセイ的な雑文的ななにか

    とりあえずなんか文章が書けたらここに。

  • 小説

    寄稿したもの/するはずだったもの、特にどうということもなく書いたもの。 いつか経験したかもしれない、未経験の思い出をあなたに。

  • 急性形態変性症候群(マーメイドシンドローム)

    ある日突然、世界中で人が人の形でなくなる現状が起きた。最後に泡になってしまう人魚姫の物語になぞらえて「マーメイドシンドローム」と呼ばれるようになった。 不定期掲載の連作。

最近の記事

足下を固める

今回は足袋の話。和装における靴下ですね。 ルールに則ると、フォーマルでは白でなきゃダメとか、色柄はシーンが限られるとかそれなりにあるようなんですが、普段着なんでその辺は気にしないことにしてます。 実は靴下で良かったりする 書生スタイルから入った初めの頃は足袋までは持っていなくて、普通の靴下にブーツとか、スニーカーとか。着物警察が聞いたら卒倒しそうな話だと思う。 今でもデニムとか木綿とかなら足袋ソックスですませてしまいます。どこでも売っているし、柄もいろいろあるけど、個人

    • 終焉

      役割なんて本当はひとつだけで それが終わってしまえばもう用はない 真に受ける必要はないのだが 妙に納得してしまったのでこれで終わりにする 沈殿する身体と蒸発する意識 きっといいタイミングだったのだ 悔いたりする必要はなく むしろ喜ぶべきなのだと 目の前で万歳三唱するほどの (2024/2/22)

      • 誂える

        まずは知識から 着物の基本は「自分サイズに仕立てる」。きっちりと着たいのだったら仕立ててもらったほうが良いに決まっているのだった。 とはいえ、スーツで言うところのフルオーダーなわけで「でもお高いんでしょう?」と思われるかたも多いと思う。 正直に言うと、決して安くはない。 反物が一反、ピンキリだけど、木綿は比較的安価のものもある。絹はどうしても高額になりがち。乱暴に言うと木綿<麻<正絹という感じ。ポリエステルもあるけど、東レのシルックを選んじゃうとそこそこするんじゃなかった

        • ぬいぐるみ語り(10)

          厳密に言うとこれは自分のではないのだが、わりと重要な位置にいる(気がしている)ので紹介しておこうと思う。 カエル郵便氏である。 彼はクリスマスになると仕事量が増える、不思議なカエルだ。 我が家はつい最近までクリスマスにはサンタさんにプレゼントのリクエストをしていた。どういうシステムかがわかっても、茶番と知っていても(笑)、年に一度の楽しみとしてあったのだった。 たいていは現物が枕元にあるという、由緒正しい置かれかたをしていたのだが、たまに枕元に置けないような大物の場合、彼に

        足下を固める

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        • 着物書き物慌て者
          8本
        • 短詩の風投稿作
          11本
        • エッセイ的な雑文的ななにか
          10本
        • 小説
          31本
        • 急性形態変性症候群(マーメイドシンドローム)
          13本
        • words
          29本

        記事

          それは日常になった

           着物をワードローブの一つとして組み入れてから数年、襦袢を1枚、単衣の長着を3枚誂えるくらいにはなった。単にサイズがないのと古着では欲しいと思うものがなくなってきたからというのもある。  正絹のものは古着とはいえ、やはりどうしても気を遣ってしまう。雨だったりとか、汗とか、手入れに手間がかかるのはやはり日常着には「自分には」面倒な気がするのだ。  デニムとか、木綿、麻のものを着るようになってその辺は解消されたように思う。大量生産的な作りの木綿なんか本当にツナギ着て出歩くのとなん

          それは日常になった

          ぬいぐるみ語り(9)

          以前、なんかのついでだと思うのだが、小さめのクマ(同型で何色かバリエーションあり)が実家から送られてきたことがある。理由はもう忘れたが、実家母が子どもたちにと送ってくれたのかもしれない。 だが、問題があった。その時点でうちの子たちはみなそこそこの年齢になっていて、しかもぬいぐるみが好きなのは子どもたちではなく、実家母の息子かつ子どもたちの親である自分だけだったということであった。 確か10体くらいいた気がする。こんなにどうすんの、と思わなくもないが、しばらくは牧場よろしく

          ぬいぐるみ語り(9)

          これを見ている皆さん、元気ですか。自分は見ての通り、ぼちぼちいろんなことをやらかしてます(という、極めて個人的なメッセージをここに載せてみる)

          これを見ている皆さん、元気ですか。自分は見ての通り、ぼちぼちいろんなことをやらかしてます(という、極めて個人的なメッセージをここに載せてみる)

          ぬいぐるみ語り(8)

          SNOOPYのぬいぐるみがいくつかある。別にトレードマークのようにしているわけではないが、なんとなく昔から好きなのだ。なんならミッキーマウスよりも好きだ。 昔、マクドナルドのハッピーセットのおまけ……というかぬいぐるみのおまけがハッピーセットだったみたいなことがあって、その時にいくつか手に入れたものがある。 その頃は仕事もなんだかどん詰まりみたいな感じだったし(確かそのわりとすぐ後くらいにその仕事は辞めた)、食どころか生活自体がなんとなく行き詰まっていたので、正直なところあ

          ぬいぐるみ語り(8)

          ぬいぐるみ語り(7)

          これ欲しいと思ってお迎えに行ったぬいぐるみも当然だがいる。(冷静に考えたら「お迎えに行く」も「いる」もなにもないのだが) 某TDRで売っている彼ら。 もともとダッフィのほうが欲しくてTDRに行く機会を虎視眈々と狙っていたのだが(大袈裟)、家族で行くタイミングでお迎えした。この辺はわりとあっさりしている。いつものように目があったダッフィと「来る?」「オッケー」という合意を交わしただけだ。男子同士なら話も早い。 衣装はどうしたっけな、ついていたわけではないと思うから、その時の

          ぬいぐるみ語り(7)

          文学フリマ東京37ありがとうございました

          はてなブログにも書いたけど、こちらにも書いておきますね。 ◇ 11/11 文学フリマ東京37参加しました。「言葉の工房」にお寄りいただいた皆様、ありがとうございました。 過去最大規模の参加人数だったそうで、ビッグサイトへのカウントダウンとしては良かったのではないでしょうか。 拙作を手に取っていただいた皆様ありがとうございました。スローペースでやっていきますのでよろしくお願いします。 さて、新刊、既刊ですが下記のサイトで通販を行っております。購入希望の方はこちらからお願

          文学フリマ東京37ありがとうございました

          【ワールドエンドブックストアよりお知らせ】 「着物書き物御手の物」ですが、手持ち在庫が0になりましたので、一旦通販対応を中止しております。 文学フリマ後に再開予定ですので、ご希望の方はしばらくお待ちください。 よろしくお願いします。 https://kotoba-kobo.square.site/

          【ワールドエンドブックストアよりお知らせ】 「着物書き物御手の物」ですが、手持ち在庫が0になりましたので、一旦通販対応を中止しております。 文学フリマ後に再開予定ですので、ご希望の方はしばらくお待ちください。 よろしくお願いします。 https://kotoba-kobo.square.site/

          文学フリマ東京37 お品書き

          つぶやきですまそうかとも思ったのだけど、それはあまりに不親切がすぎる気がしたので、お品書きとして書いておきます。 基本情報文学フリマ東京37 11/11 12:00〜17:00 東京流通センター 第一展示場 Q-27「言葉の工房」 今回が一般来場無料の最終回。次回からは入場料がかかります。で、次回がTRC最終回。 文学フリマ東京開催案内 言葉の工房 お品書き新刊 急性形態変性症候群 最後に泡になってしまう人魚姫の物語になぞらえて「マーメイドシンドローム」と呼ばれるよ

          文学フリマ東京37 お品書き

          文学フリマ東京37に出店するよ。詳細はリンク先から。 https://literary-ace.hatenablog.jp/entry/2023/11/07/094517

          文学フリマ東京37に出店するよ。詳細はリンク先から。 https://literary-ace.hatenablog.jp/entry/2023/11/07/094517

          ぬいぐるみ語り(6)

          10/27はテディベアの日だそうで、では手持ちの中で唯一のテディベアを。 2020年1月にお迎えしたテディベア。シュタイフのではないので、正確には違うのだけど構造は同じなのでテディベアでいいでしょう。 家人のお友達がクラフト作家で、こういうのを作っていらっしゃる。家人がなにで見てたのか、これ、と見せてくれたのがこのクマ。普段合意とか言ってますけど、これはほぼ一目惚れですな。まあ、画像からそこはかとなく「仲良くしよう?」と言われていたような気もしますが、おそらくは気のせいでし

          ぬいぐるみ語り(6)

          文フリ東京35で出た、オカワダアキナさん主宰の「終わりのある脱毛体験コース」アンソロジーに寄稿したやつです。みんな同じタイトルで書いたというのが面白かった。自分はバカっぽいネタ小話を書きました。

          文フリ東京35で出た、オカワダアキナさん主宰の「終わりのある脱毛体験コース」アンソロジーに寄稿したやつです。みんな同じタイトルで書いたというのが面白かった。自分はバカっぽいネタ小話を書きました。

          終わりのある脱毛体験コース

          「どなたさまもどうぞお気軽に」  そう書いてあったので申し込んでみた。インスタで見た無料体験コース。  いや、脱毛に興味があるというか、別にそんな必要はないと思うんだけど、一時の気の迷いというかなんというか……要するに体毛にコンプレックスを抱えていた人間にはぶっすりと刺さったわけで。  事前申込はあったけど、基本的には無人だっていうから恥ずかしくないだろうし、ということは無理やりな契約を結ばされるということもないだろうし……つまりは「一回、つるんとした自分」を見てみたかった、

          終わりのある脱毛体験コース