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スギの無い北海道でも花粉症!

森と木が大好きな北海道の佐野です。
私は、昨年の4月に北海道に引っ越したのですが、それまでは、千葉県に住んでいました。
今や、国民の4割が罹患しているという花粉症ですが、ご多分に漏れず、私も、スギとヒノキの花粉症で、毎年、春先になると目がしょぼしょぼ、鼻がじゅるじゅると辛い毎日でした。

北海道の花粉症はシラカバが原因

そんな私が北海道に引っ越しました。北海道にはスギもヒノキもほとんど生えていない、もう、あの苦しみから解き放たれると、喜んだのも束の間、5月になると、突如、目がしょぼしょぼ。まさかと思って、宿舎の近くの街路樹を見たら、シラカバの枝先に雄花がびっしりぶら下がっていました。慌てて、目薬を買いに行きました。

今年は、昨年に比べるとシラカバ花粉の飛散量は少ないようですね。北海道では、スギの人工林が多い渡島半島を除けば、シラカバ、ハンノキ、イネ科植物が主な原因のようです。

シラカバの雄花(昨年の5月上旬)

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札幌市内のシラカバ並木

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花粉症の原因は60種類以上!

さて、全国的にはスギやヒノキが悪者扱いされていますが、花粉症は日本独自の病気でしょうか?

実は、世界中で花粉症患者が増えているそうですね。ヨーロッパでは、牧草類やポプラ、アメリカではブタクサが主な原因のようです。

そして、日本では、全国的なスギやヒノキ、北海道のシラカバ以外にも、様々な植物が花粉症の原因であり、現在、確認されているだけで、60種類以上にも及ぶそうです。

北海道大学のポプラ並木

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北海道では珍しいスギ人工林(月形町)

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意外な植物も花粉症の原因だった

60種類の植物のうち、木の種類を列記します。
「スギ、ヒノキ、アカマツ、クロマツ、イチョウ、コウヤマキ、ネズ、マキ属、コナラ属、シラカンバ、ハンノキ、ケヤキ、クルミ、モモ、リンゴ、アカシア、ヤナギ、ウメ、ヤマモモ、ナシ、サクランボ、サクラ、オオバヤシャブシ、ツバキ、ミカン、オリーブ」です。

花見で親しまれているウメやサクラも含まれていますね。花見をしながらくしゃみしている人は、もしかしたら、スギではなく、サクラが原因だったかも。こうしてみると、ありとあらゆる種類の木が花粉症の原因となっているのが分かります。

オリーブの島小豆島生まれの私としては、「オリーブよ、お前もか!」といった心境ですね。実際、小豆島における花粉症の原因のかなりの割合がオリーブ花粉だそうです。ちなみに、小豆島には、あまりスギが植えられていません。乾燥していますからね。

満開のソメイヨシノ(北海道神宮)

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樹齢100年を超す小豆島のオリーブ

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カラマツは花粉症対策の救世主?

ところが、60種類の植物をくまなく見て、意外なことに気づきました。北海道における主要な人工造林樹種であるカラマツ、トドマツ、エゾマツ・アカエゾマツが含まれていません。

トドマツとエゾマツは北海道以外では植えることは難しいですが、カラマツは、スギ、ヒノキに続いて、全国で3番目に人工林面積の大きい樹種ですね。近年、木材としての評価も高まっていますから、花粉症の原因とならない樹種として注目されるかもしれませんね。

地平線まで続くカラマツ人工林(標茶町・厚岸町)

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天に向かって勢いよく成長するカラマツ

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トドマツ人工林

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アカエゾマツ人工林

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